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進路相談、君等の道2【普通科編】
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●普通科1年5組
【
八神 修
の場合】
1年5組の教室の窓際の席がふたつ、進路相談のために向かい合わせになっている。
修の番が来て先生の前に座った途端、担任の
五十嵐 尚輝
はボサボサの前髪の奥から修をじっと見つめ、何も聞かずにこう言った。
「……問題ないです。おわりです」
これにはさすがの修もずっこける。
「いやいや先生、折角来たんですから話を聞いてください」
「東大でしょう?」
「そうです。滑り止めで軽王も受けますが」
「何か問題が? 君ならどちらも苦もなく合格できるように思えますが……」
「俺もそう思います。なので大学について悩んでいるわけではないんです。問題は学部です」
修は将来の自分の姿を見定めあぐねているのだ、と切り出した。
「友人たちにはほとんど話していないんですが、俺は医者になりたいんです」
それは実母を難病で亡くしたことが遠因だったが、そのことは先生には明かさなかった。修はその代わり、もう一つの想いを口にする。
「大勢の人の健康な生活を助けたいんです。ですが家族からは父の後を継ぐことを期待されています」
「八神君のお父さんは衆議院議員でしたね。たしか与党の……」
「はい。それに実家が経営する会社役員も兼ねています。家族は俺が医者になることに賛成していません」
「それは大変ですね。それで君はどう考えているのですか?」
そこで修はしばし口をつぐんだ。
「以前は、どうやって医者への道を認めさせるかばかりを考えていました。ですが、
夏休みに父と話す機会があり
八神としての国策や国政に対する責任や自覚を質されたときから、迷いも生まれてきていまして……」
政治家と言う選択肢。
父と直接話したことが齎した心境の変化に、修自身まだ戸惑っている。
「色々経験を積む中で考えていくつもりなのですが、他の人はどうなのかな……と。先生はどうだったんですか?」
「僕ですか……?」
「どうして教師の道を?」
「うーん……どうして僕はここにいるんでしょう八神君」
がくーっ、と修はふたたびずっこける。
「それは俺が聞いてます」
「いやぁ、ビーカーの中で起きる変化を覗いているのが楽しくて……気づいたらここに居たっていうか」
「でも教師になろうって決断したときがあったんですよね。そんな過去の自分に対して今どのようにお感じになられますか?」
「過去ですか。うーん……そもそも過去や未来というものは本当に存在しているのでしょうか」
「は?」
「現在以外のことにこんなに頭を悩ませる生物は人間以外に居ないように思われます。地球上の他の生き物はもっとずっと今に集中して生きています。そもそも人間の脳が記憶という機能を発達させたのは……」
というような話を五十嵐先生はぼそぼそ続けようとしたが幸いにして進路相談の場であることを思い出し、
「結局、『今』を積み重ねてきた結果、僕はここにいるのではないかと」
と結論付けた。
「今やりたいこと、今やるべきこと、いろいろありますが。『今』……そうです、今の変化を楽しむ。それが僕の基本スタイルかもしれません。それ以外のことは割とどうでもいいのです」
……ときに八神君、と先生は森のように鬱蒼とした前髪の奥から語りかける。
「君は『今』どうしたいですか?」
【
天之川 麗仁
の場合】
麗仁の笑顔には華がある。
彼は木天蓼市のとある裕福な家庭のお坊ちゃまであり、世間の世知辛さを感じさせない柔らかな笑みは彼のチャームポイントである。趣味も多彩で読書を好み、水泳、乗馬、合気道なども嗜む彼が敢えて実家を離れて寝子高に進学したのは、より広い世界を見、自立した大人になりたいと願ったゆえだった。
そして寝子島での高校生活は、彼が願った通りの好ましいものとなった。
一言で言えば、寝子島が好きになったのである。
「木天蓼大学教育学部志望、ですか」
調査票を読み上げる五十嵐先生のぼそぼそ声に、麗仁は柔らかく穏やかな声で答えた。
「はい。僕はこの島での生活がとても気に入っていますし、元々この学校は木天蓼大学へ行く人が多いそうですので、僕も皆と一緒に木天蓼大学へ行きたいなんて思っているのですが、そんな理由ではまずいでしょうか」
「いいえ。素晴らしい理由だと思います」
先生にそう言われ、麗仁はほっと笑みを零す。
「教育学部と言うと、先生になりたいのですか?」
問われて麗仁は答える。
「ええ、小学校の教員をしている知り合いから話を聞いて、教職に少し興味が湧いたので。しかし、はっきりと教員志望に決めている訳でもありません。自分に向いているかどうかも分からないし……」
「ははぁ……向き不向きというのは後からついて来ることもあるので気にしなくてもいいでしょう。でも、その口ぶりだと他に何か考えがありそうですね」
「僕の成績なら、東京の有名大学も安全圏のようですので、そういう所の経済学部や法学部辺りから、大企業か国家公務員にでも就職するほうが堅実ではないかとも思いまして」
「なるほどそういう考え方もありますね。……いや、どちらがいいとは僕には言えません。君がどうしたいかの方が大事ですから」
それもそうだと思い、麗仁はその件は一時保留して話題を変えてみる。
「ところで五十嵐先生は、ご自分の職業についてどう思われているのでしょうか」
「はぁ、僕ですか……何故みんな僕の事を知りたいのでしょう。そう面白いとも思えませんが……」
「先生がいつも何を考えているかわからないからですよ。たまには先生の本音が聞きたいです」
「そうですか……本音……本音って、なんでしょう……?」
「は?」
麗仁は首を傾げる。また五十嵐先生の思考がぐるぐるしはじめたのだ。
「本音というのは本当の心のことでしょうか。では本当の心というのは何でしょう。僕が考えていることは嘘であろうと本当であろうと僕の心であることに違いはなく……そもそも心とは……」
麗仁は慌てて止めにかかった。麗仁が聞きたかったのはそういうことではない。
「すみません、先生。質問を変えます。先生は、教師の仕事が好きですか?」
「はぁ。好きですよ」
「どうして好きですか?」
「決まってるじゃないですか。楽しいからです」
「なにが楽しいですか?」
「そうですねー、学校には理科室があって実験できますし……それに君達がすぐ変わるのも面白いです」
変わると言われてもすぐにはピンと来ず、麗仁は質問を重ねてみる。
「そんなに変わりますか?」
「気づいてないんですか? 身体も変わるし声も変わるし考え方も変わるし態度も変わるでしょう? 人生の中のすごく変わる時期を見ているのは楽しいです」
そうか、と麗仁は思った。
いつも良く分からない先生だけど楽しんではいたんだ。
そして麗仁はもうひとつ勉強した。
世の中には話を聞き出すのに手間がかかる人がいるのだ、ということを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月16日
参加申し込みの期限
2015年03月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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