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【3】
千聖は再び、教壇の傍の椅子に腰を下ろしていた。
「はぁ……やれやれですわ」
溜息と共に、彼女はぼやく。
慣れない作業をしたせいか、袖が水でぐしょぐしょになっていて、なんとなく疲れ果てたふうに見えた。
聖の手伝いを申し出たものの、土や玉ねぎの皮などが指についただけで大騒ぎするため、調理は一向に先に進まない。
結局、なんとか材料を刻み終わったあたりで、聖からは「ここからは一人でやれるので、大丈夫です。ありがとうございました」と言われてしまったのだ。
そのあとも、庚や麗仁、陽太や煉らに声をかけてみたものの、誰もが一人でできるからと、手伝いを断られてしまったのである。
「皆さん、なぜこんな大変な儀式を軽々と……」
再度ぼやいて、彼女が深い溜息をついた時だ。
「設楽さん、ここにいたのね。……よかったら、私の調理を手伝ってくれないかしら」
やって来た絢子が、そう声をかけて来たのだ。
「あ、はい……。わかりましたわ」
疲れていたが、まだ誰もが調理している中、一人だけ座っているのも気が引ける。うなずいて、立ち上がった。
「それじゃ、お願いね。こっちよ」
絢子に連れられて向かった調理台では、すでにクルジッカが何か作業をしていた。
クルジッカの方も、都から「あとは一人でやれるから」と言われたあと、どうしたものかと途方にくれていたら、絢子に手伝ってほしいと声をかけられたのだ。
彼女が今やっているのは、小さく切ったパイシートにかぼちゃで作った餡を置き、もう一枚のパイシートで包んでパイの形を作る作業だった。
絢子からやり方を説明されて、千聖もおっかなびっくり、パイを作る作業を始める。
(これなら、指先が汚れたり、袖が水びたしになったりする心配もないですわ)
作業しながら彼女は、ホッとして胸に呟いた。
それへ、クルジッカが話しかける。
「この冷凍パイシートというもの、便利ですね。冷凍してあるので日持ちしますし、たいていのスーパーで売っているそうなんです。さっき先生とお話していましたら、昔はこのように便利なものがなかったので、パイを作る時には、このパイ生地から作らなくてはならなくて、大変だったのだそうですよ」
「あら、あなたもしかして、冷凍パイシートを知らなかったんですの?」
千聖はちょっとバカにしたような目でクルジッカを見返し、尋ねた。
もっとも『冷凍パイシート』という言葉を聞くのも、見るのも、今が初めてだ。だが、知らないと認めるのは嫌なので、さも知っているようなそぶりをする。
「はい。恥ずかしながら……。これまで、あまり料理をする機会がなかったものですから」
クルジッカは素直にうなずき、問い返す。
「アナタは、料理のことには詳しいんですか?」
「ま、まあね。……ただ、普段は私、このような儀式に手を染めたりはしませんわ。そもそも実家にも魔界にも、専属の料理人がいますもの」
曖昧にうなずいて、千聖は言いつくろった。
傍では絢子が、二人のやりとりに耳を傾けつつ、せっせとパイを形成している。
やがて、そこにあったパイシートとかぼちゃの餡は、全てパイへと形を変えた。
絢子がそれらを天板に乗せて卵黄を塗ると、オーブンに入れてタイマーをセットする。
「こちらはこれで、焼ければ出来上がりよ。……もう一つ作るから、そちらも手伝ってね」
絢子は言って、調理台の上に並べてあったリンゴを手に取った。
「皮を剥いて芯を取り、一口大に切ってちょうだいね」
「はい」
クルジッカは、これも勉強だとばかりに包丁とリンゴを手に、さっそく皮を剥き始める。千聖もしかたなく、あとに続いた。
「皮と芯は、残さないようにちゃんと取ってね。でも、形は少々変でもかまわないわよ」
危なっかしい手つきで皮を剥く二人に、絢子は笑顔で言う。
ややあって出来上がったのは、不揃いな形と大きさに切られたリンゴだった。
絢子はそれをフードプロセッサーに入れると、細かくすり潰してしまった。そこへ、皮と種を取って同じく一口大に切って加熱したかぼちゃを入れる。かぼちゃの処理は、二人に声をかけるより前に、絢子がしていたものだ。
かぼちゃも一緒に、更になめらかになるように、フードプロセッサーですり潰す。
「これは、何になるのですか?」
その作業を見守りながら、クルジッカが訊いた。
「ふふ、甘くて美味しいものよ」
絢子はしかし、そう言って笑っただけで、何を作っているのか教えてくれなかった。
中身がなめらかになると、彼女はそこに更にレモン汁とグラニュー糖、それに白い豆腐のようなものを加えた。
(本当に、錬金術のようですわ)
そんなことを思いつつ、千聖はその白い豆腐のようなものが何なのかと尋ねる。
「これは、水切りヨーグルトよ。ヨーグルトを半日以上水切りすると、こんなふうになるの。面白いでしょう?」
絢子は笑って答えると、再び中身を撹拌し始めた。
ほどなく中身は、クリームのようになめらかな黄色い物体と化す。
「あとはこれを容器に入れて、冷凍庫で冷やして固めるだけよ」
絢子の言葉に、二人は思わず目を丸くして顔を見合わせた。
「これは、シャーベットですか?」
尋ねたのは、クルジッカの方だった。
「正解よ。さあ、ではそこの容器を取ってちょうだいな」
微笑んで言う絢子に、千聖が慌てて容器を差し出す。
その時、オーブンが小気味良い音を立てて、パイが焼けたことを知らせてくれた。
「美味しくできているといいわね」
ふんわり笑う絢子に、二人は思わず大きくうなずくのだった。
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担当ゲームマスター
織人文
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月27日
参加申し込みの期限
2015年04月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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