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星ふる夜、いつもとちがう空の下で
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●いつもとちがう夜
桜花寮の自室。眠たい目をこすりながら、
志波 拓郎
は今朝のニュースを思い出していた。
今夜、東の空に流星群が見えるらしい。流れ星はかつて地元でも見たが、拓郎の生まれ育った場所とはまた違って見えるだろうか。
今日の寝子島は晴れ。満天の星空が見たいのなら、絶好の観測びよりだ。明日の朝練に響くような夜更かしはできないが、時計の針はまだ10時すぎ。
「1時くらいに……戻れば、明日も起きれる、かな……」
時間の目安が決まれば、案外なんとかなるもの。拓郎の意思はすでに決まっていた。
「うん、見に……いってみよう……!」
そうと決まれば早速準備だ。流れ星は肉眼でながめるとしても、長時間外にいる以上、何か持っていったほうがいい。
さむくても平気なように、ブランケットにレジャーシート。お茶をわかそうとやかんを火にかけて待つ間に、棚に隠しておいたお菓子を取り出す。
チョコレートパイとクッキー、どちらにしようか。両方もっていったらルームメイトが怒りそうだ。
ふと自分の携帯が目にとまって、これはどうしようと悩む。時刻は時計でも十分わかるけれど、ラジオのFM放送を聞きながら、星空を眺めるのも楽しそうだ。
お湯がわき、やかんがガラガラと音を立てて催促する。
「迷う、くらいなら……全部、持っていこう……!」
おもしろそうなものは全部。ありったけをバッグにつめこんで、拓郎は玄関へとむかった。
場所は変わってこちら女子寮、
小山内 海
の部屋。ドアの向こうに待ち人が来たのを知って、海は急いで荷物を手にとった。
あわてずに……そう思っても、足取りが軽やかになるのを隠せない。
扉をあければ、ドアの前には
御剣 刀
の姿。声をだせないかわりに、いそぎスケッチブックに伝えたい言葉をのせた。
『きてくれたね』
「迎えに来るって約束したからな。信じられなかったか?」
優しげに微笑む刀。海はううん、というように首を横に振る。
『かたなくんは おんなのこを よるにひとりで
でかけさせるなんて しないはずだもん』
一度書いたあとで、言葉が足りないかなと不安になり、ひとつ言葉をつけ足す。
『かたなくんは しんしだから おんなのこを よるにひとりで
でかけさせるなんて しないはずだもん』
わざわざつけ足された言葉は刀からすればやや大げさで、こそばゆい。けれど、言いたいことは伝わった。
「紳士じゃなくても、夜の墓場に一人じゃ行かせられないよ」
大丈夫。頭をぽんぽんと撫でれば、海は安心したように表情をほころばせ、刀の手のひらにそっと頭をこすりつけた。
海と刀が部屋をでると、寮の玄関口に数人の寝子高生徒があつまっていた。
「おや、こちらのお二人はこれからデートかね?」
畑生 言嗣
はかるい冷やかし口調で刀に声をかける。状況からして、周囲にいる生徒たちもこの人に捕まってしまったらしい。
「流星群……見るなら、行きの道中……だけでも、一緒に……って、誘われて」
拓郎は自室を出た直後に声をかけられたらしい。もともと誰かと一緒に行けたらと考えていたので、悪い気はしていない。
「俺も、クラスで噂を聞いただけで……だれかと約束はしてなかったから、ちょうどいいと思って。でもお二人は、別行動のほうがいい、かな……?」
「いや、デートって……」
状況的に、百パーセントデートじゃないとは言いきれなかった。今この人につかまると散々いじられそうな気がする。俺はともかく、この人と一緒で海は居づらくないだろうか。
雨水 待雪
が助け舟を出してくれたが、どうしたものかと刀は悩む。
海は言嗣のかかえている長い包みを不思議そうに見ていたが、この人もまた流星群を見に行くことに気づき、スケッチブックに筆を走らせた。
『その なかみ もしかして ぼうえんきょう?』
「ご名答! 中身を見ぬいたのはキミがはじめてだ。こんなに目立つ荷物を持っているというのに、誰も気づいてくれなくてね!」
包みをほどいて出てきたのは天体望遠鏡キットの箱。つまり、この中に入っているのは彼の自作の望遠鏡らしい。
「望遠鏡……って、作れる、のか……」
拓郎が意外そうに眺めれば、キット自体は通販のものだと言嗣が答える。
「材料は一式そろっていたが、いわれるままに組み立てるのもしゃくだったのでいくらか改造を施してあるよ。屈折式のものならレンズの枚数も少なくてすむ」
説明書通りに作らないあたりがこの人らしい。熱く語る様子に親しみを感じて、待雪はくすっと笑った。
「そろそろ出かけようか。歩きながら、もっと話、聞いてもいいかな」
寮から桜台墓地まではそんなに時間もかからないが、場所取りもしておきたい。
「おっと、では話は歩きながらにするとしよう。組み立てる際、筒の内側に余計な光が入らないようにするのだが、これがなかなか大変で……」
言嗣の興味がひやかしから自慢話に移ったのをみて、刀は内心ホッとした。墓地につくまでの間ぐらいならきっと大丈夫だ。
「ところで流星群の正体をご存じかね? 正解しても何もやらんが」
マンションの前にさしかかってもなお、言嗣のトークは止まらない。正体といわれて、学校の授業でならった知識から拓郎が答えを考える。
「……彗星の通った、あとの……破片、って聞いた……」
パチンと指をならし、おおむね正解だと告げる言嗣。
「いかにも。隕石の残りや宇宙ゴミが引力によって導かれ、大気圏に突入し燃え尽きる過程を我々は流れ星と呼んでいるのだよ。この言い方ではロマンの欠片もないがね」
宇宙ゴミといっても人間が飛ばしたものばかりではないのだが、確かにロマンがぶち壊しだ。
「つまり俺たちは、空から降ってくるゴミを見に行くわけか……」
刀が複雑な面持ちでいえば、そう落胆することもないと言嗣は続ける。
「ものは言いようだ。名も知らぬ花の美しさを感じられるように、感動すれば美しく見えてくるものだ。とくに、大切な人のことを考えておる時にはね」
気づけば言嗣の眼差しがこちらに向けられている。
「生命の残滓、燃え尽きる星の最後の煌めき。共有できるのは楽しいことだ。墓地についたら、あとは存分に抜け駆けするといい」
不敵な笑みを浮かべたまま、不遜な口ぶりも変わらず……臆面もなくこんなことを言うのか。
刀と海はすこし気恥ずかしそうだが、言嗣のいいたいことは伝わってきた。
その様子を見ていて、待雪は少し安心した。そっか……これが言嗣さんなりの、気づかいなんだね。
『ありがとう』
「……楽しんでくるよ」
にっこりと微笑み、言嗣は手のひらを二人に差し出した。
「口止め料」
刀と海の頬が引きつる。ささやかな感動を粉砕することが、この男の得意技なのだろうか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月06日
参加申し込みの期限
2013年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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