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お菓子が食べたい!
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【トリコロール、トリコローレ】
「お菓子作り会場はここだよね」
「うににっ、いい匂い-!」
お菓子作りの材料を抱えてやってきたのは、
高梨 彩葉
と
七音 侑
の二人だ。
調理場にただようバターの香りに、鼻がふんふんと動く。
「人がたくさん。あ、小豆ちゃんもいる。あー、噂通り、大泣きしてるね……」
「にににっ、瑠奈もいる! 何作ってるの?」
ルームメイトの姿を見つけて、侑が手を振る。
「クッキーだよ。侑ちゃんは何を作るの?」
「えっとー、クロワッサン……?」
首を傾げる侑に、彩葉が突っ込む。
「違うでしょー。クロッカンだよ。ナッツたくさん入れて作るの」
彩葉と侑の二人が作ろうとしているのは、アーモンドを入れて固く焼き上げるクロッカンという焼き菓子だ。
「はやく食べたい! わっくわっくにー!」
「一緒に作るんだからね?」
「そうだったー。はい、調理実習セット、じゃーん!」
得意げに侑が取り出したのは、真っ白なコック帽と、色鮮やかな国旗の柄のエプロンだった。
「派手なエプロンだね、ええと、イタリア国旗かな」
侑のエプロンは、緑・白・赤の三色が縦に並んでいるものだ。
「そうなのー、トレビアンなのー!」
「トレビアンはフランス語だよ!」
「にゃんと!」
彩葉は物珍しげにコック帽を手に取る。
「しかも、よくこんなの持ってたね」
「んーっと、なんかねー、こっちに持ってきた荷物に入ってたの」
「えっ、私物……!?」
少し離れたところで、望春が二度見した。
「彩葉ちゃん被る? 今日は彩葉ちゃんが先生だもんに」
すぽっと侑は、彩葉の頭に帽子を乗せた。
「にゃは♪ にっあうー!」
「え、そうかな」
はにかむ彩葉を、侑が携帯でピロりん☆ と、撮影する。
「それでは彩葉ちゃん先生、お願いしまーっす」
侑はご機嫌でメロディを口ずさみ始めた。
「にににっに♪ にににっに♪ にににっにっにっにっ、にににににー♪」
「聞いたことあるね、なんだっけその曲」
「何かの料理番組の曲じゃない?」
望春と瑠奈が耳を傾けると、誉がうなずいた。
「『おもちゃの兵隊のマーチ』だな」
「そっかぁ、そういう曲名なんだねぇ」
鍵盤をたたくように、誉の指が調理台をたたく。
ふと気がつけば、望春の指も同じように宙をたたいていた。
「あ」
二人が目を見交わし、声をもらす。
腕前に差はあっても、どちらも同じく、ピアノを弾くのだ。
【なまはげ、っぽい】
一方この頃、桜花寮の廊下を、身長160センチオーバーのペンギンが歩いていた。
ペンギンは、適当に目をつけた部屋のドアを、ばーんと開ける。
「お菓子が食べたい子はいねがーっ!」
ペンギンの行く先々で、悲鳴があがった。
けれどどの部屋でも、すぐに悲鳴は歓迎の声へと変化するのだ。
「どこじゃー! お菓子に目がない子どもはいねがー!」
ペンギンのボディは、フリース素材だった。
両手にいっぱい、お菓子のつまった袋を持っている。
「お菓……っんぎゃ!」
さまよい歩くペンギンは、何か濡れたものを踏んづけて転んでしまった。
「いたーっ。なんですかねー、もー」
よろよろと立ち上がったのは、
上泉 睡蓮
。
ペンギンの着ぐるみは、彼女の部屋着だ。
そして転んだのは、小豆の部屋の前である。
「ありゃー、上泉ちゃん、あのねー……」
小豆の部屋の前で噂話に花を咲かせていた寮生の一人が、睡蓮に事のあらましを説明した。
「なるほどー。では、調理場に行けば、この山ほどのお菓子もお役にたちそうですね!」
睡蓮が抱えていたのは、横浜の実家から送られてきたお菓子だった。
とても食べきることができない量のお菓子を、せっかくだからと皆に配って回っていたのだ。
「きっと喜ばれるよ」
そんな言葉に見送られ、睡蓮は調理場へとやってきた。
「お菓子が食べたい子はここかーっ!」
ばーん! と、勢いよく扉を開けると、中でお菓子づくりに励んでいた面々は飛び上がった。
「ペっ、ペンギンさんに!」
