伝説のおイモバトル｜リアクション

伝説のおイモバトル

●空飛ぶおイモモンスター

「イモが空飛んでるよ……あれじゃあ剣が届かない……」

　舞を物陰に避難させたあと、フライングおイモの相手にやってきた刀は思わぬ苦戦を強いられていた。
　そう、相手は空飛ぶおイモモンスター。
　地上からの攻撃をヒットさせるにはなかなか難しいものがあり、刀は防戦一方に回らされていた。

　それでも刀は防戦の中で敵を観察し、徐々にではあるがその行動パターンを掴み始めていた。
　
「あいつ、火を噴くときだけこっちに降りて来るな、そこで仕掛けるか」

　おイモモンスターが急降下してきた時を見計らって、頭の中で撃鉄を落とす。
　そのイメージが刀のろっこん『加速』を発動させ、刀の行動速度を爆発的に加速させる。

　刀は脱いだ上着を盾にしておイモの噴き出す炎の中に突っ込んだ。
　たちまち全身が炎に包まれ、激痛が襲う。
　だが、刀はそのまま突進し、おイモとの間合いを詰め、勢いのままに刃引き刀を突き刺した。

「お前たちだって死にたくないだろうよ。
　だけど悪い、俺も誰かの命を食べないと生きていけないんだ。
　だから、俺の都合でお前らを殺す。その事実は決して忘れずにお前ら全員食ってやる！」

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