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そうだ、秋を探そう
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【かき数ふれば七種(ななくさ)の花】
「わあ……」
エルカディア・シュルツ
は
津軽 寂
に教えてもらった場所にやってきて、そこで見た景色に思わずそんな声を漏らした。
それは一面に広がるススキ畑だった。
西に傾いた陽の光を浴びて、金色に輝くススキの穂が秋の風に揺れている。
どこか幻想的ですらあるその光景にエルクはしばし呆然とその場で立ちつくしていた。
* * *
曖浜 瑠樹
はつい先程目にした美しい景色を作文に綴り、また絵にも描いてみた。
『秋の久夜山は赤や黄色も混ざって、空も青くてきれいです。どんぐりやいがぐりも見つけたよ』
完成した二つの作品を見て、なかなかの出来栄えだと自負する。
「きっとほかのみんなもいろいろな秋を見つけているんだろうねぇ」
瑠樹はなごやかな表情で微笑み、それらの作品をランドセルに詰め込んで明日の用意を整えるのだった。
* * *
新井 すばる
が魚新で店番を続けていると、寝子島神社から稽古帰りの
御剣 刀
がやってきた。
「やあ、刀っち。秋刀魚、いいのが残ってるよ」
すばるがそう言うと刀はしばし呆然と目を瞬かせ、
「……どうして俺が秋刀魚が欲しいってわかったんだ?」
と訊いた。
「はは、そんなの決まってるじゃないか」
それにすばるはキラリとレンズの奥を光らせて、
「だって、今は――『秋』なんだよ?」
しれっとした顔でそう言った。
刀はまた呆然と立ち尽くしてしまった。
まったく答えになってなかったが、妙に納得もしてしまう。
「そうか。秋だもんな」
刀は笑って秋刀魚を購入し、
「はい、まいどー。また明日学校でねー」
「ああ」
友人と交わした何気ないやりとりに、またごくフツウの秋を感じたりしながら、刀はいつになくご機嫌に魚新を後にするのだった。
* * *
猫屋敷 姫
は屋敷の庭で秋刀魚を焼いていた。
足元では焼きたてのサンマを狙って、おびただしい数の猫が気が狂ったような唸り声をあげて待ち構えている。
「はいはい。ちゃんとあげるから喧嘩しないで待つのです」
姫は焼き上がったサンマを野良猫たちに振る舞い、おいしそうに食べる彼らの姿を幸せそうに眺める。
「ふふふ、おいしいですか? おいしい秋刀魚を見分けるプロフェッショナルの私に感謝するのですよ?」
太っていて、顎や先端が黄色くて、目が濁っていないサンマがおいしいサンマだと姫は知っていた。
「それにしても秋ですねー」
姫はサンマの焼ける匂いを感じながら、藍色の空に上る煙を見上げて呟いた。
商店街の花屋で見かけた七草が思い出される。
秋、秋、秋と探して見つけたそれらだったが、やはりそんなものは探さなくともすぐ身近にあるものなのかもしれない。
「さて、それではそろそろデザートの準備にとりかかるです」
そこでおもむろに姫は立ち上がり、八百屋で買った栗と薩摩芋を調理するために台所へと立った。
* * *
千鳥 雅人
と
浅山 小淋
はスケッチを済ませると、ベンチに並んで座り、寂にもらったアップルパイと梨のコンポートを食べてから家に戻ることにした。
キンモクセイのスケッチと秋のスイーツで、はからずも芸術と食欲の両面から秋を堪能し、二人は帰路につく。
「じゃあ冬までに何が見たいか考えておいてね。今度はちゃんとしっかりプランを立てておくから」
『はい。そのときはまたよろしくお願いしますね』
別れ際、スケッチブックにそう書いて、にっこり笑った小淋の表情は色づいた紅葉も色あせてしまうくらいにとてもとてもきれいだったという。
* * *
深倉 理紗子
がマンションに戻ったときにはすっかり陽は落ちていた。
「結局、一日中ぼんやりしちゃってたな……」
ふぅっと小さく息を吐くが、その表情は言葉とは裏腹に意外と晴れやかだった。
毎日の激務に停滞と倦怠を感じていた理紗子。
だが、ふとした拍子に見つけた秋に、ちゃんと時間は流れていると気づいたのが良かったのかもしれない。
「明日からまた頑張ろうっと」
大きく伸びをして、理紗子は早めに就寝をするためにいそいそとシャワールームへと向かった。
* * *
「ふー、今日も働いた働いたー!」
矢萩 秋
は見事に売り尽した屋台バイクを駐車場に戻して、庭先にどっかりと腰を下ろした。
彼女の隣には一日の疲れを労う月見酒と月見団子がどっさりと置かれていた。
なにしろ今日はほとんど一日中秋を届ける側にまわっていたのである。
最後ぐらいは自分が秋を堪能してもバチはあたるまい、と秋はおちょこに月見酒を注いで団子を一口頬ばる。
天には月。淡く輝く秋の月。
秋の手に持った月見酒の水面にそんな秋の月がじわりと映って揺れる。
それを秋はぐいっと一気に飲み干して、
「いやあ、秋はいいねっ」
と、嬉しそうに言った。
* * *
御巫 時子
はまた鳥に変身して星ヶ丘の寮に戻るとさっそく拾ってきたきのこで夕食の味噌汁を作っていた。
「うん。いい感じですね」
おたまで一口すくった味噌の味に時子は舌鼓を打つ。庭に遊びに来た鳥達にもふるまってあげたいくらいだ。
どうして鳥たちはお味噌汁が食べられないのだろう。そんなことを思う。
「まだきのこはたくさん残っていますし、明日のお弁当はきのこの炊き込みご飯にしてもいいかもしれませんね」
濃厚な秋の味覚に想いを馳せて、時子は台所でにっこりと微笑んだ。
