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星ふる夜、いつもとちがう空の下で
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●うさぎのう
桜台の住宅街、まちあわせをした公園。
ベンチに腰掛けていた
丑都渡 紗姫
は、遅れてきた
行梨 謡
を見てこう言った。
「ピピー。行梨、ちこくー」
携帯をイエローカードよろしく突き出し、紗姫お怒りのポーズ。
当の相手は不服そうに時計を確認するが、針はまだ11時を指していない。
「5分くらい大目に見ろよ……」
「時は金なり。あたしの時間はプラチナ以上」
「なんじゃそりゃ」
よくわからない理屈に封殺されてしまったが、紗姫の言いたいことは大雑把にわかった。
妙なところで察しのいい自分が時々情けなく感じるが、姉に叩きこまれた『教育』の成果は無視できない。
「わかりました。次からはもっと早く来るようにします……」
「んっふふー。わかればよろしー」
話しながら歩幅をあわせてゆっくり歩く。ヒールの硬い足音に、やっぱし履いてきたかと溜息。
――これから高台へ行くっつーのに。
女性のヒールを履きたがる気持ちは男子にはなかなかわからないものだが、それより別のことが気にかかる。
(「紗姫をおぶって帰るハメにならなきゃいいんだが」)
こういう予感は割と当たるから洒落にならない。
桜台墓地につくと、
雨水 待雪
と
鬼久保 美桜
が石段の途中で休んでいた。足をくじいてしまったらしく、待雪がしきりに気遣っている様子が見える。
「鬼久保さん……もしかして、身体あまり丈夫じゃない?」
美桜のうなずくのにあわせて、長い髪がふわりとなびく。遠目に見た時はお人形のようだと思ったが、近くで見ていてもその印象は変わらない。
「体は……強くない、かな。でも、今は、平気だよ」
美桜はさっきから一点をじーっと見つめている。
名前の欠けた墓標があるばかりなのだが、何が気になるのかは美桜にしかわからない。
先ほどのすねこすり脱走騒ぎで探し歩いたせいか、するようにして歩いていた美桜の足は少し赤くむけている。本人に痛みの自覚がみられないことが、いっそう待雪の不安をあおる。
謡は二人をはた目に見て大変そうだとは思ったが、世の中には関わらないほうが親切なこともある。
(「ここはそっとしといてやるか」)
そう思って無言でそばを通り抜けようとしたのだが、待雪の言葉が耳に入った瞬間、彼の気づかいプランは崩れ去った。
「そのうさぎ……すねこすり、だっけ。大事なんだね」
「う……!?」
うさぎ、だと。大のうさぎ好きの謡、反応せずにはいられなかった。中途半端に自制心がはたらき、心の声の最初の一文字だけが口から漏れている。
まわりを見回せば、うって何?な顔の二人と、白い目で見ている紗姫。ああ、俺すっげー見られてる。
「う、うー……足の指ぶつけたかなって」
「なんじゃそりゃ」
今度は紗姫のいう番だ。言うな、わかってる。裸足でもないのに足の指ぶつけるはずがないってことぐらい。
「大丈夫……?」
本気で心配そうな待雪の純真さが心に痛い。まっすぐな瞳から目をそらすついでに、美桜のひざに抱きかかえられている動物をさりげなーく確認する。
かわいい。耳が短くて胴長短足で丸っこくてかわいい。けど、それうさぎ違う。すくなくとも俺の知ってるうさぎじゃない。
本当のことを言うべきか悩みながら一度背をむけたが、やっぱり気になって振りかえる。
「あのー……それ、モルっ」
紗姫のヒールがふくらはぎに突き立った。いらんこと言わんでよろし、そんな無言の圧力が後ろから伝わってくる。
「……もるるる、じゃない、ものすごく、可愛いな……!」
美桜はきょとんとしていたが、謡がすねこすりのことを言っているのに気がついたようだ。
「……あり、がと……」
気まずい雰囲気をふりきり先を急ぐ二人の背中を見て、待雪は忘れかけていた本来の目的を思い出す。早くしないと、流れ星のピークが終わってしまう。
「ごめん、ちょっと足を見せてくれるかな」
待雪は美桜に靴を脱いでもらい、状態を確認する。足をくじいたせいか、くるぶしの辺りが痛々しい。このまま歩かせては悪化させてしまいそうだ。
「鬼久保さん、よければ俺がおぶっていくよ」
美桜はこんども、何を言われたのか理解するのに時間がかかった。今日は美桜にとって、慣れないことだらけだ。
「おんぶ……?」
「うん。道中ゆっくり話せそうだし、いまはあまり、無理しないほうがいいと思うんだ。……俺、村の手伝いで体力ある、から」
頼っていいよ。美桜がまた迷いだすよりも早く坂の上側にしゃがみ、待雪は両手をうしろに差し出した。
「……さ、乗って?」
こうなっては断る理由もなく、美桜はためらいながらも待雪の背中に背負われた。
軽いからだは易々と担がれてしまった。この人の体力があるというのは、たぶん本当だ。
すねこすりを自分の腕に抱き、そこではじめて美桜は足がつかれていたことを自覚する。
引きずっていた足が、こんなにも軽い。
「……あり、がとう……」
感謝のことばを、たのもしい背中にそっとうずめた。
なお、ふたりの様子を振りかえって見た紗姫はしばらく後にこう言った。
「行梨ーおんぶしなさい」
行きも、ですか。こきつかわれる行梨の目は泳いでいたという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月06日
参加申し込みの期限
2013年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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