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――駄目な子に愛の手と知恵の光をっ!――
プリントの山に頭をうずめて、上泉睡蓮は口から、耳から、頭から煙を噴出していた。
その麗しい見た目を惜しげもなく残念色に染め上げている。
突っ伏した頬は潰れ、尖らせた唇から紡がれる言葉は、
「ど、どうしてこんなに課題があるんですかぁ……」
泣き言だった。
「あー……、上泉大丈夫か……?」
図書室に寄って借りていた本を返して剣道場へ向かおうとしていた、御剣刀が同じクラスのよしみで睡蓮に声をかけた。
「これが大丈夫に見えたら、あなたの目はおかしいですよぉ」
「……授業中落書きなんてしてるから」
嘆息して、刀は睡蓮の前に陣取る。鞄から筆記具と課題を取り出しながら、
「俺でよければ手を貸そう」
そんな刀の一言に、睡蓮は身を起こし刀の手を握るとぶんぶんと上下に振る。
「本当ですか! 助かります! 救世主です! メシアです!」
「図書室では静かにしような……」
急なハイテンションぶりに刀はそう注意するしかなかった。
周囲の視線が痛々しい。
「はい、すみません」
「よろしい。それで、どこが分からないんだ?」
「全部です!」
睡蓮の瞳は曇りないくらいにきらっきらに輝いていた。純真無垢そのものといっていいだろう。
その態度に、刀は早くも投げ出したくなる。
貧乏くじを引いたかもしれない。
「わかった。まずは頭からやろう。教科書は?」
「教室です!」
閉口。
持ってこいといいたいところをぐっと押さえて、刀は自分の教科書を見せる。
「……基本的なことは教科書に載ってるからな。自分で解く努力をしても分からなかったら質問してくれ」
そう注意して、暫く。
「むーりーでーすー。わーかーりーまーせーんー!」
再度睡蓮が課題の山に突っ伏した。
「さっきから、見てたんだけれど、俺でよければ手伝おうか? あ、2組の花厳望春っていうんだけど……」
「ほ、本当ですか! 猫の手も借りたいところだったんです! 上泉睡蓮です、よろしくお願いします!」
睡蓮を手伝うのではなく、さっきから突っ込み一辺倒になっている刀に対する助け舟であった。
ただこの曇りのないきらっきらの眼差しを向けられて、正直なことはいえなかった。
「俺も面白そうだからまざろうかな。適当に校内ぶらついてて暇だったからさ。俺は柏田貴弘よろしくね」
「御剣刀だ、よろしく頼む」
一気に仲間が増えた刀はほっと胸をなでおろす。
この調子で行っていたら終わるころには灰になっていた。確実に。
「ふふふ、これで2対2の合コンですね!」
「……俺男なんだけど」
睡蓮の言わんことを察した望春が即座に訂正を入れる。
「なんと! まさかの逆ハーレム!」
「ああ、うん。君大変だったでしょ……」
貴弘が刀の肩に手を置き同情。刀も肩を竦めて返した。
「この調子で、お、も、に、私の課題を終わらせましょう! 安心してくださいまだまだたくさんあります」
どこからとも無くおかわりが現われた。
「……これ、終わるの?」
あまりの量に望春がポツリと漏らした。
それに対する答えは、引き笑いと「さあ?」という疑問の声しか上がらなかった。
「上泉、何をしたらそうなった……」
「職員室に呼ばれて課題を受け取ったら、他の先生が鬼の形相で追加の課題を……ですね……グスッ」
「授業中本当に、何してたんだ……」
辟易して刀はそれ以上何も突っ込まなかった。望春と貴弘も踏み込んではいけないラインだと考え、頑張ろうぜと睡蓮を励ますだけにしておいた。
課題は順調に減っていき、残っているのは睡蓮だけだ。
手持ち無沙汰になった3人は、もうこれは根本的に睡蓮に教えたほうが精神衛生上いいということに思い立ったのだろう、付きっ切りで教えている。
「うーむむむ……む、難し……すぴー……」
付きっ切りで教えていたのだが、男3人ですっかり意気投合して話し込んで睡蓮から目を離した隙。
ゴッ――などという派手な音が響いた。
「上泉さん、大丈夫か?」
「うぅ……おでこがとても痛いです。後寝てなんていません!」
「あー、これは……」
貴弘が、睡蓮の解いている問題を見つつ呻った。
勉強が苦手な人からしたら、まるで魔法の言葉のような数式が羅列されていた。
