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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
【ハロウィン】いぬねこ合わせてハロウィンパーティ！！
【大いなる誤解】
お祭会場の端っこは、今ちょっとしたカボチャだかりが出来ていました。
「待て！ 早まるんじゃない！」
「君のいぬねこ生は、まだ長いんだ！ こんな所で閉じちゃいけない！！」
「何か……大変な誤解を招いているような気がする……」
細くて今にも折れそうな木に、桜庭 円が必死によじ登っています。
それを前に、色んなカボチャが“も、もしかして人間界で言うところの、飛び降りじさつをするつもりじゃ……！”と慌てて止めようとしているのです。
真実を知っているのは、下で応援している、円のお友達のにゃーくんのみ。
円の“ブレイブハート”は、自ら危険度の高い行動を取る事で初めて発動するろっこん。
危険な行動を取れば取り続ける程、その分運が良くなる、極めてハイリスク・ハイリターンなろっこんなのです。
円は、その強運を利用する為に、覚悟を決めてこの行為に踏み切りました。
「ただでさえ皆でカボチャ被っているのに、変装までされたら、もう区別なんかつかないしね……ここが、一番上かな？」
一番上の枝に腰を掛けて、広場全体を見渡します。
「う～ん、よく分からない」
高い所から見渡せど、広場の中はカボチャばかり。広場の外は地平線が見えるくらいに遠くまで続く枯れ草混じりの綺麗な草原。
諦めて、円が木から降りるつもりで幹に近づこうとした刹那、
べきっ
「──え？ うわあ！」
「円おねーさん！」
──危険に危険を重ねた結果、円は枯れた枝から一直線に落下しました。
それでも、落ちた下には、いぬねこたちが慌てて用意した藁や枯れ草などの柔らかいクッションと、
「何を祭の日に危険なことをやっているのかと思ったら、マドカじゃないか！」
事件の気配で、驚いた様子で木を見上げていたらしい“猫の王さま”の姿がありました。
他のいぬねこたちと雰囲気が明らかに違うのに、気づかなかったのはその木の真下にいたものだから。まさに灯台下暗し。
「王さま、こんにちは……いいお祭だね……」
恥ずかしさの余り、思わず円は久しぶりの対面であっても、本当にありきたりな言葉しか出て来ませんでした……
円は猫の王さまを中心に、先程の説明をしつつ歩きます。流石に皆最初は吃驚していましたが、その説明でやっと納得がいきました。
「ところで王さま、お願いがあるんですけど、いいですか？ ──一緒に花火を見たいんです」
円の言葉に、猫の王さまは１も２も無く頷きました。
「皆一緒なら大歓迎だ。花火も多数で見た方がきっと楽し──」
「犬の王さまも来るかもなんですが」
「………………」
猫の王さまは、露骨に嫌な顔をしました。それはもう、カボチャ越しでも分かるくらい、ねこの表情限界まで嫌な顔をしました。
「い、いえ！ 気持ちは分かるんです！
でも、ボクこのお祭で、いぬもねこもさっきみたいに気のいい人たちばかりで！
種族は言えないけれども仲良くできて！ もしかして仲が悪いのも、先入観や思い込みかも知れないって」
他の面子が有り得るという様子で、猫の王さまを見る傍らで。しかし、王さまは仏頂面をしたまま余り長くない腕を組んで話を聞いています。
「お二人の距離が少しでも縮まれば、これを企画した人も、このお祭りを楽しんだ人も本当に嬉しがるし……！
ボクも次のお祭りを期待できて幸せだし……！」
「王さま、王さまっ。お願いします！」
円と、にゃーくんは必死になって頭を下げて説得します。他の皆も、その言葉に心を打たれた様子で猫の王さまを見つめています。
猫の王さまは、しばし沈黙していましたが、観念したように喋り始めました。
「皆は、寝子島という別の世界から来たから一括りには出来ない。だが、
それでも。やはり、いぬもねこも我輩の民だ。──久しぶりにヤツと話をしてみても構わないかも知れない」
王さまは、円の説得と周囲の目線に負けて、少し諦め気味に承諾しました。
その様子にやった、と声に出し掛けるのは非常に躊躇われましたが、何とか約束には漕ぎつけた円はその心が変わらない内に話題を続けます。
「それなら、今から場所取りしとこうと思います！ 一番いい場所って何処か解ります？」
「それなら、向こうの木の下から少し離れた丘の上が一番の見所だな。人気スポットだから、早く行かないと間に合わないかもしれない」
「ありがとう、王さま！」
こうして、円とにゃーくんは、買い物交換用の花をレジャー用のシート(人間界産)と交換して、早速嵐のようにその場所まで走っていったのでした。
お祭会場の端っこは、今ちょっとしたカボチャだかりが出来ていました。
