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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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さて、狼男伯爵こと蜂矢時生は、野々ののこの前までたどり着いていた。
「TRICK or TREAT?」
「おっ、いい発音!」
「どうもありがとう。……それで、お菓子、なくてもいいから、悪戯させて?」
「いきなりだね!」
ののこはギョッとしたけれど、まあそういうのもいいか、というように告げた。
「じゃあ、このガムを取ってほしいんだ」
と言って狼男伯爵が差し出したのが、某有名ガムのジャケットを真似てはいるが『誰がどう見ても偽物』のブランドが書かれたガムのパッケージだった。といっても、これもまた『誰がどう見ても偽物』のすさまじくチープなプラスチックケースである。
「これはあれだ……ガムちょうだい、と一枚取ると、プラスチックの小さなハンドが飛び出してパチンと指を打たれるというやつ、だよね? なんか昔、よく見たよ」
ののこはむしろ、骨董品を見たときのような反応をしめした。
チープな偽物のことを関西では『パチモン』と言ったりするが、これはパッチン音のするハンドが飛び出てくるという構造まで含めて二重の意味で、
『非の打ち所がないくらいパチモン』
と呼んでいいだろう。
ののこは一瞬、疲れたような笑みを浮かべたが、時生が待っているので仕方なく、
「じゃあ、ガムもーらおっと♪」
大人の声優が幼女の役を演じようとするレベルの作り声して偽物ガムに手を伸ばし、
ぱっちん
、と思いっきりやられた。
ところがこれ案外バネがきつかったようで、
「うおおおおおおおおおおおおおおお! いったーーーーーーーーーーーーーーーい!」
ギャース! ののこは指を押さえて床にうずくまってしまった。
「あっ、ごめんね?」
たちまち心配顔で時生はののこに顔を寄せるが、そこで彼女が、
「へへー」
と舌を出しているのを見たのであった。
「別に痛くないよ♪」
「ああ、よかった」
時生はほっとして、ののこに棒キャンディをさしだしたのである。
「はい、お詫び」
仮装パレードを練り歩く、彼と彼女は異色の組み合わせだ。
志波 拓郎
は、吸血鬼の仮装で、星の裏地のマントをなびかせ、口元から白い牙をのぞかせている。すらり長身の彼だけあって、この姿はなんともよく似合う。貴公子然と胸を張って、堂々と歩くようにしていた。
一方で彼と並んで歩く、
高梨 彩葉
はその正反対、聖なるシスターの服装なのである。
自分のこの仮装が似合っているかどうか、拓郎は気になっているけれど、それ以上に強く激しく、心をシェイクする思いに駆られていた。
――彩葉さんのシスター……いい、うんすごく……!
出た。ガッツポーズ。出ちゃった。心の中にだけれども。
元々楚々とした雰囲気の彩葉が、聖女に扮するのは自然すぎるくらい自然な流れと言えようか。分けて目を出してくれた髪型も、抑えたカボチャ色の法衣も、首元まで上げたブラウスの白さも、みんな、みんな、これ以上ないほど素晴らしい。魅力的すぎてクラクラするくらいだ。
「拓郎の吸血鬼すごくかっこいい」
二人きりのチャンスを見計らい彩葉がそう言ってくれたので、拓郎は天にも昇る気持ちであった……って、シスターによって除霊されたというわけではないのでお間違いなく。
さて二人が参加した当初、パレードはちらほら人がいるばかりだった。
ところがそれが進むうち、あっというまに仮装の軍団のようになったのである。
「皆の仮装も気合入っててすごいねー、吸血鬼やシスターの仮装も多いみたい」
「ああ、まったく、壮観、だ……な」
それはつまりこの仮装行列が、一見無秩序ながら統一された行動であることを示しているといってよい。実際、人は多いが目立ったトラブルはないようだ。
やがて街に入っていくと、目の前の光景が一定の飾りと色彩に変わっていった。
「うわー、カボチャやオレンジばっかり!」
「さすがだ……な」
さあ、最初のチェックポイントが近づいてきた。
ハロウィン衣装……頑張って作ってみた。
キョンシーに扮してパレードに向かうは、
遠野 まほろ
なのである。
このアイデアは、彼女が同居中の従兄からもらったアイデアが元になっているという。そのすべてがまほろの手作りだ。なお胸に抱くパンダのぬいぐるみがが彼女の一番がんばった部分で、これは個人的に不気味にできたと自負している。といっても、普段作っているようなデザインとは違うので、どこまで不気味度が高いかについては自信がないのだが。
いよいよパレードが見えてきた。すごい人の数だ。すごい数の仮装だ。
あの中に入るのか……一人で。
――こんな風にハロウィンに参加するのってドキドキなんだけど……。
緊張するなと言っても無理だろう。
けれども、恐れる気持ちはない。もともと、怖がるためのイベントじゃないのだから。
楽しいと思うし、楽しめるとも、思う。
それにこの一歩が、また違った人と触れ合うきっかけになるかもしれないのだ
まほろは大きく息を吸い込んだ。キョンシーの深呼吸、なかなかちょっと、お目にかかれない光景かもしれない。
そうして彼女はパンダを抱くと、意を決して踏み込んだのである。
篠原 翠響
はまだ14歳、けれどハロウィンパレードには10歳の時から参加しており、今年で参加4回目を数える。だからすでに、このイベントの熟練者と言えるのだった。
