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段ボランド de ファイト
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忽然と密林、出し抜けに段ボール恐竜。
そこは不思議な不思議な段ボの世界。
「……明らかにろっこんのせいだよな、コレ」
市橋 誉
は目を見張った。ペンとスケッチブックを持ってきたのは元々、いい段ボールオブジェがあれば写生でもしようと思ってのことだ。しかしこの様子ではこの用意は、別の目的に使うことになりそうだ。
この騒動を見るに、謎の段ボール芸術家の姿を探すべきだとは思う。とすれば奥に向かうべきだろう。けれどもそうなると、恐竜たちと一戦交えないわけにもいくまい。
――段ボール製とはいえ、芸術作品。作るにはそれなりに労力がかかっただろう……。
壊したらもったいない気がする。
どうしたものかと思案しているところに、
「アカンて! アカン! 噛んだらアカン!」
大きな声挙げて小学生くらいの女の子が、どたばたこっちに駆けてくる。飛ぶように追ってくるのは恐竜で、お菓子のおまけみたいにディフォルメの効いたものが何種類も、少女一人目がけて徒競走だ。
「もったいないとか、言ってる場合ではないみたいだ」
誉は身をかがめ、少女と恐竜のあいだに割って入ると右足を蹴り上げた。
すると小型の肉食恐竜が、ぽーんと軽やかに宙に待った。予想よりずっと軽い。やはり段ボール製なのだ。
「おっ、兄ちゃん、すごいな」
頭に大きなゴーグルを乗せた少女は足を止め、誉の蹴り技を賞賛した。ボビナムの人みたいな本格的な格闘家の蹴りではないが、足が長いだけに様になっている。
「ケガはないかい? 俺は市橋誉という」
「苑下ちかや」
「おっと!」
誉の頭上を翼竜(といっても重箱サイズ)がかすめた。さっそくスケッチブックを使うときがきたようだ。誉れはさっとスケッチブックに筆を走らせた。ピアノのような鍵盤が描かれる。
「なにしよん?」
ちかはキョトンとした。ハンサムなにーちゃんやと思っていたのだが、妙な行動をするものだ。
「簡易の盾になるかと思ってな」
べりっと鍵盤の描かれたページを破り取ると、誉れはこれを、再び迫ってくる翼竜に向けた。翼竜が激突する。このとき、まさしくピアノのような、しかもその鍵盤を複数、同時に押したときのようなドーンという音が鳴り響いた。
これにはちかも驚いたが翼竜も驚いた。動きが止まった飛行物体を、
「よし!」
誉は高く、蹴り上げて地面にたたき落としたのである。
「なんや……ようわからんが、すごいな!」
どんな手品なのか、それとも、超能力か何かか。ちかには理解できないが、すごいものであるのは確かなようだ。
「よーし、ちかもやったるでー!」
ちかは体勢を取り戻す。まだまだ敵は多いが誉という援軍を得たのだ。ここは攻めに転じよう。
「もー今日はさいあくデーやと思とったけどな」
言いながら足元の土をすくい、ばらっと投げつける。ちかより大きなセイスモサウルスが、どすどすと迫ってくる。長い首を持った恐竜の顔面に土塊が命中した。怯んでいるようだ。
このときちかは自身の心臓が、どくんと一つ、強く打つ音を聞いた。
「よーわからんけどなんや体あつうなってきた……」
新たに足元の土を握りしめながら、ちかは己の体に、これまでになかった力がみなぎってくるのを感じている。
ショウガがギンギンに入った冷やし飴を、一気飲みしたときのような気分。
あるいは口の中が爆発しそうなほどキツい炭酸飲料をあおったときのような。
「あ」
一言、このときちかの右手が変化していた。
「なんやこれ!? なんやわからんけど……ドリルか!?」
信じがたいが現実だ。彼女の右手は、ぐるぐると大回転する掘削用ドリルに変化していた。モーターがうなるような『キューン』という音もしているではないか。自分にも、誉が見せたような特別な力があることを彼女は知った。もしかしたら、誉の能力を見たことで刺激され、眠った力が目を覚ましたのかもしれなかった。
戸惑いよりもワクワクが勝る。ちかはスーパーロボットのパイロットのように叫んでいた。
「いくで、かいじゅう! ドリルパーンチ」
見た目がドリルなだけではない。威力もまごうことなきドリルだ! 一撃だけで、ちかの右手はセイスモサウルスの首をを破って貫いていた。あっという間に敵は資源ゴミだ。
「ドリル……あれが彼女の『ろっこん』なのか」
誉も目を見張っている。まだ小学生くらいに見えるのに、なんと攻撃的な能力であろうか。
「めっさすごいな! ちか無敵や!」
ちかのボルテージは最高潮だ。初めて得た力に興奮が止まらない。ぐっと前進した。
「まだまだおるなじぶんら! なんぼほどおんねん!」
あれはヴァルドサウルス、こっちはフタバスズキリュウ、あれはなんだトゥリアサウルスというやつか。時代も生息地もばらばらな恐竜が襲いかかってくるが、もうなんであろうとちかを止めることはできない。
「今度はダブルや」
ちかは両手を突き上げた。たちまち出現した左右のドリルで回転! 回転! 回転! 突き破り引きちぎりぶちかます。
「ごっつい力やなこれ、いまのちかやったらマグマまでほれそや」
ところがここに、巨大なトリケラトプスが出現した。ちかよりずっと大きい。
「わ、じぶんでかすぎるわ!」
さすがにこれは正面から相手したくない。
「……せや!」
ちかは一計を案じ地面に穴を掘った。もうもうと土煙が上がって、トリケラトプスも誉も、彼女の姿を見失ってしまう。
消失した彼女が、再び現れたのは少し先の地点であった。
「おーい、どこみとんねんでかぶつー! ちか、こっちやでたこはちー」
「すごい子だ」
誉も舌を巻いた。いつの間にやら彼女は、少し離れた地点に姿を見せ、舌を出してトリケラトプスを挑発したのである。
たこはち呼ばわりされて喜ぶ人はおるまい。段ボールであってもそれは同様だ。
トリケラトプスは吠え声上げてちかを追ったが、たちまち、大きな穴に足を取られてバランスを崩した。
落とし穴だ。ちかがさりげなく用意したものらしい。
「いくで、ちかドリルキーック!」
足がドリルに変化した。ちかはその全身、どこであれドリルに変化できるようだ。ずぼっと大穴が横腹に空き、トリケラトプスは横倒しに倒れたのであった。次の瞬間には大型梱包材へと帰している。
「かいかん♪」
勝ち誇るちかの手も足も、いつの間にか元に戻っている。その右手を差し出して、
「おおきにな、兄ちゃん。おかげでちか、なんか一皮むけたで」
「俺が貢献したのかはわからないが、喜んでもらえて光栄だ」
年下であっても誉は少女を軽んじない。対等の存在として、その手を握り返した。
「ほななー」
そしてちかは手を振ると、この『ろっこん』をさらに確かめるべく敵を求め走り出したのである。
「どけどけー砂場姫のお通りや。ドリルソイルプリンセスの誕生やー♪」
「元気な子だ……」
見送る誉にも笑みがあった。
彼女から元気をわけてもらった気がする。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月27日
参加申し込みの期限
2015年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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