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探偵ケチャップの寝子島住民調査ファイル
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雨宮 詩空
は絵を描くために街を散歩をしていた。
(今日はどこがいいかな)
動物もいてくれるとなおいい。寝子島は猫がたくさんいるし、町並みも場所場所で変わるからスケッチに飽きが来ない。
(星ヶ丘のほうに行ってみよう)
人の波を避けるように道を逸れ、閑静な住宅街を目指す。新しい出会いがあるといいな。期待を胸一杯にしながら、詩空は少し足を速める。
深倉 理紗子
も、寝子島小学校近くのマンションを出て、散歩へと繰り出していた。
寝子島総合病院の勤務医。今日は滅多に取れない非番の日。いつ急患や患者の容態急変があるか知れないから、寝子島をうろうろする程度。3年住んだこの街の新しい景色に出会うのが彼女にとって最大の癒しだった。
ポケットに忍ばせている仕事用の携帯が鳴らないのを祈りながら。何事もない一日を満喫しよう。せっかくの晴れた日、家にとじこもるのはもったいない。この空のように、前向きに歩いていこう。
シーサイドタウンのメインロードへ出たとき、突然目の前に一輪の薔薇が。
「?」
「ご機嫌うるわしゅう、清楚で美しいお姉さま」
金髪の高校生に声をかけられる。ナンパ常習犯
八十八旗 信彦
。
「どちらへお出かけですか」
「いえ、特には」
「では私めとどこかでお茶でも」
カッコイイと思っているポーズを決める。
「お姉さまにピッタリなカフェが星ヶ丘にあるので」
「ごめんなさい、今日は一人でいたいから」
「もしくは映画でも! カラオケ! ボーリング! お姉さまあああ」
そそくさと早足になり、ナンパを振り切る。ひこにゃんの連敗記録は更新された。
静かな場所まで逃げるとまたゆっくりと歩き始める。
(人のいない所がいいかな今日は)
ふと思い立つ。
(星ヶ丘……あまり行ったことはないな)
先ほどの少年の誘い文句が妙に耳に残っている。しかもなぜか、彼を思い出すとホッと安心する思いがあった。不思議なことだ。
(この街には不思議な魅力……不思議な出来事がたくさんある)
不思議の実態を求めて、理紗子は星ヶ丘へ足を向けた。
星ヶ丘のやや海沿い。晴れた秋の潮風は爽やかで心地いい。土地柄もあってか、上品な空気が漂っている。
(何となく……実家を思い出すかな)
都心の一等地に構える豪邸。同時に父や母、そして兄と姉の姿も浮かぶ。
実家にいたころは、常に兄や姉と比べられる毎日だった。親は競争心をかき立たせるためにやっていたのだろうが、理紗子にとっては苦痛とプレッシャーにしかならなかった。
(色々、傷つけられたなあ)
心も体もボロボロだった、あの頃の自分。今は忙しさで紛らわしているが、理紗子はとても弱い人間でできている。
星ヶ丘の景色。懐かしさとともに、悲しさも運んできた。
目に涙がたまり、風に揺られこぼれる。鼻筋を通ったそれを指でぬぐった。
「あ……」
思わず声が漏れる。一匹の茶トラ猫がこちらを凝視していた。
「……あぁ、猫さんに見られちゃったかな、わたしが泣き虫なところ……」
こちらの胸中を知ってか知らずか、猫はのんきに大きなあくびを一つ。
「本当に困っちゃうよねわたしって」
茶トラは何も言わず、体を反転させて歩きだした。理紗子も自然とそれに付いていく。
(どこへ行くのかな)
付いていった先は公園。高級な住宅街とはだいぶ不釣り合いな、遊具や花壇の一切ない公園。古い木製ベンチが一脚あるだけ。
中央の芝生には、猫たちがたくさん集まって日向ぼっこをしていた。理紗子を連れて来た茶トラもそれに加わり寝転がる。のどかな光景にほっこりとした気持ちになった。
(あら)
そんな猫たちを端からスケッチする少女がいた。
(あの子……)
それは、理紗子にとっては何ら違和感のない“異変”。彼女の両腕がないことをすぐ受け入れられたのは、理紗子が長く医療の場に携わってきたからだろうか。それとも本来の性格からだろうか。
「こんにちは」
自然と言葉が出ていた。
「こんにちは」
茶トラと一緒にやって来た女性に向けて、芝生に座る詩空は目一杯の笑顔を返す。スケッチブックには、描きかけの陽だまり猫たち。最後に描き加えようと思っていた木ベンチへ彼女が座った。
(あのお姉さんも入れちゃおっと)
新しいモデルの配置を考えつつ、詩空は筆を口にくわえ、スケッチを進めていく。
(今日はたくさん描くものがあって、幸せだな)
猫たちは昼寝中だから動かなくて安心。たっぷり時間をかけて写生できる。
(よし、できた)
満足いくものが描け、一旦休憩。ポカポカ陽気と猫たちのあくびが眠気を誘う。
(ちょっと昼寝でもしちゃおうかな)
筆をしまったそのとき、パタパタと駆ける音をたてながら、新たな人物が公園へとやって来た。
詩空と同じくらいの背丈の少女。
(え?)
