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●ささやかなお願い
うたた寝から目を覚ました
桜 月
は、自分の肩にブランケットがかけられているのに気がついた。
普段ならこの時間にはメイドたちは帰っているはずだが、廊下の向こうの方で物音が聞こえる。
「……まだ残ってたんだ、北条さん」
北条 冬華
が掃除用具を片付けているところだった。
「もしかして、私が起きるのを待っててくれたのか? メモだけ残して帰っててくれてもよかったのに」
そう声をかけると、冬華はふりかえって謙遜気味にこう言った。
「いえ。掃除をやり残したところがあって、気になっていただけですから」
はにかむように微笑む冬華。
彼女は現在、星ヶ丘寮の月の家でメイドとして働いている。
住み込みではないので、いつもは帰路についている頃だ。
「だとしても、居てくれただけで嬉しいよ。ありがとう」
冬華をねぎらうようにやわらかく微笑む。
今でも十分働いているのだから、少しぐらい彼女を休ませたかった。
「今日は遅いし、泊まっていくといい。寝室が一つ空いているから」
「え……そんな、わざわざ」
断ろうとしたものの、冬華のアパートはシーサイドタウンにある。
もし今から帰るとすれば、暗い夜道を一人で歩くことになりそうだ。
「だったらこうしよう。寝る前にお茶に付き合ってもらえないかな。さっきまで寝てたせいで、すぐに寝付けそうにないんだ。話し相手になってくれないか」
どうやらここは、遠慮すべきところではないらしい。
「ありがとうございます……では、お言葉に甘えましょうか」
一瞬の逡巡の後、冬華はそう答えた。
泊まりの予定などなかったから、当然冬華は寝間着などは持ってきていない。
さすがに下着姿で寝るわけにもいかず迷っていると、月がネグリジェを貸してくれた。
『私にはサイズが大きすぎて着られなかったんだ。ずっとしまいこんでたし、使ってくれ』
そういって手渡されたネグリジェは、確かに月の身長からすると大きめに思えた。
しかし冬華が袖を通すと、今度は肩まわりが若干窮屈に感じる。
「む……私には少し小さいですね……。とはいえ、生地もやわらかくて寝心地よさそうですし、これなら体も冷やさずにすみそうです」
見えてはいないだろうが、そっと月の部屋の方へ一礼する。
バルコニーへ向かうと、お茶会の準備が整っていた。
冬華も準備のいくらかはすませていたのだが、運び終えていなかった皿やカップを月が運んでいてくれたらしい。メイドとして働いている身としては、もてなされる側に回るのは不思議な気分だった。
「そこにかけるといい」
「何から何までありがとうございます」
イスを引き、丁重な仕草で腰かける。
ポットからお茶を注ぐと、湯気とともに濃厚な茶葉の香りが漂ってきた。
「この時間にお菓子を食べると太っちゃうかな……」
指をのばしたままお菓子をとるのをためらっていると、冬華の白い指がお菓子をつまんだ。
「二つまで、なら大丈夫かと思います。……私もお供いたしますから」
機転を利かせた冬華の物言いに、思わず笑いがこみあげてきた。
赤信号、皆でわたれば何とやら。後ろめたいことも、共有できれば楽しみに変わる。
口の中でほぐれていくクッキーを味わいながら、今日会ったできごとの話で盛り上がる。
プライベートタイムでの二人はよき友人でもある。
お菓子の甘さに十分表情がほぐれたころ、月がこう切り出した。
「ところで冬華、仕事にはもう慣れたかな? 急に私のメイドになってもらったわけだけれども」
「ええ、だいぶ慣れましたわ。いろいろ経験できてためになってます」
笑顔でそう答える冬華を見て、月が安心したような表情を浮かべる。
「そうか……ならよかった。北条さんのおかげで随分助かっているよ。ありがとう」
改まってそう言われるとこそばゆい。
「何か困ったことはあるかな? 言ってくれれば対処するよ。北条さんが働きやすい環境を整えるのも私のやる事だからね」
メイドたちに配慮を欠かさない月は、一生懸命な冬華に対しても相談に乗ろうと考えていた。
「困ったことは特にないのですが……ふむ。要望、ですか」
吟味するように押し黙る冬華の次の言葉を、月は待つ。
しかし、冬華の口から出てきたお願いは、月の予想からは大きく外れた、意外なものだった。
「でしたら……私のことを名前で呼んでもらってもいいですよ」
「名前で呼ぶの!?」
思わず素っ頓狂な声があがる。
「ええ。私も月さんのことを名前で呼んでますしね」
そういって笑う冬華の笑顔がいつになく眩しい。
多くの人に苗字呼びで通してきた身としてはなにやら小恥ずかしい気もしたが、それでもし冬華の居心地がよくなるのであれば――心の距離が縮まるのであればと思い切る。
「……えっと、じゃあ、冬華さん」
「はい、月さん」
ためらいがちに名前を呼ぶと、冬華の返事がこだまのように返ってきた。
海にのぞむバルコニーからは、満天の星空が見渡せた。
水平線からずっと真上の方まで広がる圧倒的なスケールのパノラマに、上下の感覚を失って落ちていきそうな錯覚すら覚える。
「綺麗だね……星空に飲み込まれそうだ」
「ええ……」
返ってきた声は先ほどまでより元気がない。気になって冬華のほうを見ると、風が冷たいのか腕をさすっているのが見えた。
「さすがに寒くなってきたね。今夜はもう寝ようか」
窓のわきのチェストに置いてあったナイトキャップを被り、自室へと向かう。
部屋に入る前に振り向くと、ちょうど二人の目が合った。
「それじゃあ……おやすみ、冬華さん」
「ええ。おやすみなさいませ、月さん」
鈴のような声と笑顔に見送られ、月は寝室へと戻っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月13日
参加申し込みの期限
2015年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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