理数系は得意の貴弘だからこそこれくらいのリアクションで済んでいるが、実際問題、苦手な人からしたら阿鼻叫喚ものだ。
「そろそろ、休憩にしよう。一度休んでからのほうが勉強捗ると思うよ。よかったらこれ食べる?」
進展具合が芳しくなくなってきたのに気付いた望春が、鞄からラムネとコーラの飴を取り出して広げた。
「俺のもつまむか? 下宿先の近所に駄菓子屋があるんだ」
刀もビニル袋に入った駄菓子を広げて見せた。
「図書室だけどいいのかなあ……」
お菓子を広げようとしている2人を見て、貴弘がぼやいてあたりを見回すが、どうやら誰も特に気に留めてないらしい。幸い匂いが気になるタイプのお菓子ではない。チョコレートにしても個包装されていた。
「大丈夫か! 俺ももらっちゃおっと」
「上泉さん、これ食べたらもうちょっと頑張ろうな」
ちょっとした息抜きが始まる。
「そういえば、皆さんは今日はなぜ図書室に?」
もぐもぐと刀のチョコレートを頬張りながら睡蓮が問うた。
それに望春がラムネ飴の包装を破りながらまず答える。
「俺は、家に帰ったら姉さんがうるさいから、図書室で本読んで帰ろうと思ったんだけど、上泉さんの嘆きっぷりと御剣君の苦労っぷりが、ね?」
「校内探検のついでに図書室寄ったら面白そうだったから。いやあ、皆で集まって勉強って言うのも学生みたいで楽しいよねー」
はははと笑って貴弘は言った。
「私は笑えないんですがね! あ、これ分かりますか? さっきから頑張ってるんですけど無理です!」
「威張れることでもないだろ……。ああ、確かにこれは少し難しい……」
すすすっと刀の前に出された、睡蓮が先ほど催眠魔法にかかった問題だ。
「分からない?」
首をかしげてさらに問う睡蓮に、刀は若干ムキになり始めた。
「大丈夫だ。分からないことは無い、少し待ってくれ」
数学の教科書を開き、該当する公式を探す。そうして漸く解法を見つけとこうとしたところで、
「ああ、これね、ここをこうやって、こうやって、その後ここをこうして……」
貴弘が自分のノートにさらさらっと回答を書いて行く。
「これで、多分あってると思うよ」
「なん……だと……」
自分が見つけてきた解法どおりの回答だった。問題の式自体が違うから答えがあっている保障は無いけれど、あそこまでしっかりと書いているのなら間違っていないだろう。
「ほー、凄いですねー……」
睡蓮はノートを身ながらしきりに感心していた。
いつの間にか休憩は終わり、勉強を再開していた。
望春が基礎的なことを、貴弘が理数をメインに、刀が睡蓮のとぼけた口調に突っ込みを入れつつ残りを教える。
なんと連携の取れた動きで、やがて閉門時間というところ。
「お、おわりました! 終わりましたよ、皆さん!」
両手を挙げ満面の笑みを浮かべる睡蓮。
それにほとほと疲れ果てた表情で3人は口々に睡蓮をねぎらった。
「後はこれを提出して終わりです! 皆さんありがとうございました!」
そう言って、睡蓮はぺこりと頭を下げた。
裏表無く本当に心からそういう睡蓮に毒気を抜かれた3人は、こっちも楽しかったと答えるだけにとどめた。
「あっ、もうすぐ閉門か……」
外が暗くなっていることに気付いた刀が言った。
「今日はいつもの神社の境内で剣術の練習だけにしよう……」
「折角ですから4人でどこか寄り道しません? さっきの方たちの言ってたケーキ屋さんとかどうです!?」
そんな睡蓮の提案に、望春と貴弘は目配せしあって、
「俺たちは大丈夫だけど、御剣君は?」
「んー、まあ、大丈夫。うん、練習はいつでもできるし」
「じゃあ、決定です! 提出してきますから玄関で待っててくださいね!」
ぱたぱたと駆けていく睡蓮に遅れて3人も図書室を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
来宮悠里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月16日
参加申し込みの期限
2012年12月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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