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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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さぁ、メンタルトレーニング合宿だ！ in 錬心寺
思わずつっこむ勇生。因みに、プリティヴィがまゆから話を聞いた際も「インドで少し体験した事があるよ！」と言った所、まゆは「プリティヴィちゃんが知っているのとはちょっと違うかも……」と苦笑したのはここだけの話である。
因みにプリティヴィのろっこん『マハー・ラージャ・ディ・ラージャ・マルガ』は彼女が通過可能な対象前に居る際、『開閉構造の窓や扉が自動ドア化する』というものである。それ故にお寺の門が急に開き、「凄い！ 日本の寺院は自動ドアなの！？」と素直に驚いていた。そしてもれいびの数名はなんらかのろっこんが発動したのでは、と直感で思っていた。
２人のちょっと後ろで、風雲児 轟はいつに無く真剣な顔で本堂を見た。彼がこの合宿に参加したのは、今後ローカルヒーローとして活動する上で大切な事を掴むきっかけになれば、と思っての事だった。
（どんな場所でも落ち着いて行動できる強い精神力。これが必要になるだろう。ここで少しでもヒントを得られればいいな）
彼はこくん、と１つ肯くと拳を握り締めて決意を新たにした。
そんなこんなで宿坊に荷物を置き、説明を受けた後。早速座禅から始める事になった。一行は本堂に集合し、空也と静天から説明を受け２列に並んで足を組んだ。
「人間というものは、どうも自分中心に物事を考えがちでして。そこから『妬み』や『怒り』など煩悩が心にわいてしまうんですね。それもまぁ、相手がいるから湧き出るわけですよ」
と、住職の静天が穏やかに語る。それを引き継ぐように空也が口を開いた。
「座禅は、少しでもその煩悩を減らす、といいますか、煩悩や自分と向き合う為の修行だと思います。心を落ち着かせ、自分と向き合ってみましょう」
その言葉を受け、静天が警策を持って「質問はありませんか？」と問いかける。と、プリティヴィがびしっ、と手を上げてこんな質問をした。
「んー……、これ、何日間続ける予定？ 普通、１ヶ月ぐらいやるって知ってるよ？」
その発言にちょっとざわめいたものの、空也が朗らかに答える。
「基本、日本ではこの線香が燃え尽きるまでとなります。今回は３０分ですね」
プリティヴィはその答えに文化の違いを感じたのか、感心したように肯いた。その他には質問がなかったようで、静天は笑顔で口を開く。
「では、はじめましょう。背筋をぴん、と伸ばしてくださいねぇ」
その言葉で全員が背筋を正す。空也が線香に火をつければ、白い煙と共に優しくも心が落ち着くような香りが空間に漂う。ただ、鳥の声だけが、その空間に響き、寝子高の生徒達と引率３人は、静かに瞳を閉ざした。
……のだが……。
３分後、スパーンッ、と小切れよい音が響く。
「ひゃうっ！ あ、ありがとうございました、のだ」
真央は合掌し、一礼した。静天も合唱し頭を下げて巡回に戻っていく。真央はうぅ、と零しそうになるのを堪えた。
（にゃぁ～、眠いのだ……）
どうやら強烈な眠気が襲い掛かってきたらしい。そして、轟もまた意外な難しさに苦心しているようだ。
（無心ってどうやるんだ？ あぁ、ダメだ、いろんな考えが浮かびまくってとてもじゃねえが無心になれん！）
僅かに身体が揺れ、ぽんぽんと２度軽く叩かれる。その後小切れよい音と共にじわっ、と肩に痛みが走る。轟は「ありがとうございました」と合掌し、頭を下げる。
（あ、そうだ）
打たれた事でなにか閃いた彼の脳裏に浮かんだのは、漫画でよくあるような、『板などにひたすら正拳突きするシーン』である。目の前に『雑念』と書かれたヒノキの板。それに対面した轟は姿勢を正し、思いっきり板に向かって正拳突きを放つ！
これが無心か否かについては、今はあえて考えない轟。けれども、その姿を見た静天は先程より安定しているように思えたのだった。
因みに、真央は眠気に勝てず数分後とに警策で打たれる事になり、「うぅぅ、座禅にこんな落とし穴があるとは……ウカツだったのだぁ～」と畳につっぷして同じ寮のメンバーに慰められたり頭を撫でられたりしたようだ。
真央と同じように眠気に襲われた者は他にも居た。彼女と同じ陸上部の志波 拓郎は説明を聞いた当初、「これ知ってる。テレビとかでよくあるよな……」と冷静に思っていた。が、いざやってみると、この『無心』というものがとても難しい。
（逆に色々考えてしまうなぁ）
そこへやってくる眠気を払おうと頭をふったら肩をぽんぽん、と叩かれてしまった。小切れよい音と痛みで覚醒し、合掌して一礼する。
（ちょっと恥ずかしいな……）
と僅かにしゅん、とするも次の瞬間にはとある事が閃いていた。
拓郎は、陸上では跳躍系の競技を得意とし、彼が持つろっこんもまた、跳躍が鍵を握る。
（跳ぶまえのあの感覚を思い出せれば……いけるか？）
