【ハロウィン】いぬねこ合わせてハロウィンパーティ！！｜リアクション

【ハロウィン】いぬねこ合わせてハロウィンパーティ！！

　　【努力　諦めてひさしく】

「しかし、この催しの許可をくれた両国の王様には感謝だな」
　ぽつりと、花火を見ながら御剣刀は呟きました。
　純粋な丸い花火と、散らすように弾ける花火がきらきらしている光景が華やかで。

　しかし、いぬねこのトップたちはその言葉に、非常に複雑そうな顔と濁った言葉を隠しませんでした。

「……まあ、あんまりにも、しつ──粘り腰ではあったな」
「まあ、油断してたら持って行か──譲り渡した土地だからな。確かに努力はあった。
　民の意思に圧力を掛ける訳にいかない。民が一部でもそう望み始めたのならと思い開催を許可してきたんだ」

　いぬねこのトップは不承不承という形ではありましたが、一部ながらも民の望んだ結果については認めているようです。
　しかし、完全な断絶状態であったところから、祭を開くまで漕ぎ着けた所に、刀は感嘆を禁じえませんでした。

「俺も、今までだって共存を目指して頑張ってきた奴がいて、そこには辿り着けていません」
　刀は言います。
「でも今までの努力が実らなかったからってやった事は無駄じゃない。
　だって結果を出した奴は皆、努力をし続けてたんだから」
　花火の音だけが響く沈黙。しばらくして、
「……この祭を計画した『会』の民達も、同じ事を考えているのかも知れないな……」
　ぽつりと、猫の王さまが犬のしょうぐんの言葉も代弁するように呟きました。

　──微かに歌が聞こえます。

　月と星々に見守られ
　色取り取りの花が空に咲く
　誰かとわからぬ人達の為に
　色んな花達は夜空に咲き誇る

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