カオス・オブ・フニャンゲリオン｜リアクション

カオス・オブ・フニャンゲリオン

　ピーターは今回臨時に集められたメンバーの中で唯一の大人と言うことで、大人らしく立ちまわり、またパイロットである修との信頼関係を見せようといろいろと気を揉んでいた。

（弐号機はぶっつけ本番だけど、修君はしっかりやれそうだ。
　だけど、肩肘はっちゃうとこもあるから、私が柔軟に受けとめなくっちゃね……）

　子供たちを危険な戦いに送り込む事には気は引けるが、フニャの潜在能力を引き出せるのは子供たちだけなのだ。人類の命運のためには子供たちに頑張って貰わないといけないのも事実なのだ。使人は倒さねばならないが、しかし子供たちを犠牲にしたくは無い。その為には――
　自分は自分にできる限りのことをしようと、想いを胸に通信席に着くピーターであった。

「修君、他のフニャや戦車・ヘリ部隊とも連携を取る方向性で協力だよ」

　修の弐号機と刀の初号機は、零の零号機の狙撃と戦車・ヘリ部隊の支援を受けながら前進する。
　今のところこれといった戦果をあげられず、ニャルフ司令部内は緊張した空気が支配しているが、ピーターはその緊張感をフニャのパイロットである子供たちに伝えてしまう事のないように、努めて明るい調子で話しかけることを心がけていた。

「負けられない。俺がやられたら人類が終わってしまうんだ。ビアズリーさん、使人のコアはどこだ？」

　修は自分たちが人類最後の砦である自負と、お互いの信頼そして友情を胸にフニャを駆っていた。

「ちょっと待ってくれ……修君、使人のコアは奴の身体の中、中心部にある。
　まずは外から攻撃して奴の動きを止めるんだ」

「了解！　動きを止めたらＴＥＯ爆弾で焼魚にしてやるよ！」

　修は他のフニャと連携を組みながら、対使人ライフルと軍隊格闘技を駆使して使人と渡り合う。