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段ボランド de ファイト
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「うわぁ!」
雨寺 凛
は、圧倒されていた。
これまでに見たことのない光景、段ボールとジャングルのコラボレーション!
密林をぬって段ボール戦車や飛行機が飛び交うって、これはなんというテーマパークなのだろうか。素直に驚いてしまう。ぱっと見た兵器は大きさにすればせいぜい弁当箱なので、ラジコンかなと最初は思ったくらいだ。だがラジコンにしては段ボールっぽすぎるというか、まんま段ボールだ。
「面白そうだしちょっと冒険してみようかなぁ」
おっかなびっくり入ってみる。どの兵器も大きさはまちまちだが、リアル具合はなかなかのもののようだ。
「すごーい!」
さわっちゃっていいかな? などと近づいたところで、凛は声を上げるはめになった。
「痛っ! わー、撃ってきたよ!?」
戦闘機が襲ってきたのだ。段ボール箱で作った風の妙なやつが。ぱらぱらっとなにか撃ってきたが、これがチクッと痛い。この銃撃で死んだりケガしたりはしなさそうだが、ずっと浴びるとすれば苦行だ。絶対に。
そりゃ兵器なんだから当たり前か――という気も一瞬だけしたが、それでも、
「ってか私のこと狙ってる! 危ない!」
その理不尽はいただけない凛なのだった。
「ちょっと待って! 話し合おうよ! って、無理!?」
こうなっては逃げるしかない。日本人形みたいに長く美しい黒髪をなびかせながら凛は走った。
ジャングルだから一直線とはいかないが、倒木をのりこえ草むらにつっこみ、枝をかきわけたりして凛は逃げて逃げて逃げまくる。
「来ないでってば!」
逃げるたび、追っ手は増えるようである。最初は戦闘機だけだったのが、いつの間にか戦車までやってきて、そのうちジープみたいなのとか、なぜか地面を走る戦艦とか、さらには潜水艦みたいなのまでころころ転がって追ってきた。
「潜水艦って地上では転がるんだ……ってそんなわけないか」
しかしいつまで逃げ回っていても仕方がない。いい加減走り疲れてきたところで凛は覚悟を決めた。
「……こうなったら戦うしかないね!」
日頃のほほんとしている彼女だが、軽音楽部の部長でロック魂を持つギタリスト、いざとなればステージで、鍛えた鋼色のハートが顔を出す。
ぱっと振り向くと目の前には、どうやらベビーベッドでも梱包していたとおぼしき大型戦車がこちらを狙っていた。
「くらえっ、ヘドバン式頭突き!」
凛の黒髪が今度は波打った。これぞヘッドバンギング! いわゆる首振りだがロック者のそれは気合いが違う。激突したヘッドが、めきょっと戦車の砲塔を折った。
「お見事! 凜ちゃん!」
とたたえる声がした。同時にぱっと火の玉のように、赤い髪の少女が段ボール戦車の横っ腹に切り込む。その獲物は短刀、いやさカッターナイフだ。チャンバラの武器としては少々心許ないが、段ボール相手ならば村正級の切れ味、カッター握った両手を少女が、ギコギコギコと波打たせれば、たちまち戦車の横に稲妻形の切れ目が走った。
「焔ちゃん!」
頼もしい援軍の登場に凛は、思わず歓声を上げるのだった。
そう彼女は
神薙 焔
、その名のごとく燃え上がるような、真っ赤な赤毛が印象的な少女だ。
焔の前で段ボール戦車は、紙の粉をばらばらと振らせて横転した。きゅらきゅら回っていた紙製キャタピラも、しばらくもがいていたものの停止した。
「ちなみにこれはソビエト連邦製の『IS-2』、通称『スターリン重戦車』を模した段ボール模型ね。第2次大戦後期に赤軍が導入した傑作戦車で、ドイツのティーガー戦車はこいつに随分苦しめられたという話よ。ただ、乗り心地は相当悪かったみたいで、他にも欠点は……」
なお焔はミリタリーもたしなんでおり、こうした知識はすらっと出てくる。といっても自称『本格的なマニアではない』ということだから、このあたりの知識はちょっと戦車史をかじった者であれば常識なのかもしれない。どっちにしろ凛にはちんぷんかんぷんだが。
「ともかく会えて嬉しいよ焔ちゃん! 助けてくれてありがとう!」
「なんのなんの、凛ちゃんこそかなりやってたじゃない。さっきだって一人で勝てたと思うよ」
「ところでそのカッターどうしたの?」
「ああこれ? 実は……」
と言いかけたところで焔は言葉を中断した。航空機に戦艦、そして例のころころ潜水艦が追ってきたのだ。
「んもう! しつこいなあ!」
「あれは米軍であっちはドイツ軍、フランス軍のも旧大日本帝国軍のもあるじゃない。時代も国もばらばらだなあ」
焔は割合楽しげだが、凛のほうは気が気でない。なんとも敵が多いのだ。
ところがここで、新たな援軍が、静かな一言とともに現れた。
