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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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「まあ、仮装っていっても、ちょっと猫耳つけてみたりしただけなんだけどね」
ま、気分だけね……と
詠坂 紫蓮
は、たまたま出会った
如月 庚
に言ってはにかむ。
彼女は秋の装い、いくらか大人っぽいがイヤミのない、品の良い装いだ。それだけに、ひょこっと現れた猫耳もなんだか、女王が普段着につけるブローチのような、由緒正しいものに見えるのである。
「なるほど、控えめだがちゃんと仮装でもあるし、いいかもな」
そこまで言ったところで庚は腕時計に目を落とした。
「おっと、そろそろ待ち合わせの時間だ。じゃあな」
彼はそわそわとした様子で駆けていった。誰かとデートなのかな――なんて紫蓮は思った。
本日、なんとなく紫蓮が目指したのはパイ専門店『Huit Feuilles』である。店はもうすぐそこだ。良い香りが漂ってくる。
ところがこのとき紫蓮の斜め後方約五メートルの位置から、なにやら自信ありげな声が聞こえたのである。
「ふふふ、そなたも仮装して回っているのか。ワンポイント猫耳……それも結構」
誰、と振り向いて紫蓮はそこに、
ン・ガイ
の姿を認めたのであった。
「紫蓮らしい仮装と言えような」
だが! と、スネアドラムをバシコンッと叩いたようなテンポで接続詞を投げ込むと、ガイは腕組みして上半身をのけぞらせる。
「我はもっと踏み込んだ姿である! 我が思う『猫の帝王』こと『ニャンペラー』を我にゃりに考え再現してみたのだぞ!」
そうしてガイは、ばっと両腕を広げる。鷲が翼を広げるように。
「ふははは! 民よ注目するが良い! このニャンペラーの威光に!」
出現していた。そこには異形の魔物が出現していた。
ガイは変貌していたのである。猫耳猫尻尾、両手足に肉球のついた手袋とブーツ、上半身は肌色のサラシ、下半身はカボチャパンツという姿に! それって、ただ猫耳尻尾生やした裸の王様では……などと言う不届き者には猫爪をお見舞いするぞ! これぞニャンペラー、まさしくニャンペラーなのだ!
「ひっ! シロ……! な、なにその格好……皇帝……?」
「ニャンペラーと呼ぶのだ!」
「っていうか、猫という仮装がキャラ被りしてる……!?」
どうやら、妙なシンクロニシティが発動したようである。加えて、ガイも『Huit Feuilles』がお目当ての様子だ。
一瞬、逃げようか、と思ってしまった紫蓮である。なぜだか彼女と関わると、しばしば強烈な展開になるからだ。だがそうなると、せっかく店の前まで来たというのに、他に行かなければならず面倒だ。それに、いくらなんでも毎回ひどい目に遭ったりはしないはずだ……多分。
「シロ、こんにちは……あなたもこれからこの店?」
一応、紫蓮は訊いてみた。なお彼女は、ガイのことを『シロ』と呼んでいる。
その『シロ』は、おうとも、といささか鷹揚にうなずいた。
「チェックポイントとはあの店だな。ふむ、パイ屋か。美味そうであるな!」
やっぱり。
私、変な顔してないかしら、大丈夫かな――と内心不安に思いながら、おそるおそる紫蓮は問うた。
「ええと、私もだから……」
一緒に行く? と尋ねる前に、これを遮ってガイが声を上げたのである。
「うむうむ、猫耳仲間のよしみで共に行動してやってもいいぞ!」
ぴしっ、という演出。まあガラスに亀裂が走ったような、そんなイメージを思い浮かべてほしい。
――あっ、冷たい目。
さすがのガイも、このとき無言で紫蓮が見せたまなざしには肝を冷やしたという!
さてここで視点を、紫蓮に手を振った後の如月庚へと移してみよう。
庚はあれから無事、待ち合わせ相手の
ネミッサ・ネモローサ
と合流を果たした。
喜びもつかの間、やがて彼は、沈黙した。
「……」
無表情である。棒線だけで人の顔を表現したような、そんな硬質の顔を現在の庚は見せている。
ただしフリーズしているのは顔面だけで、彼の脳のほうは連続花火のように、次々と思考が浮かんでは消えるという大変ビジーな状態にあった。
――これは……なんつーか……どうなんだこの格好……この俺が……。
ぐるぐるぐるぐる、脳が回転する。すごい早さで。
不可解なこの状況、その原因はたったひとつ、彼の頭の上だ。
正確に言えば、頭上に装着された長いウサ耳なのである。揉んでみるとなかなかのモフモフ具合。これがまた、シワひとつないタキシードを着てきたこともあって変に似合ったりして困る。ウサ耳にタキシード、イチゴ大福みたいなとりあわせだけども、やってみればなんともマッチングしているのだった。言うなればバニーガールのボーイ版といったところだろうか。
「おいネミッサあんまぶら下がるな。服が伸びる」
はっと気がついて庚はネミッサに呼ばわった。そう、いつの間にか彼女が、
「わーい♪」
と彼の首に抱きついていたのである。なにせ、大好きな『庚パパ』とパレードに加わってお店を巡るというのだ、はしゃがないほうが無理というものだ。
なお、ネミッサのほうはゴシックなドレスを身につけており、ランタンも手にしてなんとも、英国情緒あふれる扮装なのだった。
まあいいじゃないか、と庚は考え直すことにする。ネミッサがこんなに喜んでいるのだから、それに仮装パレードなのだから、これにいちいち異を唱えるのも野暮というものだ。
ネミッサが求めてやまないので手をつないで、かくて親子(実際はそうではないのだが便宜上)はチェックポイント、洋菓子店『Raton』の入り口をくぐり、店員のジニー・劉に呼びかけた。
「トリックオアトリート! お菓子くれなきゃ悪戯するぞ!」
こちらはネミッサだ。元気!
「……トリックオアトリート」
こちらは庚だ。超棒読み!
ジニーは顔を上げて歯を見せる。
「お、庚か。ウサ耳……よく似合うな」
「これには理由が……」
皆まで言うな、とジニーは意味ありげに笑って、
「そちらのお嬢ちゃんは?」
「ネミッサ・ネモローサと申します。庚パパの娘ですの」
「ほう」
庚は困ったような顔をしたが、ジニーは特に追求しなかった。人には色々事情があるものだと、ジニーはその波瀾万丈の人生経験から学んでいるのである。
「それじゃ、こちらを進呈しよう」
かぼちゃプリンを受けとると、丁寧にネミッサは頭を下げた。
「ありがとうございます」
「お-、これはご丁寧に」
「ネミッサはレディですもの」
「ども、ありがとございます」
と受け取るとジニーに合掌して礼を述べ、庚はネミッサと店を後にした。
「来てくれてありがとなー」
ジニーの声を背に受けつつ、ふと庚は思ったりする。
――タキシード着たウサミミ男子が合掌か……シュールだな……。
店を出てベンチに腰掛け、庚とネミッサは並んでプリンを開封した。
「プリン大好き!」
「まあ俺には別にくれなくても構わなかったんだが、せっかくなんでな。かぼちゃのプリン、ね……」
「だめよ庚パパ、もっと盛り上がらないと!」
「うーん、まあ、俺、そんなプリン好きってわけでもねぇし」
とぼやいていたのはわずかなこと、庚はプリンを一口食べて目を丸くした。
「おっ、ほどよく甘くて美味ぇなこれ」
「でしょ? 盛り上がった?」
「ちょっとな」
庚はごく控えめな、薄い笑みを返すのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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