呼吸を整え、競技に出ているときの気持ちを思い起こす。あの空へと跳ねる瞬間を、それにかける心を。その時、確かに拓郎は『何か』を掴んだ気がした。
因みにプリティヴィのろっこん『マハー・ラージャ・ディ・ラージャ・マルガ』は彼女が通過可能な対象前に居る際、『開閉構造の窓や扉が自動ドア化する』というものである。それ故にお寺の門が急に開き、「凄い！ 日本の寺院は自動ドアなの！？」と素直に驚いていた。そしてもれいびの数名はなんらかのろっこんが発動したのでは、と直感で思っていた。
２人のちょっと後ろで、風雲児 轟はいつに無く真剣な顔で本堂を見た。彼がこの合宿に参加したのは、今後ローカルヒーローとして活動する上で大切な事を掴むきっかけになれば、と思っての事だった。
（どんな場所でも落ち着いて行動できる強い精神力。これが必要になるだろう。ここで少しでもヒントを得られればいいな）
彼はこくん、と１つ肯くと拳を握り締めて決意を新たにした。
そんなこんなで宿坊に荷物を置き、説明を受けた後。早速座禅から始める事になった。一行は本堂に集合し、空也と静天から説明を受け２列に並んで足を組んだ。
「人間というものは、どうも自分中心に物事を考えがちでして。そこから『妬み』や『怒り』など煩悩が心にわいてしまうんですね。それもまぁ、相手がいるから湧き出るわけですよ」
と、住職の静天が穏やかに語る。それを引き継ぐように空也が口を開いた。
「座禅は、少しでもその煩悩を減らす、といいますか、煩悩や自分と向き合う為の修行だと思います。心を落ち着かせ、自分と向き合ってみましょう」
その言葉を受け、静天が警策を持って「質問はありませんか？」と問いかける。と、プリティヴィがびしっ、と手を上げてこんな質問をした。
「んー……、これ、何日間続ける予定？ 普通、１ヶ月ぐらいやるって知ってるよ？」
その発言にちょっとざわめいたものの、空也が朗らかに答える。
「基本、日本ではこの線香が燃え尽きるまでとなります。今回は３０分ですね」
プリティヴィはその答えに文化の違いを感じたのか、感心したように肯いた。その他には質問がなかったようで、静天は笑顔で口を開く。
「では、はじめましょう。背筋をぴん、と伸ばしてくださいねぇ」
その言葉で全員が背筋を正す。空也が線香に火をつければ、白い煙と共に優しくも心が落ち着くような香りが空間に漂う。ただ、鳥の声だけが、その空間に響き、寝子高の生徒達と引率３人は、静かに瞳を閉ざした。
……のだが……。
３分後、スパーンッ、と小切れよい音が響く。
「ひゃうっ！ あ、ありがとうございました、のだ」
真央は合掌し、一礼した。静天も合唱し頭を下げて巡回に戻っていく。真央はうぅ、と零しそうになるのを堪えた。
（にゃぁ～、眠いのだ……）
どうやら強烈な眠気が襲い掛かってきたらしい。そして、轟もまた意外な難しさに苦心しているようだ。
（無心ってどうやるんだ？ あぁ、ダメだ、いろんな考えが浮かびまくってとてもじゃねえが無心になれん！）
僅かに身体が揺れ、ぽんぽんと２度軽く叩かれる。その後小切れよい音と共にじわっ、と肩に痛みが走る。轟は「ありがとうございました」と合掌し、頭を下げる。
（あ、そうだ）
打たれた事でなにか閃いた彼の脳裏に浮かんだのは、漫画でよくあるような、『板などにひたすら正拳突きするシーン』である。目の前に『雑念』と書かれたヒノキの板。それに対面した轟は姿勢を正し、思いっきり板に向かって正拳突きを放つ！
これが無心か否かについては、今はあえて考えない轟。けれども、その姿を見た静天は先程より安定しているように思えたのだった。
因みに、真央は眠気に勝てず数分後とに警策で打たれる事になり、「うぅぅ、座禅にこんな落とし穴があるとは……ウカツだったのだぁ～」と畳につっぷして同じ寮のメンバーに慰められたり頭を撫でられたりしたようだ。
真央と同じように眠気に襲われた者は他にも居た。彼女と同じ陸上部の志波 拓郎は説明を聞いた当初、「これ知ってる。テレビとかでよくあるよな……」と冷静に思っていた。が、いざやってみると、この『無心』というものがとても難しい。
（逆に色々考えてしまうなぁ）
そこへやってくる眠気を払おうと頭をふったら肩をぽんぽん、と叩かれてしまった。小切れよい音と痛みで覚醒し、合掌して一礼する。
（ちょっと恥ずかしいな……）
と僅かにしゅん、とするも次の瞬間にはとある事が閃いていた。
拓郎は、陸上では跳躍系の競技を得意とし、彼が持つろっこんもまた、跳躍が鍵を握る。
（跳ぶまえのあの感覚を思い出せれば……いけるか？）
呼吸を整え、競技に出ているときの気持ちを思い起こす。あの空へと跳ねる瞬間を、それにかける心を。その時、確かに拓郎は『何か』を掴んだ気がした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年04月08日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年04月15日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年04月15日 11時00分