詩空は目を丸くした。彼女が、黒ずくめの男に追われていると思ったからだ。
(今日の練習はここにするノ!)
チェロケースを背負った
御薗井 E セレッソ
は、やはり駆け足で、公園内の一角へ向かう。
(パーパへの手紙に書くノ! 公園での発表会、お客さまは猫たちと2人! 1人は大人の女性で、もう1人は絵描きさんネ!)
チェロケースを置き、準備を始める。
(その前に……えーっと……ハラゴシラエネ)
走ってきて小腹が空いた。マドレーヌを取り出すと猫がわらわら集まってくる。
「こら、猫さん! これはワタシのなノ!」
と、自分よりも高い位置にマドレーヌを持っていくが、今度は上から狙う影が。
「あ、カラスさんマデ!」
木の上から一羽のカラスが飛んできて、あわや大事なおやつを盗まれそうになる。
「絶対にあげないのヨ!」
慌てて丸ごとマドレーヌを口に入れる。
「もう、ないのヨ……ケホケホ!」
一気に飲み込んだらむせた。
そんなやり取りを見ていた詩空と理紗子にクスクスと笑われる。
(わ、笑われちゃったのヨ)
取り繕うようにしてチェロを取り出す。口の端にはマドレーヌが付いたまま、演奏を開始。
曲はドヴォルザークの「ユーモレスク」。昼下がりの陽だまりによく合う一曲だ。
(転調が楽しい曲だワ!)
まだ少し突っかかってしまうところがあるが、割合上手に弾けた。お客がいるという意識は、彼女にとってプラスのプレッシャーになるらしい。
理紗子が賞賛の拍手を送り、詩空は「心が和みました」と感想を届ける。
「ワオ! ワタシの演奏大好評ネ! ジャア次の曲いくわヨ!」
詩空は再びスケッチブックを広げて、周りに猫を従えた小さなチェロ弾きを描き始める。
(それにしてもチェロ……彼女に比べると大きい)
黒男に追いかけられていると見間違ったことは、内緒にしておこう。テンポのいいセレッソの曲調に合わせて、詩空の口さばきにも勢いが出る。いいスケッチができそうだった。
(今日もたくさん描けて、幸せだね)
筆を走らせつつ、また思わず笑みがこぼれるのだった。
(いい休日ね)
ベンチに深く座り、陽をたっぷり浴びて、セレッソの演奏を聴きながら、理紗子は目を閉じる。もう涙が出ることはない。
(猫さんが連れてきてくれたこと、感謝しなくちゃ)
また悲しくなること泣きたくなることはあるかもしれない。でも今だけは強く明るく。この時間を共有していたいと思うのだった。
夕暮れ。練習を終えて大満足のセレッソはまたパタパタと忙しなく駆けている。後ろから見たらチェロケースが走っていると思われるだろう。
(あった、ポスト!)
猫の便せんをポストの口へ滑り込ませる。
(今日も色々な楽しいことがあったワ! パーパ、返事待ってるわヨ!)
投函しふと見上げると、電線にカラスが留まっている。
「カラスさん! もうマドレーヌはないのヨ!」
「カァ」
羽を大げさに広げて、カラスは夕焼けに向かって飛んでいった。
「カラスが鳴くから帰るわヨ!」
日の沈む街に、セレッソのパタパタとカラスのカァが混ざり合った。
<調査ファイルNo.3644
雨宮 詩空
>
寝子島中学1年2組。
両腕のない少女。性格は前向きで積極的。
絵を描くことが好きなようで、スケッチブックと筆記用具を携帯している。
口を使って上手に描いているのを見た。
ケチャップも一枚描いてもらえばよかったかな。
ろっこん:不明だが、おそらく持っていない気配。
<調査ファイルNo.3532
深倉 理紗子
>
寝子島総合病院の内科医。
働き者で患者からの評判は上々のようだが、繊細な一面も持つ。
たまにしかない休みは寝子島内を散歩して過ごしている。
ろっこん:不明だが、おそらく持っていない気配。
<調査ファイルNo.0722
御薗井 E セレッソ
>
寝子島高校普通科1年4組。
いつも走り回っている元気印の女の子。
チェロを練習する場面によく出くわす。熱心に演奏し、上達も早い。
練習後には誰か宛に手紙を書いている。
マドレーヌを盗めなかったのは残念だった。
ろっこん:不明だが、おそらく持っていない気配。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月17日
参加申し込みの期限
2015年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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