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あなたのそばに蕎麦屋すすきのーすすきのー
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夕闇にのって、どこからか勇壮なバイオリン交響楽の音が聞こえてきた。
おそらく近所の誰かが、音量を大きくして聞いているのだろう。
前はジャズに凝ってたとかで、店主が迷惑していた。
「最近、よく聞くね。この曲」雅人がひょこりとアホ毛を跳ね上げる。
『CD屋さんで平積みされてます。ヴァイオリニストが寝子島出身の人みたい』
音楽に詳しい小淋が解説する。
『派手で力強いイメージがあるけど、私はこの人の小品が好きかな。
繊細で、こまやかで、とってもいいんですよ』
五月は、昼頃に来た二人連れの客のことを思い出す。
まさにそのヴァイオリニストと思しき女性が、今日来店したのだった。
……。
今朝のことである。
深倉 理紗子
の浅い眠りをスマホの着信音が破った。
研修医には休日は存在しない。患者の様態急変とあらば、どのような状況でも病院に駆けつけ、対応しなければならない。
若くて生真面目、仕事に手の抜けない彼女は重宝されていて、そのため彼女は連日、息もつけぬほどの激務だった。
何日連続で働いたのかわからない。
躰と、それ以上に心をすり減らし、ようやくとれた休日。
どこに外出する気力もなく、とにかく一日躰を目いっぱい休める算段で、目覚ましをオフにしてベッドにくるまっていた。
それでも、着信音一発で体が反応し、跳ね起きてしまう。
患者の様態急変か、急患か……。
沮喪しつつある気力を振り絞って、電話に出ると、あふれてきたのは思わぬ声だった。
「りさちん!」
「まーちゃん?」
――そして数十分後、理紗子は
深林 真瞭
と一緒に、秋の寝子島を歩いていた。
(昔から、強引な子だったけど……)
「生存確認」を済ませた真瞭は迅速だった。あっという間に理紗子のマンションにやってくると、彼女を叩き起こし、シャワーを浴びさせると、外に連れ出された。
「こういう時は適当にぶらぶらして、おいしいものを食べるのが一番!」そう言って、真瞭は理紗子を連れ出す。「さあさあ、支度する!」
なにがこういう時なのか、よくわからない。
思えば中学時代からこうだった。真瞭が何事か決め、あとから理紗子がついてくる。
「音来寺はきれいだろーし、買い物もしないとね」すたすた歩く真瞭。理紗子より旧市街に詳しい。
「あ……ちょっと待ってよ、まあちゃん!」
ブティックというほど瀟洒ではない、趣味のよさそうな洋品店に二人はいた。
(へえ、こんな色が……)
小ぶりなショールの、中間色のやわらかな色合いが、理紗子の目を引いた。
思えばこのところ、急に冷えこんできた。
診察の時、ひざ掛けに使えば、緊張して来店した患者さんへの心配りにもなる。
「買うもの、決まった?」真瞭が声をかけてくる。
「これ……このショールと……」
「あ、いいじゃない。あと、これオススメ」真瞭が取り出したのは、ヴァイオレッドのカクテルドレス。
肩が剥き出しである。こんなもの、真瞭がステージで着る以外には思いつかない。
「ちょ、ちょっと、まあちゃん!」
「冗談よ」笑いながら、ちょっと残念な様子で、真瞭はカクテルドレスを戻す。
そんないろいろもあって。
秋の旧市街探訪(デート?)も一区切りついた。
終始、真瞭がしゃべり倒し、聞き役の理紗子はうなずくだけだった。
それでも、心が落ち着くのがわかった。
実際、真瞭の寝子島知識は理紗子よりはるかに豊富だった。自分がいかに、仕事に心を囚われ、他のことに心を配れないでいたか知らされた。
「…さて、秋も感じ取れたし」
ちょうどいいタイミングでお昼だ。「商店街にいい店があるよ。りさちん、一緒に行こう」
「いらっしゃいませ、あなたのそばに蕎麦屋すすきのーすすきのー!」
はつらつとした声がかけられる。
理紗子は店内を見回した。こんなお店、知らなかった。
落ち着いた感じの店で、自然と張りつめたものが緩んでいく。
真瞭は何度か足を運んだことがあるらしい。てきぱきと鴨南蛮を注文する。
理紗子は慌てて、きのこ蕎麦をお願いする。
店内はだんだんと込み合ってくる。
二人はいろいろ話した。近況報告。最近の演奏会の話。友達の話。
蕎麦が運ばれてきたところで、一区切りついて、真瞭がたずねた。
「で、どうなのよ、仕事は」
「あ、まあ、うん……」
「上手くいってるの?」
「上手く……いってる……」
真瞭は溜息をついて、困ったような顔で笑った。
「あんまり、根を詰めちゃだめだよ」
その一言に、理紗子ははっとする。
真瞭は、自分がいっぱいいっぱいなのに気づいたのだ。
だから、自分を強引に連れ出し、一緒に蕎麦を食べようとした。
今日休んでも、明日また仕事と思えば、ふさぎの虫がやってくる。
そうしたらまた、重苦しい一週間が待っているだけだ。
不健康な堂々巡り。いつか、押しつぶされてしまう。
(「こういう時は適当にぶらぶらして、おいしいものを食べるのが一番!」)
そうか。「こういう時」って、こういう時のことか。
真瞭は鴨を一切れ食べて、笑顔を向ける。
「頑張りすぎなのがわかるよ。ちょっと、痛々しくってさ」
理紗子は促されたように、蕎麦の丼を掌で包んで、出汁を口に含んだ。
きのこ蕎麦は、耳の奥がじんと熱くなるほど暖かかった。
凝り固まったものが、柔らかくほどけていくような気がした。
「ありがとう……まあちゃん」
……。
(あれがヴァイオリン弾く人、最近話題の)と、二人が帰った後で、常連さんが教えてくれた。
天麩羅を分け合ったり、冗談を言い合ったり、とても楽しそうだった。
何より、お互いを気遣いあっている感じが、とてもよかった。
あとでCD、聞いてみようかな。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月06日
参加申し込みの期限
2015年04月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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