テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。｜リアクション

テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。

　一方、如月庚と薄野五月は途中で風雲児轟と出くわし、行き掛かり上、一緒に捜索を行う事になった。
「……なるほどな、そういうことか」
　山田勘三郎が見た出来事を風雲児経由で知った如月が腕を組んで唸った。
「胸糞悪ぃ話だが……、風評被害をなんとかしねぇとだな」
「食べ物屋の娘としても気になっていましたが、これは難儀なことになっていますねー」
　薄野もこれには眉尻を下げざるを得ない。
「頼む……！　一刻も早くおっさんを見付けて、こんなことやめさせねぇと！」
　暴走する板野の事を心配する風雲児。
「風評被害だけなら、まだ俺たちで手助けできそうだ。けど、このままだとおっさん、後戻りができなくなっちまう！」
「風雲児……、俺も同じ考えだ……。こんなこと、早くやめさせねぇと」
　メシ絡みになると途端にセリフにキレが増す如月であった。
「あ、もしかしてあれでしょうかー？」
　薄野が指差す先、コック姿でカメラを抱えて挙動不審になっている板野がいた。
「間違いない、おっさんだ！　おーい、おっさん！　話を聞いてくれ！」
「く、来るなぁ！」
　常連客の呼び掛けでも板野は怯えて逃走してしまう。
　その先で少女の悲鳴が轟いた。
「きゃぁあ！　変態おやじー！」
　３人は顔を見合わせた。
「ちくしょう！　馬鹿な真似はよしてくれ！」
　風雲児が真っ先に飛び出せば、そのあとを如月と薄野が追い掛けていった。