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星ふる夜、いつもとちがう空の下で
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●流星のきせき
願いを天に放ってから、空を見上げた天野は自分の目を疑った。
「これは……」
一体どういうことだろう、と。
先ほどから、ラジオの音がぶつぶつととんでいるのにも気づいていない。
志波 拓郎
は何かを言おうとしたまま言葉を失い、ただ夜空をながめていた。
たくさんの流れ星。それも、1時間に5・6個なんてレベルではない。
東の空から、数秒おきに星が飛び込んでくる。まれに数多く飛来することがあるのは知っていたけれど、こんなに続けざまに星が流れるなんて聞いたこともない。
――この星空は、今夜見逃したらもう見られない。
なぜだか、そんなことを思った。
キャンピングカーのそばに吊られたハンモックの上で、
八十八旗 信彦
はあっけにとられている。
「すげーな、ベガちー……ベガちー?」
瑠璃条 ベガ
は安心して眠ってしまったらしい。この光景を見せてやりたいが、千鶴もベガも起きそうにない。あとで話すためにも、信彦は食い入るように星降る夜空を見上げ続けた。
川べりの木の下では
御巫 時子
がその光景に見入っていた。フクロウもさっきから黙りこくっている。
「流星群って、こんなにたくさんの星が降るんですね……」
『いや……私もこんなのを見るのははじめてですな』
樹上のフクロウからはそんな否定の声がふってきた。首を動かさず、ずっと東の空をながめている。
天文部の
神薙 焔
は予備のカメラをとりだし、夢中でシャッターを切り続けている。
「流星雨かしら。とにかく、こんなスペクタクル見逃せないわ!」
シャッター音が鳴り響くそばで、
一条寺 要
は同じく見逃すまいと、肉眼で星の降るさまを見ていた。
この光景を、星空の魅力を、自分は学校生活の中でも語ることができる。伝える相手がいる。
「天文部員でよかった。こうしてこの空を、見れて……よかった」
高台からながめている
鬼久保 美桜
の目にも、たくさんの輝きが映る。燃え盛るほどに輝きを失い、海の上で見えなくなる星たち。
雨水 待雪
が夜空を見上げながら、この気持ちをあらわす言葉をさがす。けれど、この光景に勝る言葉があるんだろうか。
「これだけの星が降る、なんて。……見えなくなっても、そばにいてくれそう……だね」
待雪がやっと口に出せたのは、そんな言葉だった。
同じようにして星空をながめていた生徒たちの目にも、等しく同じ光景が映されていた。
この幻想的な光景を、もう少しだけでも見ていたい。まだ、目をそらしたくない。そんなことを思いながらも、拓郎のまぶたはおりはじめていた。
「眠い……けど、もう少し……」
星屑が大気圏に入り、燃え尽きるまでのわずか一瞬の輝き。夜空にラインを描いたと思ったときには、その流れ星はもう燃え尽きていて……けれど、すぐにまた新しい星が雨のように降り注ぐ。
「3回……って、むずかしい、な……。でも……きれい……」
ちかちかと眩しく明滅する光。まぶたが重くなるのに耐えながら、願い事を頭にうかべる。
――兄貴が弟離れをしますように。陸上でいい記録をだせますように。
願いたいことは盛りだくさんなのに、もう眠気が限界近い。せめて、あとひとつ、だけ。
――この島での生活が、楽しいものになりますように。
かくん、と拓郎の頭がゆれる。この時彼は目にしていなかったが、二つ連なって流れた星が、拓郎の願いを受けたようにいっそう強く光っていた。
ハッと意識を取り戻して携帯に目を落とすと、それまで忘れていた時刻が目に入った。
「……もう、1時……か」
流星群のラッシュもおさまりつつあるようだ。これにて間もなく非日常は終わる。
これでおしまい、そしてまた日々の中へと帰っていく……だから。
「見納め、かな……。明日のために、帰らなきゃ……!」
この星降る夜に、拓郎はしずかに別れを告げたのだった。
そして……。
あの記録的な流星群の夜から数日後。
旅鴉 月詠
はあの夜のスケッチをもとに、美術室でキャンバスに向かっていた。
線画にすこしずつ水彩で色をつけていき、人物や地形の部分はシルエットに置き換えていく。
夜空いっぱいを暗く塗りつぶし、塗り残した部分はそのまま星となる。
キャンバスいっぱいに描かれた星の海。
けれども出来に満足がいかないのか、もう少しだけ色を重ねようと筆をとった。
そして同じ部屋のはなれた場所で、
小山内 海
が同じく絵に彩色をほどこしている。
もし彼女が自分の気持ちをスケッチブックに書いたなら、こんな文面になったかもしれない。
――かたなくんが またみたいって いっていたから。
この絵が完成した時、真っ先に見せたい相手はすでに決まっていた。
八神 修
はパソコンに向かい、学校新聞の記事の原稿を書いていた。
途中まで書いたあたりで、カーソルが止まる。取材しそこねた部分があったのだ。
「ほう、ここが噂の新聞部か。あの夜のことを記事にすると聞いたが?」
だれかと部室の入り口をみれば、
畑生 言嗣
が扉に手をつき立っていた。この男、本当にどこから現れてもおかしくない人物だ。
「そうだよ。いまは少し取材不足でつまずいてるけど」
「どれ……ふむ。よくできているじゃないか」
内緒だといって作りかけの紙面を見せれば、言嗣はその出来栄えを称賛する。
「ところで、こんな情報は入り用かね」
そういって言嗣が胸ポケットから取り出したのは、例の小型の盗聴器。キャップをひねって再生モードにすれば、こんな声が流れてきた。
『まさか……幽霊アルか!? 怖くない怖くない、怖くない……!』
修は聞き終えて、それが盗聴だと気づいたらしい。
「うん、ネタにするかは別として。面白そうだね」
こういうのはこっそり楽しむものだといえば、言嗣はそれもそうだと笑った。
ネタにはできないが、作業の合間に楽しむ分には構わないだろう、と。
1時間ほど集中して、修はようやっと書き上がった原稿に見落としがないかをチェックする。
「うん、これでよし」
新聞の記事は、こんな見出しではじまっている。
『謎の天体現象! 流星の雨が降る』
なお、あの夜の突発的な流星雨についてはさまざまな憶測が流れたが、その原因はいまだ解明されていないことを、ここに記しておく。
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あとがき
担当マスター:
詩帆ミチル
ファンレターはマスターページから!
皆様のキャラクターを描かせていただきました、詩帆ミチルです。
天体ネタということで持っている知識をフル動員させてみましたが、
天文関連は本当に奥が深いですね。
お預かりしたキャラクターをその人らしく書けていましたら幸いです。
このたびはご参加くださり、ありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月06日
参加申し込みの期限
2013年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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