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鬼が居ようとランドリー
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さて檜扇唱華はエントランス担当を他のメイドと交替して、しずしずと廊下を歩んでいます。
立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花とはよく言ったもので、美貌の唱華が歩むだけで、さして飾り気のない廊下も、花が咲いたようになるのです。
なお百合の花たる彼女は今、少々花には似つかわしくないのですがワゴンを押していました。ワゴンには星ヶ丘寮の供用品、つまりタオルやシーツ類が積み込まれていました。
これから洗いに行くのです。
向かう先はもちろん、洗濯室。
途上、彼女は北条冬華と桜月のふたり連れを見かけました。
「ごきげんよう。あら、北条様、桜様とお会いできましたのね」
微笑みを浮かべると、冬華も微笑みを返します。
「はい。お世話になりました」
月は、
「どうも」
と片手を挙げます。
去っていく冬華、月を立ち止まって見送って、再び唱華はワゴンを押します。
そういえば、と唱華は思い起こしました。
今日は洗濯日和なのか、当主様みずからがお出でになられているということです。
なお、唱華の仕える御主人様は自分のことは自分でやるタイプなので、唱華は彼女の洗い物をすることがありません。申し訳ないのですが、助かっています。
洗濯室に立ち入ったとき、唱華はただならぬ気配を感じました。
洗濯室でなにやら狼藉が行われている様子……!
すぐさま唱華は片目を閉じ、『聞きたい』と願ったのです。するとたちまち彼女の『ろっこん』が発動しました。
唱華のもつ力は、人工物の声を聴くというもの。
すぐに耳に飛び込んで来たのは、
『キャー助けてー!』
という洗い物の声でした。
さらに、
『ウェッヘッヘ』
と笑っているの洗剤の声もします。
なにやら危険な洗濯、誤った手順が繰り広げられている模様……!
「それを入れるのはお待ちくださいませ」
唱華が駆けつけたその場所では、
榛名 冥
がキョトンと丸い目をして立ちつくしていました。
「え? なに?」
なんということでしょう、冥は、これでもかというほどパンッパンに服を詰めて溢れさせた洗濯機の前に立ち、液体洗剤のタンクを握って中身を、キャップからではなく直接、その上にどぼどぼ注いでいるのです。
ちょっとだけここで巻き戻しをいたします。
その朝、榛名冥はなんとも爽快な気分で目覚めました。
いい夢を見た気がします。しかも窓の外はグレイトと言いたくなるほどの好天、こうなってはじっとしてはいられませんね。
「土曜日いい天気、絶好のお洗濯日和だね!」
彼女は思わず、そう断言したのです。他の誰でもなく、自分への宣言でした。
洗濯しちゃいましょう。
普段はメイドさん任せですが今日、冥の部屋の担当メイドは休みです。DIYの精神で、自分でやるに限ります。
「さあ洗濯しちゃうぞ! 自分で!」
思い立ったが吉日と言いますもの、冥はあわただしく汚れ物をまとめると、ついでにシーツや枕カバー、ソファのカバーまでひっぺがし、これを風呂敷にテキトウにくるんだ上で、つっかけをはくなりぱっと洗濯室へと向かったのでした。
そうしてたどりついた洗濯室、生まれて初めて触れる洗濯機を目にしても、冥の勢いは止まらない、衰えない。
冥だって洗濯のやりかたくらい知っています。
「洗濯機に洗濯物をいれて、ボタン押すだけだもんね!」
と言ってみると、なんだか気持ちがいいですね。
「これくらいならメイにもできる! 今日は一日メイドさん!」
思わずドヤアな顔になって、冥は洗濯機に風呂敷の中身を押し込んだのです。
一人分の洗い物ならよかったでしょうが、シーツにソファのカバーまで入っているのだからたまらない。たちまち汚れ物は洗濯機からあふれてしまいました。
でも負けない、ぎゅうぎゅうに押し込んでしまいます。
液体洗剤を入れようとしたところで手が滑り、
「きゃー!」
どぼどぼどぼ、濃い液体が直接、洗濯物の上に流れ落ちていきました。
いやでも、洗剤って多ければ多いほど、布は綺麗になるものではないでしょうか。
そう彼女は考え直して、
「……うんまあイケルイケル」
どぼどぼを続けていたところで……唱華が駆けつけてきたという次第です。
普段おっとりとしている唱華ですけれども、洗濯物の悲鳴を聞いては冷静ではいられません。
「それを入れるのはお待ちくださいませ。洗い物に合った洗剤や洗い方がございます。表示をご確認下さい。でなければ色落ち、色移り、縮んだりして洗い物の寿命を早めてしまいますわ……」
と立て続けに申し上げたのですけれども、
「ご、ごめん、言ってる意味、あんまりわからないや……」
冥は冥で焦って、思わず洗濯機フタを押し下げてしまいました。
勢いよく閉めたものだからバランスを崩してしまい、肘をごすっと入れてしまいます。
「あれ?」
ポチー。
裏の畑で鳴く犬のことではなくて、これは洗濯機の『自動』ボタンが押される音です。
「えへへ、動いちゃった」
みるみる唱華は蒼白になるのですが、今や遅しであります。
洗濯機はゴトゴトゴトと不穏な音を出していましたが、数秒もたたぬうちに
ボゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
と巨人ゴライアスのうがいのごとき音を発しました。
「大丈夫かなあ。水が溢れたりしたらどうしよう……そんなことないよね?」
「危のうございます」
唱華に流れるメイドの血、代々執事やメイドを輩出してきたDNAがとっさの行動を彼女に取らせました。
すなわち、冥に飛びついて洗濯機から離したのです!
「キャ! 爆発した!?」
破裂音は意外に小さかったもののそのもたらしたものは甚大です。
ボガ!
と洗濯機のフタが勢いよく全開になりました。こういう貯金箱、あなたも見たことがあるかもしれません。
泡が飛び出します。大量に。
そしてシーツやシャツ、靴下なども。
さらにふわふわ、たくさんのしゃぼん玉も!
床にはいつくばる冥も、その身を守るべく洗濯機に背をさらす唱華も、これを見ました。
ところが冥は、歓声を上げたのでした。
「あ、泡がたくさん出てきた! しゃぼん玉だ! ふわぁ~、これはこれでキレイなの!」
もちろん、ややあって、
「うう、でも洗濯機壊れた気がするの、ごめんなさい!」
と謝ったのですけれども。
優しい唱華は怒ったりしません。立ち上がると冥に手を貸して、
「お怪我はありませんでしたか?」
と聞いたのでした。
そうして、洗濯室を埋め尽くすしゃぼん玉に微笑したのです。
「あらあら……うふふ」
部屋一杯にあふれるしゃぼん玉。
石鹸のやわらかな香は厚くて、手を伸ばせば触れられそう。
それはなんと、幻想的な光景だったでしょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月29日
参加申し込みの期限
2015年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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