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猫又川でのんびりと
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青系統で重ね着した
フィリップ・ヨソナラ
が街中を元気に走る。リード線に繋がれた愛犬のドーベルマンは主に従うように少し下がって付いてきた。
この秋から通い始めた中学校を右手に見ながら猫又川へと下りる。誰もいない川べりに着くと、ドーベルマンに向かって真剣な目を向けた。
「アイザック、聞いてください! 温泉が川から出てくる話を小さい耳に挟みました!」
少し怪しい日本語にアイザックは垂れた耳を更に伏せた。
「温泉、知ってますかね? 普通のところは犬をぶち込めないですが、僕が見つければ大丈夫です! 一緒に入りたいので探しに行きましょう!」
フィリップの興奮に当てられたかのようにアイザックは勇ましく吠えた。良い子ですね、と頭を撫でられて長い尻尾を勢いよく振った。
「僕達は寝子島のこと、あまりよく知りません。どこに何があるのかもわかりません」
悲しそうな表情で語るフィリップの手をアイザックが舐めた。
「でも、温泉を探す用意はしてきたので、安心してください。おばあさまにお願いして、温泉の匂いを貰ってきました」
フィリップは穿いていたカーゴパンツのポケットに手を突っ込んだ。封を開けられた袋を取り出して自身の鼻に持っていく。
「温泉の素が入っていて、あれですよ。卵の匂いがしますね。アイザックも嗅ぐのです。クンクンして温泉を探すのですよ」
差し出された袋にアイザックは鼻を近づけた。一回、顔を背けて前脚で鼻を擦った。再度の挑戦で匂いを記憶したという風に吠えた。
「匂いを覚えたのですね。前に僕の手袋を見つけてくれた時みたいに、温泉を探し当てるのですよ」
フィリップはリード線を強く握った。期待に応えるかのようにアイザックは先頭に立って歩き出す。地面に鼻を限界まで近づけて頭を頻繁に動かした。
「アイザックと一緒のお散歩は楽しいですね」
目的を忘れたような調子で散歩を楽しんだ。
出発点の中学校が後方に消えた。街の喧騒も遠くなる。川の方に迫り出した変電所の周囲を左手に回り込んでいく。その途中でアイザックの足が速まった。
「もしかして温泉を見つけたのですか?」
荒い息が返ってきた。力強くフィリップを引っ張る。目の前に桜川が見えてきた。
アイザックは対岸に向かって何度も吠えた。
「向こう側に温泉があるのですね!」
フィリップは桜側に沿って足を急がせた。上方にある橋を目にして横手の斜面を愛犬と共に攀じ登る。
「いい運動になるます」
苦しそうな息で橋を渡り、墓地の手前の傾斜を下る。アイザックの力強さが増してフィリップはまともに喋ることが出来なくなった。
先頭を走るアイザックが元気に吠えた。フィリップの方に顔を向けて上機嫌で尻尾を振った。
「見つけたのですね!」
フィリップは先頭に立った。湯気が立ち昇る温泉を目にして、すごい、と喜びを爆発させた。疲れを忘れて走り寄る。
「石が積まれています。僕が想像した通りの温泉ですよ!」
その場面に影太郎が走ってきた。すげえ、と声を上げて後ろに向かって叫んだ。
「エリオ、温泉を見つけたぞ!」
「へー、ほんまにあったんやー。それもええねんけどな、お弁当の唐揚げは残ってへんのかな」
エリオは歩きながら腹に手を当てた。影太郎は呆れたような顔で笑った。
「あんな大きなお握りを食べたのに、まだ足りないのかよ。エリオの胃袋は底なし沼だな! 唐揚げはかーちゃんに作って貰うから、その時を楽しみにしてろよな!」
「よろしく頼むわー、影太郎。んー、なんやろー」
エリオは温泉に目を向けた。人の手で組まれたような石を不思議そうに見つめる。
「温泉みたいやけど、誰かが作ったみたいになってへんやろかー」
エリオの素朴な疑問で影太郎はフィリップの方を見た。
「僕達ではないですよ。来た時にはこんな感じでした」
足元に行儀よく座っていたアイザックが相槌を打つように吠える。
「じゃあ、発見した皆で温泉に入ろうぜ!」
影太郎は服を脱ぎ始めた。海水パンツ姿になって湯船に飛び込んだ。
「皆も早く来いよ。ちょうどいい熱さだぜ」
「僕も入るわー」
エリオも海水パンツとなった。全身にバスタオルを巻いてお湯に浸かる。早々に影太郎の声が飛ぶ。
「なんで男子がタオル巻いてんだよ」
「えー、そういう入り方やんかー。ヘンな看板を持ったお姉ちゃんが『この温泉の効能はほにゃららー』ってやってるやん」
「なんの旅番組だよ、それ」
二人の遣り取りを聞いていたフィリップが笑い出した。競泳パンツを穿いて湯船に入ってきた。
「風船入れたような胸の女性がテレビでやってました。看板の漢字が難しくて頭が痛くなりましたよ」
「僕が見たのは、たぶんそれやわー」
三人が賑やかに話をしている側で、アイザックは地面に寝そべるような格好で弱々しく鳴いた。耳にしたフィリップは、そうでしたよ、と二人に向かって手を合わせた。
「僕のアイザックを温泉に入れてもいいですか」
「俺は皆って言ったぜ!」
「ええんとちゃうかなー。僕もアヒル隊長を浮かべてるんやしー」
いつの間に持ち込んだのか。黄色いアヒルが優雅に湯面に浮かんでいる。
許しを得たアイザックが湯に駆け込んだ。浮かんでいたアヒルに前脚を振り下ろし、何度も噛み付いた。
「僕のアヒル隊長がエサになっとるやんかー」
「遊び道具には最高だよな! じゃあ、俺はこれで思いっきり遊ぶぜ!」
影太郎は隠し持っていた水鉄砲を見せる。エリオの口を狙って見事に命中させた。
「これは無理やわー。とんでもなく不味いわー」
「ほら、もう一丁はエリオの分だぜ!」
渡された水鉄砲は即座に使われた。鼻の穴を直撃。奇妙な声を上げて影太郎は後ろに引っくり返った。ずぶ濡れの状態で頭を出すと、不味いぜ、と言って笑う。
「僕は飲まないようにしますね。とんでもなく不味いらしいので」
二人に同時に口を狙われてフィリップも飲む羽目となった。
「ふ、二人で何してくれちゃってるですか!? 不味いにも程々にしろですますよ!」
その慌てぶりに二人は声を上げて笑った。釣られた形でフィリップも笑顔を作る。陽気な雰囲気に感化されたアイザックが狭い湯船で走るような激しい足踏みを見せた。
またしても三人は温泉を口にして大騒ぎとなった。
「……温泉ってええわー」
縁の石を枕にしてエリオが呟いた。
隣では影太郎が足を伸ばしている。
「遊び疲れたあとも、やっぱ温泉だよな」
「二人のおかげで僕も楽しかったですよ」
フィリップは座った状態で空を見上げた。アイザックは湯船から出て俯せの状態でいた。
空には夕焼けの気配が滲んでいる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月12日
参加申し込みの期限
2015年04月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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