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その少し前、寝子高でのことである。
秋映・オルガ・アヴァロン
は、教室で燃え尽きている
灰谷 姫子
を認め、手にしたタブレットを下した。
『灰谷君テストできた?』
浮かび上がる画面の先には、(……って、聞くまでもないか)という内心が続く。
机に突っ伏し、ぶすぶす煙を上げる姫子を見て、オルガは溜息をつく。
ぎぎぎっ、と顔を向ける姫子。
「テストの度に悩まされるのは、ゴメンだ!
誰にも頼らず、自分の力だけで頑張るのだ!
……そう思っていた時期が、ウチにもありました……」
だーっと涙を流す姫子のペンケースからのぞく鉛筆に、オルガは目を止める。
おしり部分に刻まれた1から6までの数字。
簡易回答製作装置。
発声器官に難のあるオルガが自作した、会話用のアプリと同じくらい簡便で手軽だ。
でも当然、使う気にはなれない。
「燃え尽きちまったよ……真っ白に、な」
昼間なのに、黄昏の残照が姫子の顔に影を作った。
教室のカーテンが、風に揺れた。そのままちりも残さず消えてしまいそうだった。
『私は勉強得意だし、教えてあげてもいいけど』
そう書かれた画面にも心は虚ろ。
むんず!
たまりかねたオルガ、姫子の腕をつかんで、勉強道具と一緒にずるずる引きずる。
もはや、一刻の猶予も許されない。
「いたっ! 痛いよオルガちゃん!」
……。
痛いのがいやなのでオルガについていった先は、寝子島図書館。
「勉強教えてくれるの?」キラキラ目を光らせる姫子に、オルガはタブレットを示す。
『人に教えてあげたら理解が深まるし、それだけだから』
「やったー!」姫子が歓声を上げる。
意気揚々と自習室に入る二人。
数分後。
灰谷 姫子
はまた灰になっていた。
「おいどん、勉強は苦手もす……」突然九州弁を使い、頭をぐしゃぐしゃかき混ぜる姫子。
『私が教えるんだから、変な点数とったら許さないから』
オルガの真摯さに、項垂れる。
『まず、どこがわからないのか教えて』
姫子は暫し考える。「わからないところがわからないんだよね」
『言うと思った』溜息をつくオルガ。
『時間がないから、点数を稼ぎやすい簡単な基礎を教えるから』手早く参考書とノートを広げる。『だからしっかり頭に叩き込んで』
たよりなげに頷く姫子。シャープペンシルを手に取るも、なかなか気持ちが向かない。ぐでっと机に突っ伏してしまう。
(あんまり、集中できてないみたい……)
『灰谷君は、危機感とかないの?』
「じっとしてるの苦手だし、わからないところが多すぎて……」
本日何度目かの溜息をつき、オルガはポーチから何かを取り出す。
姫子の目の色が変わる。
綺麗にラッピングされたそれは、オルガの手製のクッキーだった。
一枚取り出し、姫子の目の前に差し出す。
『少しはやる気出た? 問題解くごとに、これあげるから』
悪戯っぽく笑い、タブレットを見せる。
姫子の瞳に、光が戻ってくる。
『別にこれを意識して、作ってきたわけじゃないから……』
ばく!
『Σ!!』
オルガの目が点になる。
驚愕に反応し、ディスプレイが赤く点滅した。
『渡す前に、勝手に私の手から食べないで!』
顔を真っ赤にして画面を示す。電撃的な速度で文字がつづられる。
無言で咀嚼し「おいしい!」と顔を輝かせた姫子、さっそく問題に取り掛かる。
隣に座るオルガ。さっき、手から直接食べられた時の、柔らかい温かい感触が、まだ指先に残っている。
姫子の様子を、オルガがじっと見守る。
沈黙の時間が過ぎた。
『……ペンが中々すすまない』
「だって」多少やる気を見せ始めた姫子。ただ灰になるだけではない。「古語とか、むっずかしー計算とか、カガクのハンノーとか、ドコでこんなの使うの!」
あたりをはばかってボリュームを抑え、姫子はノートを指さす。「この英語の! 筆記体とか! グネグネでわっかんないよ!」
アイムジャパニーズ!!
じたばたにゃーにゃー。
駄々っ子のように文句を言い始める姫子。
明日のテスト勉強もそうだが、提出課題の英語が全く終わっていないことに気づき、そちらを始めたのだが……。
『そこ、スペル間違ってる』オルガは姫子に身を寄せて、姫子の握るシャープペンを手に取る。
「えっ、オルガちゃん、書き方教えてくれるの……」オルガの手の添えられた自分の手が、くりんと綺麗な筆記体を描く。「……おぉー! 凄い! 書けたよー!!」
もう一回! とはしゃぐ姫子に、オルガは再び顔を寄せて、姫子の顔が間近に来ていることに気付く。
「どしたの、もう一回!」
『タブレット使って教えるより、こっちの方が早いと思ったから』誰に対しての言い訳なのか分からないが、オルガはそっと言い訳めいたことを書き記す。
姫子の体温が伝わる。柔らかいにおいが鼻腔に広がる。
自分の心音以外は聞こえない、静謐な空間。
違う……これは、自分の心音ではない。姫子のだ。
「おー、すごい!」はしゃぐ姫子。「またやって! またやって!」
『自分で覚えなきゃ、意味ないから』身を離しざま、オルガは姫子に軽くデコピン一発。
とりあえず、提出課題は終わらせた。
『それじゃ、まず古文からね』
「一緒に書こう」!
『問題解いてから』
いじける姫子に、クッキーを抛って、機嫌をなおさせるオルガ。
手がかかる。でも、悪くはない。
「せっかくオルガちゃんが教えてくれてるんだ。ウチも頑張らないと!」
『変な点とったら、許さないからね』
「よーし、やるぞー!」
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担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月01日
参加申し込みの期限
2015年05月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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