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迷子の迷子の……
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学校から急いで猫鳴館に戻った真央は、自室にある防災袋からナップザックに防災用手巻き式携帯充電器、おやつ、ペットボトル、予備乾電池、遭難笛などを移し替えると、よいしょッ、と背負った。そうしてねこったーを確認して、錯綜し始めている紫乃の情報にざっと目を通して、勢いよく猫鳴館を飛び出す。
情報が錯綜しているのは、きっとそれだけ紫乃があちこちをさ迷い、遭難して居るからだと思われた。となればますます急がないと、このままでは本当に紫乃は山の中で迷い、行き倒れてしまうかもしれない。
真央は手にしたおもちゃマイクをリレーのバトンのように握り、全力疾走で学校まで駆け戻った。そうしてそのまま裏の山道から落神神社を通り抜け、まずは九夜山頂上展望台を目指す事にする。
「あーあー! 紫乃ちゃんセンパイー? 聞こえていたら聞くのだー! 迷子になったら山頂を目指すのだー! ロープウェイがあるから下まで下りれるのだー!」
手にしたおもちゃマイクで山のどこかに居るであろう紫乃に呼びかけると、真央はものすごい勢いで山を登り始めた。何しろ部活前だったので、体力はまだ有り余っている。
笛の方が遠くまで音が通るから、常に笛をくわえて。時々、手に握り締めているおもちゃマイクに、大声で「みんな探してるから頑張るのだー!」「紫乃ちゃんセンパイどこなのだー!」と叫びながら。
そうして展望台を、さらには三夜湖を目指す真央の声が、聞こえたような気がして紫乃はひょい、と首を傾げた。ただし、街中で。
「何だか、呼ばれた様な気がします……?」
「先輩を探してるんですよ。言ったでしょう? かくれんぼ、って」
首を傾げて山を見上げる紫乃に、天野がひょいと肩を竦める。自転車は邪魔なので、なくならない様にそこらに停めてきた。
ふぅん、と紫乃はそれであっさりと納得して、また面白そうにキョロキョロと辺りを見回す。どうやら彼女はこの、天野と士と一緒にやっている『かくれんぼ』を、結構気に入ったようだ。
くるりと士を振り返り、それで、と紫乃は笑う。
「結局、何で先生が遅刻したんですか?」
「だから! 俺は熊の毛皮着てるけど熊先生関係ないから!」
「そりゃそうですよ。生徒指導の先生が遅刻した上に、熊の毛皮フェチで地下通路の住人なんて、生徒に示しがつきませんしね」
「違いますッ! 俺は単に、迷わない為に普段は地下に掘った道から登校してるんです!」
「大変なんですね」
吠える士に、うんうんと笑顔で頷く紫乃とのこの会話も、もう何度目か判らない。どうも、彼女は思い込みが激しいタイプらしい。
面白いな、と考える天野と、何とか必死に誤解を解こうとする士に、ぁ、と渚が気がついた。一緒に居る見知らぬ女生徒に、あれが紫乃だろうか、と考える。
蓮が紫乃を見つけた、と聞いて皆で旧市街の方まで来てみたものの、セーラー服の少女はタコ焼きを完食した後、さらに食料を求めて行ってしまったらしい。故にこうして手分けして、渚も勇気を出して一生懸命、再び彼女を探していたのである。
人と話をするのは苦手だけれども、先生に頼まれた事でもあるし、これから同じ高校に通う仲間でもあった。だから渚は勇気を出して、紫乃へ声をかける。
「あの……紫乃、さん……ですか……?」
「ぇ? ぁ、はい……」
「ダメですよ、先輩。逃げます」
「ぇ……? に……逃げないで……ッ」
けれども声をかけた途端、紫乃ではなく天野が彼女の手を引き、全力で走り出した。必然、士も一緒に走ろうとして、渚の「先生が心配してます……ッ!」という必死の叫びが耳に届く。
え? と振り返ると渚が、パタパタ走って追い掛けて来るのが見えた。ねこったーの迷子探しが、嫌な予感と共に脳裏を過ぎる。
まさか、と士が天野を見ると、にっこり笑顔が返ってきた。――確信犯だ。
「ちょっと……ッ!」
「あッ、迷子発見ッ!」
問い質そうとした士達の前に、キキッ、と音を立てて止まった自転車は、修のものだった。なぜか前カゴからは子猫と子犬が、仲良く顔を出していてる。