ピロりん☆ 携帯のシャッター音が鳴る。
「なんて格好だ」
思わず手を止めて、瞬平は顔をしかめる。
「ほわわ、……なぜに男子?」
ぽかんと口を開けた睡蓮だったが、隅で泣いている小豆を見つけると駆け寄った。
「おっとそれより、そこのバケツちゃんは、さては小豆っちですね!」
無造作に、袋の中からお菓子を取り出す。
「小豆っち、あーんしてくださーい」
「うわあーん」
「はい、食べましたー! 母のお手製、サーターアンダギーですよ」
涙で顔面びたびたになりながらも、大きく口を開けた小豆は、もぐもぐお菓子をほおばった。
「おいし……っひっく……ですねぇ……」
「お、涙がおさまってきたんじゃないか?」
望春と瑠奈が、焼き上がったばかりのクッキーを持ってやってくる。
「小豆ちゃん、まだちょっと熱いけど、これもどうぞ」
瑠奈が差し出す、ハート型のシンプルなクッキーに、小豆はぱくりと食いついた。
「はふはふ……! おいふぃ……です!」
「よかったぁ」
「ん。泣き止んだな」
「皆、麦田のためにお菓子を作っているからな。私のきなこもちも、完成したら食べてみてくれ」
「ふぉぉ、きなこもち……!」
雛姫が言えば、誉が。
「チョコレートムースを落としてしまったんだろう、クレープの中身はチョコレートムースにしてやる」
「クレープ! ムース! なんて素敵!」
「うちはなー、卵が届いたら、豆乳でホットケーキ焼くんや」
「ホ……、ホッ……!?」
かなえが言えば、彩葉が。
「私たちは、クロッカンね」
「クロ……、ク、クロワッサン」
「そうなの、おいしいクロワッサン作るんだにー!」
「だから、クロッカンだってば!」
「に!?」
「あたしと花厳くんは、クッキーを焼いているの。あと、新井くんはガトーショコラ!」
「ガ、ガ、ガトーショコラ! 大好きですよーっ」
「待ってろ」
瞬平が、つんと尖った固いメレンゲを作りあげて、言葉をかけた。
固いメレンゲは、そうやすやすと作れるものではない。彼の意気込みの現れだ。
別のボールには、卵黄とグラニュー糖、生クリームを混ぜていく。
そこに薄力粉とココアを合わせた物を加えると、一気に生地らしくなり、小豆の視線が釘付けとなった。
微塵も迷いの感じられない手際の良さだ。
「わわわ、どうしましょう、ここはお菓子の天国ですか!? ありがとうございますっ」
涙が止まったと思ったら、今度はよだれが垂れそうな小豆である。
「ねえ、よかったら小豆ちゃんも、一緒にクッキー作らない?」
「わおわお、作りましょう、食べましょう!」
「一緒に型抜きするか。好きな形、選んでいいぞ」
望春が小豆を手招きすると、なぜか睡蓮もふらふらと寄っていく。
「これ、どうぞー。ささやかな賄賂ですー」
「え、俺に?」
にへらーっと笑いながら、睡蓮は望春に月餅を握らせた。
「シベリアケーキもありますよ。寝子饅頭も、かるかん饅頭も、お好きなのをどうぞ」
「ええと、ありがとう。上泉さん」
「いいえー、賄賂ですから。……実はですね」
一転してきりっと真面目な表情をこしらえて、睡蓮は言い放った。
「また
図書館のとき
みたいに、宿題を手伝ってもらえたらなーっていう、戦略的な布石です」
「ああ、なるほど……、うん」
望春は納得の表情だ。
「そうだ! 睡蓮ちゃんも一緒に作らない?」
瑠奈は両手を打って訊ねたが、睡蓮はふるふると首を振った。
「ペンギンは、お菓子作れないんです。食べる専門なんですよ」
「そっかぁ。あ、そういえば」
瑠奈はペンギンの耳元に顔を近づけ、ささやいた。
「
前に保健室の前で会った男の子、
睡蓮ちゃんだったんだねぇ……。あたしてっきり、弟くんとかと思ってた」
「ほぇ? 弟じゃなくて、軍師ですよ?」
首を傾げながら、睡蓮は瑠奈の口にも、サーターアンダギーをひとつ放り込んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月12日
参加申し込みの期限
2013年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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