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星ふる夜、いつもとちがう空の下で
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●雪と桜のであうとき
満開で春を出迎えていた桜も、いまはもう葉桜。その彩りのない桜の木の下へ少女が立っているのを、通りがかった人は気づいたろうか。
腰までのびた黒い髪は夜闇に溶けこみ、色白な肌がいっそうこの世のものでないような錯覚をよぶ。
「ところで流星群の正体をご存じかね? 正解しても……」
数人のグループが通りかかり、大きな筒を持った人が何事かについて熱く語るのが聞こえる。
ここでもし彼女が口をひらかなければ、虚空をぼうっと見つめるその人影が、人形に間違えられてもおかしくはなかった。
「……流星群」
およそ感情のみられない口が、いましがた聞こえた単語を反芻する。
鬼久保 美桜
。それが彼女の名だ。
いかに寡黙な美桜とはいえ、流星群という言葉のさすものを知らないわけではなく、それを見てみたいと思う気持ちもあった。
今夜は流星群。星が降る。だからこんな夜なのに、人通りがある。
美桜の声に反応して、腕の中からちいさな動物が顔をだす。
「すねこすりも、見に行きたい……?」
すねこすりと呼ばれた耳の小さな動物は、鼻をふんふんと鳴らして美桜の腕のにおいを嗅いでいたが、聞きなれた美桜の声に一瞬だけ動きを止めて飼い主の顔を見上げた。短く『ぷいっ』と鳴いた声は、いいよという合図のようにも思えた。
「いいよ。行こう……」
足をするようにして少女は歩き、夜闇の中に溶け込んでいった。
桜花寮を出発してしばらくの後。ずっと最後尾を歩いていた待雪は、視界の端にちらっと動くものが見えた気がして足を止めた。
「あれ、いまなにかいたような……」
ここは銭湯『ねずの湯』の近くだ。湯の名前的に、このあたりに野ネズミでも住んでいるのか。
「そう……なのか……?」
拓郎もつられてあたりを見回してみるが、それらしい姿は見当たらない。
先を歩いていた言嗣が、待雪たちを急かすように声を投げかける。
「探しても構わんが、先に行ってしまうぞ?」
そういわれては立ち止まっているわけにもいかず、足を動かす。
待雪の歩く速度は人よりもワンテンポ遅い。村のお年寄りと長い時間を過ごしたせいか、彼は同年代の人にペースをあわせるのがやや苦手だ。
けれどかわりに、誰よりもゆっくりと最後尾を歩む彼だからこそ気がつくこともある。
ねずの湯の資材置き場のあたりに、先ほどと同じものが動くのが見える。
やっぱり、気のせいじゃない。立ち止まってよく目をこらす。小動物はサイズ的にネズミというよりうさぎに近く、毛並みも綺麗だ。野良と考えるより、だれかのペットと考えた方が辻つまがあう……そうなれば、するべき事はひとつ。
「ごめん、忘れ物した。先にいってて!」
待雪はそういうと、ぱっと集団をぬけて動物の消えたほうへ向かう。
――飼い主のところへ返さなきゃ!
鬼久保 美桜
はつかれた足を引きずり、住宅街を歩いていた。
すねこすりの脱走はいつものことなので慌てないが、今日は珍しく居所がわからない。
好奇心旺盛なすねこすりの行く場所ならわかりそうなものなのに、今日の美桜は見つけるまでに時間がかかっていた。
不思議と焦りはなかった。
ただ、見つけてやらなくては、守ってやらなくてはと……本能じみた強い気持ちが、決して頑丈ではない彼女の足をひたすら歩かせていた。
ねずの湯の前あたりまで来て、美桜は向こうから人が歩いてくるのに気づく。
腕に抱かれている動物をみて、ひとりでに声が漏れていた。
「すねこすり……」
ペットの名前は飼い主にしかわからない。名前を口にするのを見て、相手は飼い主だと判断したようだ。
「この子の飼い主さん、かな? ペットっぽかったから、飼い主のところへ返そう、って思って」
はじめて会うこの男の人が、捕まえていてくれたらしい。
「……ありがと。どこか行っちゃう、ところだった」
ふたたび美桜の腕に抱かれたすねこすりがぷいっと鼻を鳴らす。怪我はしていないようだ。
「迷子にならなくてよかった。無断で連れ歩いちゃって、ごめん。俺、雨水待雪っていうんだ」
「……私、鬼久保美桜……です」
名乗った時にはじめて、美桜は待雪がマンションの前を通り過ぎたグループのひとりだと気がつく。
「流星群、見に行くの……?」
言葉足らずな問いかけに、一瞬待雪は戸惑った。なんでこの人が知ってるんだろう。けれど、考えてみれば今夜の流星群は学校でも話題になっていた。もしかしたら、この人も。
「うん……そうだよ。鬼久保さんも、流星群を見に行く、のかな」
無言でうなずいた。やっぱりそうなんだ。目的が同じだと知って、待雪はためらいがちに声をかけてみる。
「よければ、一緒に、行かない……かな」
言嗣たちとはぐれてしまったのもあるけれど、目の前の少女を放っておけない気がした。
「一緒に……?」
目の前に立つ少女は表情に乏しく、なかなか反応がうかがえない。けれど、ゆっくりうなずくのを見て、少女が一緒に行くか悩んでいたのだと待雪にはわかった。
「ん……わかった……行こう」
了承してもらえたことにホッとしながら、歩き出した美桜の隣をゆっくりと歩む。
声には出せないことだが、この時待雪は美桜のことを、村のおばあちゃんみたいだな、と思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月06日
参加申し込みの期限
2013年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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