うわぁ、と紫乃が目を輝かせた。
「可愛いです! あなたの猫さんと犬さんですか?」
「いや、途中で拾ったんだ」
そうして尋ねられた言葉に、修はごく真面目にそう答える。学校から皆で駅までやってきた後、聞き込みを重ねながら自転車を漕いで紫乃を探していたのだが、『方向音痴の思考回路を確かめるのに良いし、行き倒れてたら大変だし』と自分に言い訳をしながら、ちょいちょいと路地裏なんかを覗き込んで居るうちに、そこに居た子猫や子犬や小鳥や子兎について来られたのだ。
ちなみに子兎と小鳥は途中で引き取り手を見つけてきて、と説明すると紫乃がまた目を輝かせる。確かな事は、どうやらこの『かくれんぼ』がゲームオーバーらしい、という事だけだ。
紫乃の手を離し、天野が残念そうに呟いた。
「もうちょっと走りたかったんだけど」
「あ、運動中だったのか? 学校から迎えに来たんだけど」
「いや……」
修の言葉に、士は何とも言えず首を振る。そんな士達に首を傾げながら、修はねこったーに『迷子発見、旧市街』と書き込み、一緒に探していた刀達にメールを打った。
そのメールに、ほっ、と刀は肩の力を抜く。どうもこの辺りでは、見慣れない制服の目撃情報が滅茶苦茶で、困り果てていたのである。
『すぐ行く』と刀は返事を打って、それから少し考えて、先生には自分から連絡する、と付け加えた。本当は見つけたらまっすぐ学校に案内するように言われてるけれども、きっと彼女もこれだけ長い間迷子になっていたのだから、疲れているだろうし。
刀も、新しい仲間の事を知りたいと思って、居る。その時間を取る為にも、少し遅れると連絡をして、話ながらゆっくりと行けば良い。
そう考えて刀は学校に連絡し、目についたコンビニで紫乃の分と、それから彼女と一緒に居るらしい仲間の分の飲み物を買っていく。途中で、走りすぎてヘロヘロになっている渚と、心配そうに紫乃を探している蓮を発見したので、2人にも声をかけて一緒に向かった。
そうしてようやく出会った紫乃は、こんなにもたくさんの人間が自分を探していた事に、目を丸くして驚く。蓮に「どうして学校に連絡をしなかったのですか?」と尋ねられたのには、取り合えず辿り着かなきゃと思って、とちょっとバツが悪そうにごにょごにょ呟いた。
「よく迷うのか? だったら携帯教えとくから、連絡して待てば良い。どこでも、迎えに行ってやるよ」
「うん、俺のアドレスも登録しといて。でも、前の学校ではこういう事、なかったのか?」
「えっと、前の学校は幼稚園から通ってた所だったんです。いつも友達と一緒でしたし」
「ああ、つまり道案内が……そういう手もあるか……」
「士さん、よろしければご一緒に通いますか?」
「――地下通路で良い」
やっと会えた転校生に、せっかくだからこの辺を案内して行こうとか、迷わない為にどうすれば良いのかとか、好奇心と心配の入り混じった質問や、他愛のない会話を、重ねる。そうしながら歩く道すがら、紫乃が前の学校では合唱部だった事や、寝子高でもあるなら続けたい事を聞き、そうして寝子高の事を色々と教えてあげて。
そろそろ学校が見えて来ようかという頃、ずっと黙って紫乃の事を観察し、怖い人ではないかどうかを確かめていた渚がぽつり、あの、と呟いた。
「紫乃さん……セーラー服じゃないんです、ね……?」
「「「あ」」」
それに刀と修、蓮が揃って口を開ける。見知らぬ制服の女生徒は、聞き込みに寄ればセーラー服という話だったのだけれども、確かに紫乃が着ているのは寝子高とは違う制服だがブレザーだ。
では一体、セーラー服という情報はどこから出たのだろう? うーん、と皆で顔を見合わせて首を傾げた。とは言えもちろん真相が、彼等に判る訳もなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月04日
参加申し込みの期限
2013年04月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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