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【4】
一方、亮悟は。
教師らがお昼休憩をふれて回って来たあとも、しばらくきりのいいところまで絵を描き続け、今ようやく弁当を広げたところだった。
孤児院の職員が作ってくれた弁当は、白いご飯に塩鮭の焼いたのと、サトイモの煮物とほうれん草のおひたしという、至って普通のものだった。ご飯の真ん中には、梅干しが半分埋まる形で添えられている。
特別、美味しいというわけでもないが、食べられないほど不味くもない。彼にとっては、腹を満たすに充分な食べ物だ。
遠くに、同じ小学校の生徒たちが、何人かずつのグループに分かれて弁当を食べている姿が見えた。
弁当のおかずや、デザートとして持って来た果物を交換しているらしいのが、彼の所からも伺える。中には、こっそりお菓子を持って来た者もいるのか、それらしい箱や袋がちらちら見える。
それらを見やりながら、亮悟は小さく肩をすくめた。
もし、誰かに「君は果物もお菓子も、持って来てないの?」と問われたら、彼はきっとこう答えただろう。
「そんなもん、持って来てねぇよ。小遣いで自由に買えるわけじゃないし、一日のおやつの量、決まってるからな」
と。
とはいえ、別にそれを辛いと思っているわけではない。
そもそも、弁当を一人で食べることも、集団行動の苦手な彼にとっては、ありがたいことでしかないのだ。
そんなわけで彼は、ただ一人、黙々と弁当の中身を口に運び続けた。
弁当を食べ終わると、少し休んで亮悟は再び画板を抱えた。そして、ふと思う。
(時間余ったら、波とか影もちゃんと描いてみるか)
丁寧に描くなら描くで、時間一杯までできるだけのことをするのも、悪くはないと考えたのだ。
(影の具合、時間が経って日が沈んで来ると、ちょっとずつ変わって来て、難しいけどな……)
胸に呟き、それでもやってみようと、鉛筆を握り直した。
しばらくして、昼休憩が終わり、小学生たちは全員、再び絵を描き始める。
翼と由貴も、再び画板を抱えた。
由貴の絵は、そろそろ完成が近い。
月詠のアドバイスのおかげで、画用紙の上に描き出された空は、晴天の澄んだ青さと共に、秋のもの悲しさを感じさせる黄昏の色をわずかに帯びていた。一方、海はどことなく深みを帯びた青に塗られている。
今は、鈴島をもう少しくっきりさせるべく、緑と白で輪郭を整えているところだ。
(絵は、その人が現れるって、ばぁちゃんはよく言ってたよな。その時の気持ちも、全部現れるって)
描きながら彼は、ふと祖母の言葉を思い出し、胸に呟く。
(今日の俺は、わりといいみたいだ)
そう思った時、ふいに風が、彼の髪をやわらかくなぶって吹き過ぎて行った。
(あ……)
思わず手を止め、由貴は顔を上げた。
目の前の海が、午後の光に、キラキラと輝くのが見える。
(……ここで絵を描くの、いいな。……今度、ばぁちゃんと来よう)
ふいに、そう思う。
なんとなく楽しい気分になって、彼は小さく笑うと、色を塗る作業に戻った。
そんな小学生たちを眺めながら、高台に座る月詠は、もう一枚別の絵を描き始めていた。
それは、さっきの休憩時間に弁当を食べたり、あたりを走り回ったりしていた小学生たちを描いたもののようでありながら、その服装や髪形などは昭和の時代を彷彿とさせるものになっていた。子供たちの手にはエノコログサが握られ、あたりには猫やトンボの姿もあって、どことなく懐かしさを感じさせる風情がある。
(……子供たちを旧時代の姿に変えるだけで、秋独特のどこか懐かしいような、哀愁を帯びた風景が出来上がる。これも、コツと言えば、言えるのかもしれないな)
ふと胸に呟き、月詠は小さく首をかしげた。
(なるほど。翼が聞きたがっていたのは、こういうことだったのかもしれないな)
だとしたら、またそれについて話す機会もあるだろうと肩をすくめる。
(どちらにせよ、想像力は大事だよ)
そうして彼女は、紙の上に水彩色鉛筆を走らせ続けるのだった。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月21日
参加申し込みの期限
2015年02月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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