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今朝、曲がり角で
フリーイラスト【今朝、曲がり角で】
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chapter.7
千明 優輝
と
八神 修
の場合
千明 優輝
はこの日、これ以上ないくらいの寝坊をしていた。
「目覚ましセット忘れたー!? もうこんな時間……!」
時計にちらりと目をやると、すぐに着替えて家を出ないと間に合わない時間だった。
なので、朝ご飯なんかもゆっくり食べている暇はない。
「朝ご飯が歩きながら食べられるものだったら、もう食べながら学校に向かっちゃおう!」
神様と朝の献立に祈りながら、優輝は食卓へと向かった。そこで目にしたものに、彼は一瞬言葉を失った。
直後、素っ頓狂な声が出る。
「なにこれ!?」
そこにあったのは、まさかの太巻きだった。
「いつもとちょっと……いや、全然違う……」
なぜ、ごく普通の家庭の朝食が、太巻き丸ごと一本なのか。この献立は、優輝の頭の中にはなかった。
「うー……しょうがない、丸ごと口に突っ込もう……」
本来なら座って落ち着いて食べたいけれど、時間がない。優輝はこうして、太巻きをくわえたまま家を出て走るという何とも珍妙な行動を取るはめになっていた。
彼が抱く不安はふたつ。
道行く人に変な人だと思われないかということ。そして、授業前までにこれを食べきれるかということだった。
それから少しだけ時間が経ち、寝子島高校ではもうすぐ一時間目が始まろうとしていた。
八神 修
は、授業で使うためのプリントを山のように抱え、廊下を歩いていた。当然、視界はよろしくない。そんな状態で角を曲がったものだから、いつもなら気をつけているため起こらないはずの事故が起こってしまった。
出会い頭での衝突である。
「っ!」
声にならない声をあげ、倒れ込む修。抱えていたプリントが、宙に舞った。
バサバサ、とプリントが廊下に落ちた後、そこに広がっていた光景は、どういうわけか太巻きの端っこ同士をくわえている優輝と修の姿だった。
どうやら修がぶつかった相手は彼らしい。いや、今そんなことは取るに足らないことだ。一番注目すべきは、彼らが太巻きをくわえ合っているという事実である。
一体どうして、こんなことになったのだろうか?
「は……ははひふん!?」
太巻きをくわえたままの優輝が、目の前の修を見て声をあげる。ここでようやく彼はぶつかったのが同級生の修だと気付いたようだ。
「……ひはひは」
口にこれでもかと太巻きが入っているので言葉になっていないが、「優輝か」とでも言ったのだろう。修もまた、同級生とぶつかったのだと分かった。ただしそれ以外のことが、なにもかも分からない。
「ほへは……ふほはひは」
自身がくわえているものが太巻きだと判別がついた修は、それを少しずつ食べ進める。
人とは不思議なもので、あまりに想定外の事態がふりかかっても、食べ物だと分かれば拒みはしないらしい。
「ひ、ひはひよははひふん」
ち、近いよ八神君、とおそらく優輝が言っている。それもそのはず、修がどういうわけか自分の太巻きをくわえ、それを食べ進めているのだから。
ちなみに「自分の太巻き」は決していやらしい意味ではないことを付け加えておく。
付け加えておくが、体勢的には修が優輝を押し倒している形になっており、パッと見はちょっとアレだ。
全部が偶然の出来事なのが、逆に恐ろしい。
さらに恐ろしいのは、ふたりの口を繋いでいた太巻きがこの後なくなったことである。つまり、食べきったということだ。そのへんの詳細は、ここでは書けない。とりあえず無事に食べ終えたことだけは書き記しておこう。
ごくり、と最後の一口分を飲み込んだ修は、ふと自分の手が何かに触れていることに気がついた。
「ん……これはなんだ……?」
なにか、柔らかい板のような。視線を下げる。そこには、優輝の胸があった。
「なんだ。千明の胸か」
なんだ、じゃない。しかもこの男、なぜか確認した上でしれっとひと揉みした。
「ひゃあっ、ちょっと、八神君っ……」
思わず変な声が出てしまった優輝だが、修はこの時頭でとんでもないことを考えていた。
「可愛いけど、男の子なんだなぁ。柔らかいけど、女の子の胸とは違うな……」
さらにひと揉み。いや、ふた揉み。
「ひゃうんっ」
揉まれるたび、優輝の口からなんともいえない声が漏れる。
というか修は一体どうしてしまったのだろうか。ぶつかった拍子で、なにかネジが一本飛んでしまったのだろうか。
というか彼は、いつの間に女の子の胸の感触を知ったのだろうか。違いを知っているとは、つまりそういうことではないのだろうか。このへんも問い詰めたいところだが、いかんせんこのタイミングで修はいつもの冷静沈着で優等生な彼に戻ってしまった。
「……はっ、いかん!」
言うと、がばっと身を起こし立ち上がる。
「こんなところを誰かに見られたら、いらぬ誤解を生んでしまう」
もう既に手遅れな気もするが、とりあえず修は優輝のことも起き上がらせ、言葉をかけた。
「大丈夫か、怪我はないか?」
「う、うん大丈夫。胸がちょっと変な感じだけどそれ以外は」
「そうか、良かった。胸は心配なら、後で病院に行くと良い」
原因は明らかにお前だよ状態である。もしかしたらちょっと天然なところがあるのかもしれない。
修は優輝の服についた埃を手で払うと、そのまま服をただし、髪も直してあげた。
「あ、ありがと八神君」
ところで、と優輝が廊下に散らばったプリントを見て言う。
「もしかして、プリントを運んでたの?」
「はっ、そうだ! プリントだ!」
すっかりそのことが頭から抜けていた修が、慌てて拾い集めようとする。が、その時開いた窓から風が入り込み、プリントたちが再び舞い上がった。
だけでなく、風に運ばれるようにして窓の外へと旅だってしまった。
ぽかんとその様子を見つめるしかできない優輝。修もそれは同じだったが、時計をすぐに確認すると、彼は優輝に声をかけた。
「すまん、千明。手伝ってくれ!」
言うが早いか、修は窓から外へと飛び出した。
彼はおそらく、優等生としての意地で何が何でも時間前に拾い終え、教室に行きたかったのだろう。優輝は最初こそ呆気にとられていたが、すぐに修の後を追うように窓から外へと移動した。
「ぼ、僕も頑張るよ!」
その後彼らは無事時間までにプリントを集め終えることが出来たのか、そして太巻きの件をどこまで憶えているのか。
それを知っているのは、彼らだけなのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月14日
参加申し込みの期限
2015年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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