「一枚噛ませてもらうよ」
すっとまるで猫のように音もなく、目の覚めるような雪色のロングヘアした少女が姿を見せた。
涼しげな横顔に焦りの色は皆無だ。むしろ最初から、この運命を知っていた風ですらある。
旅鴉 月詠
だった。彼女はいつも落ち着いている。たとえ天変地異が来たって、冷静に対処することができるだろう。(よく考えてみればこの状況だって天変地異そのものだ)
「月詠ちゃん!」
またも凛は歓声を上げた。自分の左側には太陽のような焔、右側には月光を思わせる月詠、なんだか無敵な気分になる。
「ここの作り手……ダンボー氏という人の作品を拝見しに来たわけだが、面白いことになってるね」
凜に顔を向けて月詠は、ルビーのような目を、わずかに細めてみせた。
ぱぱっと先行の銃弾が飛んできた。これを月詠は肘を立てて防ぐ。
「段ボールとはいえ重ねれば結構な硬度はあるから当たればそれなりに痛いよ。伊達に緩衝材はしてない」
言いながらも月詠は、脇に抱えていたメモ帳を引き抜いて広げた。
白いスケッチブックの中央にはに、月詠が習作的に描いた絵がある。
これぞ彼女の『ろっこん』発動の合図。この絵がまるでブラックホールの中心のように、周辺の段ボール兵器をどんどん吸い寄せはじめたのだ。寄せられた兵器はすべて、絵へと変じてスケッチブック内に封印されてしまう。やがてスケッチブックは埋まってしまったが心配はいらない。別のページにもやはり、中央にイラストがひとつあるだけで、絵の周囲には余白がたくさんあった。
かつて彼女の『ろっこん』は、この絵を直接対象に触れさせる必要があった。能力が進化した現在では、五メートル以内の周辺の無生物を引力のように引き寄せることが可能になったのだ。
やがて追っ手の兵器は、すべてスケッチブックの中の絵となり周辺から消失した。
「段ボールは段ボール、過度な衝撃には耐えられないし、水にも弱いし勿論火にも弱い。けれどもまあ、これが一番穏当な撃退法だな、多分」
「な、なんかすごいもの……見たね」
焔は月詠のことをよく知らないので、目の前で起こったことをいまだに信じられない様子である。
「そう? 私からすれば、ダンボー氏の情熱こそすごい。芸術界隈では決して珍しいわけじゃない……いわゆる廃材アートやジオラマの類は。実際、折り紙だけの世界、ブロックだけの世界、と色々ある。けれども、珍しいわけではないだけあって、その作品がどう評価されるかは、素材とセンスと作業時間がモノをいう。よほどの情熱がなければならない」
芸術のことを語るとき、月詠は饒舌になる。彼女には、ダンボー氏の情熱が人一倍伝わっていたから。
「確かに、それ、わかる気がするわ」
焔はなんだか月詠に好感を抱いた。知らない言語で歌われた愛の歌を聴いたような……完全に理解できたとは思わないが、それでも普遍的に通じるものを感じたのだ。
「ありがとう」
月詠は短く、それでも素直に返答した。
「えっと、会ったことあるかもしれないけど、改めて自己紹介しておくわ。1年4組の神薙焔よ」
「同じく一年生。8組の旅鴉月詠。凜とは互いに友達のようね」
「ふふっ、こうして焔ちゃんと月詠ちゃんが知り合えたところで、さっき焔ちゃんが言ってた話、つづき聞いていい? ほら、カッターを持ってきてた理由……」
「ああそれ?」
焔は笑って、工具袋のようなものを茂みから引っ張り出してきた。
「あっちこっち探索しててこういうの見つけたの。ほら」
袋を開くと、カッターのみならず簡単な工具類、さらにはガムテープや木工用ボンド、油性ペンまで出てきた」
「勝手に拝借しちゃったんだけど、これ、ここの作り手の……誰だったっけ」
「アルチュール・ダンボーだね」
月詠が言い添えた。
「そうそれ! ダンボーさんの持ち物かもしれない。勝手に使うことになって悪いんだけど、非常時だから勘弁してもらうってことで」
「なーるほど、これを武器として使えばいいかな? いや、それだけじゃないね!」
凛はぽんと手を叩いた。
「これでたとえば、さっきの戦車段ボールからパーツを取って盾が作れたりするんじゃない!? これで段ボール兵器軍団にも格段に近づきやすくなるよ!」
「さすが凛ちゃん、あたしもそう考えてた! それとね……」
焔は油性ペンを取ると、ぽんとそのキャップを外して自分の考えを述べた。
「その考え。面白いね。手伝えそう」
月詠もさっそくペンを手にする。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月27日
参加申し込みの期限
2015年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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