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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。
山田 勘三郎は何故か、『日本海』の軒先の前で野垂れ死にかけていた。
頬はこけ、瞳の光は今にも失われそうだ。
「ちゃー……はん……ちゃー……はん……」
彼がなぜこうなってしまったのか、少し時間を遡って説明しなければならない。
彼はもとより『日本海』のチャーハンのファンであった。
「俺は焼きそばパンが好きだが、チャーハンも好きだ。なかでも『日本海』のチャーハンは大好きだ」
そう豪語する山田だが、先立つもの（現金）が底を尽きかけると贅沢もできない。
「うぅ……それでも……『日本海』のチャーハン食いてぇ」
あまりにも欲するあまり、夢にも出てきてしまう。
それでも『日本海』のチャーハンを食べる資金をなかなか得ることができず、誤魔化すために安物の冷凍チャーハンなどで凌いできた。
そんなことが続いていた今日、臨時収入が山田のもとに振り込まれたのだ。
「これで……ッ、食える……！ 『日本海』のチャーハン……ッ！」
山田は全身でチャーハンを欲した。
だから、今日の放課後は絶対に『日本海』でチャーハンを食べると、それだけを楽しみに１日空腹を耐えてきたのだ。
しかし、『日本海』は開店休業状態。
店主も外出中で店の鍵すら掛けていない。
「ざ、残酷だ……！ 金があるのに、店がこんな状況じゃ、チャーハンにありつけねぇ……！」
ぎゅるるるぅ～と山田の胃袋は無情にもチャーハンを要求する。
いっそ、手近の中華飯店でチャーハンを補給してしまおうか？
だが、それは山田のプライドが許さなかった。
「ヤバイぜ……！ このままだと、本能のまま安物のチャーハンを貪っちまいそうだ！ 貴重な軍資金も底尽きるし、『日本海』のチャーハンが食えなくなる！」
それだけは避けなければ、と山田は空腹をおして店主の捜索に乗り出した。
「とにかく、『日本海』の親父を探し出してとっ捕まえて、無理やりにでもチャーハンを作らせてやる！」
近所の人の話によると、カメラを持ったままどこかへ行ってしまったらしい。
「どこ行きやがったんだ……？ あまり使いたくねぇけど、……やるか！」
山田はろっこんの発動を決意した。
周囲の人の目を気にしつつ、彼は大声をあげた。
「カァ～！ カァ～！ カァ～！」
山田が大声でカラスの鳴き声を真似た途端、彼の姿が人間から嘴太鴉へと変身！
これが彼のろっこん『腹ぺこガラス』である。
しかし、ろっこんの名が示すとおり、変身中は人間の時の６倍も空腹具合が進んでしまう。
（こ、これは思った以上に腹が減るぜ……！）
急いで山田カラスは空へ舞い上がると、近所を空から俯瞰した。
するとすぐに店主を発見。
ついでに店主の悪事も目撃してしまった。
（あの親父、もれいびだったのか！？ 写真を撮られた奴らの様子がおかしいぜ！？）
急いで店主のそばへ接近しようと羽ばたく山田ガラス。
……だが、空腹が限界に達してしまい、元の人間の姿に戻ってしまった。
「ちくしょう……、俺が親父を……とめねぇと……」
山田は『日本海』の軒先まで辿り着くと、そのまま前のめりで倒れてしまった。
（俺は……死ぬのか……）
走馬灯らしき光景も、今や『日本海』のチャーハンしか浮かび上がってこない。
「ちゃー……はん……ちゃー……はん……を、くれ……」
虚ろな目で山田が呟く。
もはやここまでか、そう思った時である。
「大丈夫か！？ おい、しっかりしろ！」
寝子島ローカルヒーロー志望の風雲児 轟が山田の体を抱え上げた。
「テオの話を聞いて色々調べていたら……まさか被害者がここまでチャーハン中毒になっちまうだなんて！ このチャーハンブーム、やはりもれいびの仕業だな！」
正義感を燃え上がらせて、犯人許すまじと拳を震わせる風雲児。
彼もまた聞き込みを続けた結果、『日本海』に辿り着いた１人である。
「テオにもチャーハンブームを到来させるもれいび……手強い奴だ。おい、誰にやられた？ 教えてくれ！」
風雲児は衰弱する山田に問い掛けた。
山田は弱々しい声を振り絞り、風雲児に告げた。
「ここの……親父が……もれ、いびで……みんなを……チャーハン好きに……うぅ……」
空腹のあまり、山田は目を回して気絶してしまった。
風雲児、山田の言葉に愕然としていた。
「嘘だろ……ッ！？ あのおっさんが、こんなことを……？」
にわかに信じ難かった。
彼もまた『日本海』のチャーハンを愛する者の１人で、店主のチャーハン愛を理解する１人でもあった。
「いや、きっと訳があるはずだ……！ 犯人は今もチャーハン布教を中高生に対して無差別に行っているはずだ、その現場を押さえてやる！」
風雲児は山田を店内に避難させたあと、とある友人に連絡を入れた。
「この事件はあいつが既に動いてるよなきっと。……あ、もしもし？」
風雲児が電話をした相手とは？
頬はこけ、瞳の光は今にも失われそうだ。