「去年は自分の好きな仮装ができなかったからね……」
自宅の玄関に翠響は立っている。シーサイドタウンの分譲マンションの最上階、ドアを開けると、涼しい秋の風が頬をなでた。父親が、そんな彼女を見送っている。
去年の仮装パレード……翠響にとってはなんとも奇妙な経験だった。彼女はねこでん擬人化ハロウィン仕様で参加したのだ。要するに電車少女というやつだ。
これは父親が寝子電本社の経理課に勤めていたことに原因がある。当時、広報誌に載せるため、職員の身内の美少女に『ねこでん擬人化ハロウィン仕様』のコスプレをさせよう、という計画があった。そのモデルとして、翠響に白羽の矢が立ってしまったのである。
なんとなく拒否権のなさげな状況であり、翠響はあきらめて電車のかぶり物に袖を通した。
まあ、それなりに楽しかった。それは翠響も認めている。
でも気恥ずかしかった。かなり目立った。当日はそれほどではなかったが、広報誌に載ったり寝子電の広告に使われたりして、その年の秋から冬にかけて、翠響の電車姿は、ねこでん周辺のほうぼうで 目にすることができたのだから。
まあ終わったことをあれこれ言っても仕方がない。靴を履くと一度だけ振り返り、
「これで貸し借りはなしよ?」
と、父親に微笑みを残して翠響は家を出たのである。
廊下に出ると玄関以上に、秋の風が涼しい。エレベーターの呼び出しボタンを押すと、ちょうど最上階で止まっていた。まるで彼女の訪れを待っていたかのように。
今年は春頃から早々に、翠響は自分の衣装を決めていた。ネットの通販サイトで出会った素敵なコスチューム、ちらりと見ただけでピンときた。しかもこれ、ハロウィン仕様があるという。
「これに決めた!」
瞬間的に翠響は声を上げていた。
なおこの衣装、正直「えっ!?」と言いたくなる結構なお値段であったが、父親には去年の貸しを返してもらった。
宅急便が届いたときの、そして段ボールを開いたときの高揚感は、今年どころか生涯を通しても、他に類がないほど高いものだったと翠響は記憶している。
地上階にエレベーターは到着、さっと観音開きの扉が開いた。
こうして降り立った翠響の姿、それは……中華風ロリィタ!
いわゆるゴスロリの中華版、変形チャイナドレスとでもいえばいいだろうか。海外では「QI LOLI(チーロリ)」と呼ばれているという。これは、チャイナドレス「QI PAO(旗袍:チーパオ)」から生まれた新語である。
メイド服風に、胸元を強調したシルエット、中国ではおめでたいとされている金魚柄などがよくあるデザインだが、本日の衣装では、水墨画風に描いたかぼちゃやコウモリの模様が躍っている。丈はやや長く、左右に開いたスカートには、もちろんふんだんにフリルがあしらってあることは言うまでもないだろう。
この衣装には断然黒髪が映える。翠響は頭をシニヨンに結って、この衣装に合わせていた。
さあ、ハロウィンのパレードに繰り出そう。
パレードを楽しみつつ、ジェレミア・ベルトーニが訪れたのも洋菓子店『Raton』だった。
「トリック・オア・トリート!」
と声をかけると、ジャパニーズ幽霊(死に装束?)の女の子が、いらっしゃいませー、と声をかけてくれた。もちろんののこだ。
「おや嬢さん、お店が忙しくなければ、お茶に誘い出したいくらい素敵だね」
「えっ!? そ、そうですか?」
臆面もなく女性に声を掛けるのが、ジェレミアの出身国では男性の一般的な行動である。
ところがそういうものに耐性のないののことしては、戸惑うやら照れくさいやらで、たちまち頬を赤らめてしまった。プリンを渡す手も震えてしまう。
そんなののこの手を包み込むようにして、ジェレミアはこれを受け取り、
「ありがとう。お嬢さんには、キャンディ付きの薔薇を進呈しよう。可愛い君に、よく似合うよ」
と、実にナチュラルに、一輪の真っ赤な薔薇を手渡すのであった。
ののこはこれでもうぼーっとしてしまって、一瞬我を忘れかけたが、
「わ、私……ののこって言います。野々ののこ」
やっとそれだけ言うことができた。
「覚えておくよ。オレはジェレミア・ベルトーニ。今度会ったらデートに誘うから」
と実に当たり前のようにそう言い残し、彼はそよ風のように去るのである。
「デート……」
ののこは熱に浮かされたような目で、ジェレミアの背を見送るばかりであった。
ただ、ご用心、ののこさん。
ジェレミアにとって「デートに誘う」云々はイタリア的デフォルト行為でしかなく、彼はこの店の他の女性店員にも、まったく同じ声かけをしているのである。
だがしかし、ののこがそれを気付いたか、どうか……?
さて店を出たジェレミアは、猫のおやつを愛猫の『すみ』と『こはく』にあげるのだった。
猫も楽しめるハロウィンパレード、これはイイよ――もう彼はののこにかけた言葉を忘れ、そんなことを考えているのであった。
親馬鹿というか、猫馬鹿と言われても否定できない……かも、しれない。
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161人
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シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
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