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秋の夜、満天の星の下で
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●恋の芽ぶく時
あの青い星、神嶋君に似てる気がする――。
結城 日和
がそうつぶやいたのは、しばらく観測を続けはしゃぐのにも飽きた頃のことだった。
「ん……どれだ?」
日和の指さす先を見ようとして互いの指先がふれ、日和はあわてて手を引っ込める。
気まずい沈黙を破るように、日和がゆっくりと自分の思いを言葉にした。
「あの星の光……あそこで輝いてるように見えるけど、ほんとは何光年も昔のもの、なんだよね」
スケールが大きすぎてピンとこないが、遠くかけ離れた場所にあるという事実は痛いほどにわかる。
(神嶋君が星みたいだって思ったのは、そのせいかな。憧れど届かない人、みたいな)
黙って望遠鏡を覗き込む。
二人のヴァイオリン奏者としての技術の差を、日和はそれほど隔たれたものとして感じていた。
しかし、うらやまれる要素を持っているのは何も、征一郎だけではなかった。
「……結城。この間の月夜音楽会の後の打ち上げのことだが」
征一郎が切り出す。
「あの時の質問、今さらだが……」
そこまで言いかけて言葉が詰まり、あの日の日和の言葉がフラッシュバックする。
――今日は神嶋君にとっての素敵な音楽に出会えた?
事あるごとに繰り返された日和の問いかけに見合うような答えを、征一郎は持ち合わせていなかった。
いまの征一郎は彼女のいう素敵な音楽が何なのかを、見失ったままでいる。
――私は今日もすごく楽しかったよ! 神嶋君はどうだった?
突然そう聞かれ、あの日征一郎の口からこぼれたのは答えではなかった。
そして今日も、まっすぐ見つめてくる瞳の威圧感に耐えられず視線をそらす。
「……自分も、それなりには楽しめた」
明らかな嘘だった。しかし自分が音楽に関わる葛藤を抱えていることなど、どうして話せよう。
征一郎には、純粋に音楽を楽しめている日和の生き方がまぶしく映っていた。
「結城。逆に聞くが……お前にとっての素敵な音楽とは何だ?」
すこし考えて日和はこう答える。
「んー。私はね、音楽に触れているだけで幸せだし、あまりハッキリした答えは出せないかな」
考えながらしゃべる日和の次の言葉を、征一郎は静かに待った。
「神嶋君ほど演奏もうまくはないし、コンクールで賞をもらってたのも小さい頃だけ。でも、しいて言うなら……」
この人の手前、音楽のことで気持ちは偽れなかった。日和の視線が、まっすぐに征一郎を捉える。
「その人が苦労の末に手に入れた自分だけの音色なら素敵って思うし、聞いてて幸せだよ」
いまの自分に答えられる、精一杯の答えだった。
「そう、か」
短く答える征一郎の声には、どこか沈んだような、それでいて安堵したようなトーンが混じっていた。
ステージの上での征一郎は遠い。
常人には到底理解できないような、遠い世界で音を奏でているようにすら思えていた。
けれど、いまはそれだけではない。
「前にね。蜘蛛が嫌いってわかって、それがすごく意外で……神嶋君のこと、身近に感じたんだ」
人並みの、誰もが持つような弱みに素顔を垣間見て、日和はそんな征一郎も好きだと思うようになった。
本人に伝えてはきっと、嫌がられてしまうだろうけれど。
それでも――。
「……どうした?」
顔がほんのり紅潮しているのが自分でもわかる。
いまさっき、自分は征一郎のことをなんと思ったのか――振り返るだけで顔が真っ赤になりそうだ。
日和は今やっと、気持ちの正体を確信した。
「ううん。星、きれいだなって見とれてただけだよ」
今日はまだ、伝える日ではない。かわりに、心の中でつぶやく。
――うん。やっぱり私、神嶋君のこと……好きだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月13日
参加申し込みの期限
2015年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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