「ちゃー……はん……ちゃー……はん……」
彼がなぜこうなってしまったのか、少し時間を遡って説明しなければならない。
彼はもとより『日本海』のチャーハンのファンであった。
「俺は焼きそばパンが好きだが、チャーハンも好きだ。なかでも『日本海』のチャーハンは大好きだ」
そう豪語する山田だが、先立つもの（現金）が底を尽きかけると贅沢もできない。
「うぅ……それでも……『日本海』のチャーハン食いてぇ」
あまりにも欲するあまり、夢にも出てきてしまう。
それでも『日本海』のチャーハンを食べる資金をなかなか得ることができず、誤魔化すために安物の冷凍チャーハンなどで凌いできた。
そんなことが続いていた今日、臨時収入が山田のもとに振り込まれたのだ。
「これで……ッ、食える……！ 『日本海』のチャーハン……ッ！」
山田は全身でチャーハンを欲した。
だから、今日の放課後は絶対に『日本海』でチャーハンを食べると、それだけを楽しみに１日空腹を耐えてきたのだ。
しかし、『日本海』は開店休業状態。
店主も外出中で店の鍵すら掛けていない。
「ざ、残酷だ……！ 金があるのに、店がこんな状況じゃ、チャーハンにありつけねぇ……！」
ぎゅるるるぅ～と山田の胃袋は無情にもチャーハンを要求する。
いっそ、手近の中華飯店でチャーハンを補給してしまおうか？
だが、それは山田のプライドが許さなかった。
「ヤバイぜ……！ このままだと、本能のまま安物のチャーハンを貪っちまいそうだ！ 貴重な軍資金も底尽きるし、『日本海』のチャーハンが食えなくなる！」
それだけは避けなければ、と山田は空腹をおして店主の捜索に乗り出した。
「とにかく、『日本海』の親父を探し出してとっ捕まえて、無理やりにでもチャーハンを作らせてやる！」
近所の人の話によると、カメラを持ったままどこかへ行ってしまったらしい。
「どこ行きやがったんだ……？ あまり使いたくねぇけど、……やるか！」
山田はろっこんの発動を決意した。
周囲の人の目を気にしつつ、彼は大声をあげた。
「カァ～！ カァ～！ カァ～！」
山田が大声でカラスの鳴き声を真似た途端、彼の姿が人間から嘴太鴉へと変身！
これが彼のろっこん『腹ぺこガラス』である。
しかし、ろっこんの名が示すとおり、変身中は人間の時の６倍も空腹具合が進んでしまう。
（こ、これは思った以上に腹が減るぜ……！）
急いで山田カラスは空へ舞い上がると、近所を空から俯瞰した。
するとすぐに店主を発見。
ついでに店主の悪事も目撃してしまった。
（あの親父、もれいびだったのか！？ 写真を撮られた奴らの様子がおかしいぜ！？）
急いで店主のそばへ接近しようと羽ばたく山田ガラス。
……だが、空腹が限界に達してしまい、元の人間の姿に戻ってしまった。
「ちくしょう……、俺が親父を……とめねぇと……」
山田は『日本海』の軒先まで辿り着くと、そのまま前のめりで倒れてしまった。
（俺は……死ぬのか……）
走馬灯らしき光景も、今や『日本海』のチャーハンしか浮かび上がってこない。
「ちゃー……はん……ちゃー……はん……を、くれ……」
虚ろな目で山田が呟く。
もはやここまでか、そう思った時である。
「大丈夫か！？ おい、しっかりしろ！」
寝子島ローカルヒーロー志望の風雲児 轟が山田の体を抱え上げた。
「テオの話を聞いて色々調べていたら……まさか被害者がここまでチャーハン中毒になっちまうだなんて！ このチャーハンブーム、やはりもれいびの仕業だな！」
正義感を燃え上がらせて、犯人許すまじと拳を震わせる風雲児。
彼もまた聞き込みを続けた結果、『日本海』に辿り着いた１人である。
「テオにもチャーハンブームを到来させるもれいび……手強い奴だ。おい、誰にやられた？ 教えてくれ！」
風雲児は衰弱する山田に問い掛けた。
山田は弱々しい声を振り絞り、風雲児に告げた。
「ここの……親父が……もれ、いびで……みんなを……チャーハン好きに……うぅ……」
空腹のあまり、山田は目を回して気絶してしまった。
風雲児、山田の言葉に愕然としていた。
「嘘だろ……ッ！？ あのおっさんが、こんなことを……？」
にわかに信じ難かった。
彼もまた『日本海』のチャーハンを愛する者の１人で、店主のチャーハン愛を理解する１人でもあった。
「いや、きっと訳があるはずだ……！ 犯人は今もチャーハン布教を中高生に対して無差別に行っているはずだ、その現場を押さえてやる！」
風雲児は山田を店内に避難させたあと、とある友人に連絡を入れた。
「この事件はあいつが既に動いてるよなきっと。……あ、もしもし？」
風雲児が電話をした相手とは？
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年04月09日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年04月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年04月16日 11時00分