「待て！ 早まるんじゃない！」
「君のいぬねこ生は、まだ長いんだ！ こんな所で閉じちゃいけない！！」
「何か……大変な誤解を招いているような気がする……」
細くて今にも折れそうな木に、桜庭 円が必死によじ登っています。
それを前に、色んなカボチャが“も、もしかして人間界で言うところの、飛び降りじさつをするつもりじゃ……！”と慌てて止めようとしているのです。
真実を知っているのは、下で応援している、円のお友達のにゃーくんのみ。
円の“ブレイブハート”は、自ら危険度の高い行動を取る事で初めて発動するろっこん。
危険な行動を取れば取り続ける程、その分運が良くなる、極めてハイリスク・ハイリターンなろっこんなのです。
円は、その強運を利用する為に、覚悟を決めてこの行為に踏み切りました。
「ただでさえ皆でカボチャ被っているのに、変装までされたら、もう区別なんかつかないしね……ここが、一番上かな？」
一番上の枝に腰を掛けて、広場全体を見渡します。
「う～ん、よく分からない」
高い所から見渡せど、広場の中はカボチャばかり。広場の外は地平線が見えるくらいに遠くまで続く枯れ草混じりの綺麗な草原。
諦めて、円が木から降りるつもりで幹に近づこうとした刹那、
べきっ
「──え？ うわあ！」
「円おねーさん！」
──危険に危険を重ねた結果、円は枯れた枝から一直線に落下しました。
それでも、落ちた下には、いぬねこたちが慌てて用意した藁や枯れ草などの柔らかいクッションと、
「何を祭の日に危険なことをやっているのかと思ったら、マドカじゃないか！」
事件の気配で、驚いた様子で木を見上げていたらしい“猫の王さま”の姿がありました。
他のいぬねこたちと雰囲気が明らかに違うのに、気づかなかったのはその木の真下にいたものだから。まさに灯台下暗し。
「王さま、こんにちは……いいお祭だね……」
恥ずかしさの余り、思わず円は久しぶりの対面であっても、本当にありきたりな言葉しか出て来ませんでした……
円は猫の王さまを中心に、先程の説明をしつつ歩きます。流石に皆最初は吃驚していましたが、その説明でやっと納得がいきました。
「ところで王さま、お願いがあるんですけど、いいですか？ ──一緒に花火を見たいんです」
円の言葉に、猫の王さまは１も２も無く頷きました。
「皆一緒なら大歓迎だ。花火も多数で見た方がきっと楽し──」
「犬の王さまも来るかもなんですが」
「………………」
猫の王さまは、露骨に嫌な顔をしました。それはもう、カボチャ越しでも分かるくらい、ねこの表情限界まで嫌な顔をしました。
「い、いえ！ 気持ちは分かるんです！
でも、ボクこのお祭で、いぬもねこもさっきみたいに気のいい人たちばかりで！
種族は言えないけれども仲良くできて！ もしかして仲が悪いのも、先入観や思い込みかも知れないって」
他の面子が有り得るという様子で、猫の王さまを見る傍らで。しかし、王さまは仏頂面をしたまま余り長くない腕を組んで話を聞いています。
「お二人の距離が少しでも縮まれば、これを企画した人も、このお祭りを楽しんだ人も本当に嬉しがるし……！
ボクも次のお祭りを期待できて幸せだし……！」
「王さま、王さまっ。お願いします！」
円と、にゃーくんは必死になって頭を下げて説得します。他の皆も、その言葉に心を打たれた様子で猫の王さまを見つめています。
猫の王さまは、しばし沈黙していましたが、観念したように喋り始めました。
「皆は、寝子島という別の世界から来たから一括りには出来ない。だが、
それでも。やはり、いぬもねこも我輩の民だ。──久しぶりにヤツと話をしてみても構わないかも知れない」
王さまは、円の説得と周囲の目線に負けて、少し諦め気味に承諾しました。
その様子にやった、と声に出し掛けるのは非常に躊躇われましたが、何とか約束には漕ぎつけた円はその心が変わらない内に話題を続けます。
「それなら、今から場所取りしとこうと思います！ 一番いい場所って何処か解ります？」
「それなら、向こうの木の下から少し離れた丘の上が一番の見所だな。人気スポットだから、早く行かないと間に合わないかもしれない」
「ありがとう、王さま！」
こうして、円とにゃーくんは、買い物交換用の花をレジャー用のシート(人間界産)と交換して、早速嵐のようにその場所まで走っていったのでした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年05月28日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年06月04日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年06月04日 11時00分
