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進路相談、君等の道2【体育科編】
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●体育科1年10組その2
【
マウル・赤城・スティック
の場合】
『進路志望:冒険家、志望理由:自分がやりたい事だから』
そう書かれた調査票を手に、浅井先生はどんな話をしようか考えていた。
オーストラリアのアボリジナルとのハーフだというマウル。浅井先生は彼のことを深くは知らない。
日本人で、高校という世界で生きていて、そんな自分の常識を当てはめようとすると、マウルのことは理解できないような気がする。
だからまずは――彼のことをよく知りたい、と思ったのだった。
「スティックは、生まれはオーストラリアだったね。どうして日本に?」
「勉学に励めるように、と母が送り出してくれました。日本に永住するつもりです」
「どんな子ども時代だったんだい?」
「オーストラリアでは物心が付いた時には他のアボリジナル達と狩猟していました。でもあるとき大怪我をして、自然保護団体の母に引き取られたのをきっかけにシドニーで暮らすようになりました。そこでは船の掃除などで自分の小遣いなどを稼いだりしていました」
寮に入るのを母は歓迎しているのだ、とマウルは言った。
「寮と学校の往復で勉強に身が入ると思ったのでしょう。ただ……俺が言うのも変ですけど、親の心子知らず、というんでしょうか。勉学とかは他の人に遅れを取りまくり、半ば諦めています」
浅井先生は諦めるな、といいたいのをぐっと堪えた。まだマウルの話を聞くターンだ。
最初は体育系のどれかになろうと思っていたのだ、とマウルは続けた。
「しかしそれよりも今までの体験から自分が必要とされるのは冒険だと思い、冒険家は天職ではないかと考えました。ちょっとした料理や掃除などは出来るので、冒険家の雑用として同行するのもアリかな、と」
「スティック、あのなぁ……」と言いかけて、浅井先生は自分の頭を机に打ち付けた。
「せ、先生?」
マウルは仰天して浅井先生の肩を掴んだ。
浅井先生は頭を打ちつけるのを止め、ふしゅーと気の抜けたように机に突っ伏す。
「いや、心配ない。俺さ、スティックの言う事は夢物語だ、現実を見ろ、って最初は言おうと思ってたんだよ。だけどさ、それって俺、つまんない大人になってないか? スティックがそういうでっかい夢を持ってるなら、応援してやりたいじゃないか!」
ぐぐぐ、と身を起すと、マウルにぐいっと顔を寄せる。
「コンチキ号って知ってるか? ノルウェーの人類学者、ハイエルダールが、ポリネシア人の祖先が南米から海を渡ってポリネシアにやってきたんじゃないかという学説を証明するために実際にコンチキ号って筏で太平洋を冒険したんだ。俺、昔その本読んで、すっごいワクワクしたんだよな。筏ってエンジンがないだろ、だから見たこともないような魚が遊びにきたりするんだってさ。でももちろん死にそうな目にも何度も遭う」
マウルは神妙な顔で聞いている。
「スティック。冒険家になりたかったら勉強しろ! 試験のための勉強じゃない。生き残るための勉強だ。冒険はひとりじゃできない。仲間を見つけること。お金も貯めること。勉強できないから冒険家になろうってのは甘いぞ!」
そう言って浅井先生はニッカリ笑った。
「もちろん、違う道を選んでもいい。どっちにしろ肚括ろうぜ!」
【
青物 といき
の場合】
といきの髪はカラフル。金のショートヘアに、ピンクやグリーンやブルーの差し色が揺れる。
長い睫毛に縁どられたサファイア色の瞳を瞬かせて、といきは浅井先生を上目遣いに見る。
「うーん、先生のお嫁さん? じゃだめかにゃー」
「ばっ、な、なにを言ってるんだ青物。だめに決まってるだろっ!?」
浅井先生は真っ赤になって狼狽える。中学、高校と男子校だったせいで、教師になって何年も経つというのに、未だ女子高生のこういうところに免疫がないらしい。もちろんといきだって、先生がこういう反応をするだろうってことは分かったうえでの軽口だったわけで、やっぱり浅井先生は可愛いなあと思う。反面、ちょっと寂しくもあったりして。
女心はいろいろと複雑なのです。
「や、真面目な話」
先生に申し訳ない気持ちもちょっともたげつつ。
それでも軽口は悩みを口にするための潤滑油の役目をちゃんと果たしてくれたようで。
「関東圏内の大学に進学したいなーっては思ってて……ただ、体育関係の学科に進学するか親の跡を継ぐかは、うん……かなり迷ってるのにゃ」
紅潮する先生の頬に向かって、といきは心情を吐露しはじめる。
「といきは陸上を続けたい、っていうのは本音なんだにゃー。だけど浅井先生知ってるかもしれないけど、といきの家は自営業だからいつかは誰かが跡を、っていうのも考えなきゃいけなくてにゃあ……」
はぁ、とため息をつくといきに、浅井先生もようやく自分を取り戻す。
「実家は旅館やってるんだったな。跡を継ぐっていうと女将さん、ってことかー?」
ん……と、といきは小さく微笑む。
「理想としては私立でも国立でも長距離系の競技に力を入れている学校に一般、経営学部とかにでも入って、そこで……っていうのだけどさ。そんなどっちにも転べるようになんて人生なめた選択をするのもにゃーって板ばさみなんだよにゃあ。どうしたらいいとおもう?」
やらなきゃいけないことと、やりたいこと。
それが全然違っているときってどうしたらいいんだろう。
簡単に答えは出ない。
――ううん。ほんとうはすごく簡単なのかもしれない。
答えはいつだって「こっちだよ」って囁きかけていて……でも、素直に選べない自分がいて……。
うちの親は成金だって、冷めた目で見てる自分がいる。
けど、一方でその期待に応えたい自分もいて。
秋の空に叫びたい気分。
「あーっ。走ってるときはしがらみとか、不安とかそういうの全部おいてけるからいいんだけどさー」
「わかるよ」
「どうしたらいいんだにゃーっ!?」
「陸上か旅館か、両方取るか、どれも取らないか……か。それは先生が選んでやるわけにはいかない問題みたいだ。ただ……頑張って自分に賭けた時間はゼロにはならない。一生懸命やってたことを最終的に選べなかったとしても、それで何にもなくなってしまうかと言ったらそうじゃないから」
浅井先生はくしゃくしゃと髪を掻きあげる。
「あーっと、上手く言えないけど……こんなときは、走るか!」
廊下に飛び出し、クラウチングスタートで端っこまで。
他の先生に叱られたって構わない。
といきと浅井先生は本気で廊下を駆けぬける。
わかんないときはとりあえず走っちゃえ。
ばかだけど。
ばかでいいじゃん!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月16日
参加申し込みの期限
2015年02月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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