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嵐の夜に、猫鳴館にて
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【5】
綾花の部屋を出た三人は、おしゃべりしながら朱蘭の部屋へと戻り始めた。
その途中。強風に大きく建物が揺れ、三人は思わず立ち止まる。ミシミシと鳴る天井を、林檎が険しい顔で見上げた。
「この建物、大丈夫なのか?」
「心配すんじゃねぇ。屋根は、少し前に葺き替えたばっかりだぜ」
朱蘭が言って、豪快に笑う。
そこに、月乃が通りかかった。
「風、すごいわね。……外は、本当に吹雪になってるわ」
「え? 言われてみれば、風に混じって雪が飛んでるぜ」
驚いて窓の方をふり返った朱蘭は、板の隙間から、白いものが激しく打ち付けているのに気づいて、目を見張る。
「カーテン閉めて、ずっと飲んでたから、気づかなかったな」
メイソンが驚いて呟くのへ、林檎もうなずいた。
その三人に、月乃はふと思いついたように言う。
「あの……酒浸さんたちも、大部屋に行かない? 小刀祢さんから電話があって、寮に残っている人たちで、鍋をやっているんですって。私も行くところなの」
言われて三人は、「どうする?」と顔を見合わせた。
「鍋もいいけど、三人で飲もうぜ」
言ったのは朱蘭だ。
「……それに、酒浸の部屋にはジョニーがいるぞ」
林檎も、ぼそりと告げる。
「そうだな」
うなずいて、メイソンが言った。
「悪いけど、僕たちは三人で過ごすよ」
そのまま彼らは手をふり、朱蘭の部屋へと向かう。
「わかったわ。……じゃあね」
笑ってうなずくと、月乃も手をふり返して、歩き出した。
月乃が大部屋に行ってみると、そこは冷たい廊下が嘘のように温かかった。
「藤堂さん、いらっしゃいなのです~」
部屋に入って来た月乃に切奈が声をかけ、腰をずらして席を開ける。
「ありがとう」
礼を言って座ると、さっそく器と箸を渡された。
大鍋の中身は、最初に較べるとずいぶんと減ってはいるものの、まだ月乃が食べるには充分なほど残っている。
「肉団子は、鳥と兎と鹿のがあるのです~」
「キノコも野菜も、たっぷりあるのだ」
切奈が説明する傍から、真央が言った。
「すごいわね。……これって、みんなで買って来たとか……?」
買い出しに行くような話は聞かなかったが、と内心に首をかしげる月乃に、「小刀祢さんのお土産だよー」と答えたのは、初島だった。
「初島くん……」
その姿に、月乃は思わず目を見張る。そして、つと髪に手をやった。昼間彼にもらった髪留めは今、彼女の髪に飾られている。
「さっそくつけてくれたんだー。よく似合ってるよー」
初島もそれに気づいて言うと、笑った。
「ありがとう……」
返して、月乃は少しだけ照れくさそうにうつむいた。
一方。
ようやく人心地がついた吾妻は、今夜どうしようかと考えていた。
(桜花寮に戻るのは、無理だよな。風も強いし、雪まで降ってる。……ってことは、朝までこの猫鳴館にいるしかないってことだが……)
問題は、この館のどこで一晩を過ごすのか、ということだ。
「なあ……。この寮の中で、どこか部屋を貸してもらえるとことか、ないのか?」
彼は、綾花に訊いた。
ガイか綾花が同性なら、迷うことなく、どちらかの部屋に泊まらせてもらうところだ。が、どちらも異性となれば、そういうわけにもいかない。
「そうですね……」
問われて綾花はしばし考え、「ちょっと待っていて下さい」と言い置いて、携帯電話を手にした。
掛けた相手は、士である。
彼に事情を話し、どうすればいいかと尋ねる。
『――わかった。今、自分の部屋にいるんだな? なら、そっちへ行こう』
士は答え、電話は切れた。
「今、自治会長の
邪衣 士
くんが、こっちに来てくれるそうです」
携帯電話を置いて、綾花は言った。
ややあってドアがノックされ、士が顔を出す。
「今夜は、俺の部屋を提供しよう」
吾妻と顔を合わせるなり、言った。
「え? いや、空き部屋とか、貸してもらえれば……」
言いかける吾妻に、士は返す。
「普通の時ならともかく、こんな夜に、使われていない部屋を使って、何か――たとえば、そこだけ壁が崩れ落ちるとか、屋根に穴が開くとかされては困るからな。その点、俺の部屋なら安心だ」
「は、はあ……」
うなずきつつも、「やっぱりここって、そういうヤバイとこなのか……?」と眉間にしわを寄せる吾妻だった。
とはいえ、今夜の寝床が確保できたのは、ありがたい。
「じゃあまあ、一晩、よろしく頼む」
言って、頭を下げた。
「なら、さっそく俺の部屋に――」
言いかける士に、綾花が声をかけた。
「すみません。その前に、彼女を部屋に送ってあげてもらえますか?」
彼女が示す方を見て、士と吾妻は思わず目を見張る。
ガイが床に横たわったまま、眠っていたのだ。
「……ったく。静かだと思ったら、これだ。メンドくせぇ……」
ぼやいてそちらへ歩み寄ったのは、吾妻だった。士をふり返り、背中に乗せてくれるよう頼む。
やがて眠りこけているガイを背負って、吾妻は立ち上がった。
「綾辻、いろいろありがとうな」
綾花に礼を言うと、士と共に立ち去って行く。
それを見送り、綾花は小さく吐息をついた。
「嵐の夜には、いろんな人がやって来ますね……」
呟いて、猫たちの方をふり返る。野良猫たちは、まるでそうしていれば安心だとでもいうように、一塊になって畳の上に寝そべっていた。
外ではなおも吹雪が吹き荒れ、あたりを白く埋め尽くして行きつつあった――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月23日
参加申し込みの期限
2015年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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