* * *
津軽 寂
は店仕舞いをすると、二階の居住スペースでふぅっと一息を吐いた。
「今日はたくさんのお客様がいらしてくださって大変充実した一日でございました」
充足感のある表情で、寂は静かに呟いた。
卓袱台の上にはまだ少し残っているアップルパイと梨のコンポート。
ひとつ口に運ぶと、秋が口の中全体に広がってくる。
「秋の味覚、大変おいしゅうございました」
悠然と微笑み、寂はそれを送ってくれた実家に感謝の意をしめした。
* * *
煌 白燕
は自宅に戻るとまず母親に拾ってきた紅葉を見せ、それから教育係にもついでに、あくまでついでにそれを見せてやった。
母親はとてもきれいな赤ね、と言って白燕の頭を撫でてくれた。
まるであなたの瞳の色みたい。
そう言ってくれたことが嬉しくて、白燕は思わず笑顔になる。
一方で、教育係のやつときたら、もっと秋らしいものがほかにあるだろうとか、やはり一人で山歩きは危ないとか文句ばかりを言ってきた。
なので、白燕は当初の予定通り拾ってきたどんぐりをたっぷり教育係にぶつけてやった。
しかし、その白燕は不機嫌というよりむしろご機嫌な様子だった。
教育係に彼が好きな赤い色をした紅葉を見せたとき、彼が一瞬だけ嬉しそうにしたのを白燕は見逃さなかったからだ。
(まったく素直じゃないやつなのだ……)
自室の机で宿題の作文を綴りながら、白燕はぷりぷりご機嫌に怒っていた。
それは彼女がまた一つ赤を、そして秋を好きになった瞬間だった。
* * *
小島 海美
は自宅で今日の出来事を一生懸命に思い出しながら作文を書いていた。
『きょうはみんなで山に秋さがしにいきました。ゆきおにいちゃんやあさひちゃんもいっしょでした。
しらないおにーさんやおねーさんもいて、みんないろいろな秋をおしえてくれました。とってもたのしかったです』
作文の最後にはみんなで遊んだどんぐりのコマの絵も描いた。
後日、花丸がついたその作文を海美はみんなに見せることにした。
「わぁ、はなまるだぁ。よかったねぇ」
「あのときは楽しかったな。紅葉も綺麗だったし。ま、まあ秋だから当然だけどなっ」
双葉 由貴
も
椎名 あさひ
も喜んでくれた。
「そうか。花丸か。よくがんばったね」
「はなまるとか懐かしいですねー。高校生になるともうもらえませんもんねー」
「海美ちゃん凄いのだ! 真央ちゃんもはなまるほしかったのだ!」
「はなまるとかすげーじゃん! 俺もどんぐりコマ作った甲斐があったよ」
八神 修
や
椿 美咲紀
、
後木 真央
、
桜井 ラッセル
といった高校生の先輩たちも喜んでくれた。
みんな喜んでくれて、海美も嬉しかった。
こうして小学一年生の彼女はまた一歩一歩すくすくと成長して大人になっていく。
* * *
* * *
エルカディア・シュルツ
は自らの心を奪った美しい光景について作文を書き、翌日、それを教室で発表することになった。
エルクは日常会話に不自由することはなかったが、日本語の作文が得意だというわけでもなかった。
それでも自分なりに精一杯の言葉を尽して、あの景色を表現しようと思った。
そんな彼の作文はクラスメイト達の心に響いたようで、読み終えると拍手が起きた。
エルクは恥ずかしいような、誇らしいような、曖昧な気持ちで頭を下げると席に着く。
(あのとき見た景色をボクはきっと忘れないだろう。またあんな美しい景色に出逢えるといいな)
そんなことを思いながら、エルクはちらりと窓の外を舞う紅葉を目で追って、それからクラスメイト達の発表するそれぞれの秋に静かに耳を傾けた。
〔了〕
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あとがき
担当マスター:
水月 鏡花
ファンレターはマスターページから!
というわけで、ご参加頂いた皆様お疲れ様でした。水月 鏡花です。
今回は「秋探し系まったりフリーシナリオ」ということで小学生の皆さんにもたくさんご参加頂きました。
ジュブナイルのようなほのぼのとした物語を目指してみましたが、楽しんで頂けたなら幸いです。
しかし、小学生リアクションを書いていて少し思ったのですが、
秋探しって、これ社会っていうよりどっちかっていうと国語の宿題じゃね?(汗
とか思ってみたり。まあきっと変わり者の先生だったのでしょう。そういうことにしてあげてください。おもに私のために。
さておき、きっとこれからも変なシナリオをたくさんだすと思いますが、これまでどおり生温かい眼差しで見守って頂けると幸いです。
それでは改めましてご参加頂いた皆様、ここまで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
またどこかのシナリオでお会いできることを祈って。
水月 鏡花
P.S.
白紙アクションはとっても哀しいので、お忙しい方は、なにかしら仮アクだけでも送信しておいて頂けると助かります。是非是非。
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担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月12日
参加申し込みの期限
2015年02月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月19日 11時00分
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