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さて、黒依アリーセはどうしているでしょう?
今一度彼女に焦点を当てます。
現在彼女はテニスラケットを握って、中華料理店の二階席テーブルの下に身を隠しています。
中華料理店でまさかテニス大会があるはずもありませんから、これは彼女なりのサバイブ方法と考えたほうが適切でしょう。
奇怪な住民たちに包囲される直前、彼女はさっと横道に飛び込み、後も見ずに走りました。その結果どこかにループして、同じ商店街のまったく知らない場所に出現していたのです。
アリーセの正面にあったもの、それはスポーツ用品店でした。幸い店員の姿がなかったので、彼女はそこからラケットを一本調達したのでした。護身用品にはゴルフクラブのほうがいいかもしれませんが、使いやすさを考慮してラケットを選んだのです。
そうして住民たちの目を盗みながら移動し、無人のこの店に飛び込んだのでした。
「私はソングライターを目指す、少し変わった女の子……、だったはずなのだけど、慣れって怖いわね」
苦笑が漏れてしまいました。
どうも最近おかしな事件ばかりで、それに対処する行動もさっと取れるようになったようです。望ましいかどうかは別として、アリーセも成長したと言えましょう。
落ち着いてきたのでアリーセはテーブルから這い出し、用心しいしい窓に近づきました。
そっと窓から商店街をうかがいます。
やはり、怪物じみた住民は徘徊していました。
けれど徘徊している住民には興味はありません。アリーセは目を凝らして別の姿を探そうとするのです。
意志を持っている怪物、アリーセが求めるのはそれでした。
たとえば、他の怪物に指示を出しているような……。
とはいえ中華風な飾りのつきの窓越しではよく見えません。思い切ってアリーセは窓を開けました。
ところが、蝶番が外れていたのでしょうか。
「しまった!」
窓は奥にぱたっと倒れ、そのまま商店街の通りまで落下して大きな音を立てたのです。
奇怪な住民たちに反応がありました。ぴくっと身を強張らせ、音のした方向……つまりアリーセのいる店に向かって歩き出したのです。
店の出入り口は一つだけ。それは、ここに入ってすぐに確認しました。
だったら迷っている暇はありません。大量の住民が集まる前に強行突破するしかないでしょう。運が良ければループが働いてどこかに逃れられるかもしれません。
「やんなっちゃう……!」
階段を駆け下りるとラケットを握って飛び出します。
店の押し戸に体当たりするようにして開けると同時に、ラケット大きく振って、眼前の敵を仰け反らせました。非力なアリーセゆえ倒すには至りませんでしたがこれで十分、店に立て籠もるはめにならずにすみました。
「来ないで!」
ラケットを振り回して敵を遠ざけ、アリーセは走りました。
後方の頭上からも跳ねるような音がする。ぐずぐずはしていられません。当てずっぽうに逃れます。
ところが夢中で走るその方向には、たくさんの住民がひしめいていたのです。
多すぎます。これではいくら奮闘しようと捕まってしまうでしょう。
きびすを返そうとしたアリーセは目の前に、学ランを着た少年を見てぎょっとしました。
「やあ、美人のお姉さん」
陸枷藍です。
アリーセは藍を知りませんが、直感的に彼が味方だと悟りました。
なぜって、状況はともかくとて、ちゃんとあいさつをしてきたから。
「どうやらひっきりなしに出てきたナニカたちと違って、ちゃんと話せる相手みたいで嬉しいよ。けど、先にすべきことがあるみたいだね」
と言って藍が次にしたこと、それは掌を正面に向け、アリーセの行く手をふさぐ住民たちに、
「退け」
と命じたことでした。それも一回ではなく、何度も。
すると迫ってきた者たちはバタバタと倒れたのです。なかにはそのまま砕けて砂になった者もあります。
そこで生じた隙間にふたりは突入し、しばし走って難を逃れたのでした。
やがて、古びた交番のような建物のあたりまで来て、敵の姿がないことを確認してからアリーセと藍は小休止を取りました。
「全部軽そうな連中で良かった。どうやら僕の力は、自分の体重以上の物には効かないみたいでね」
「さっきのがあなたの能力ってわけね」
「驚かないんだ?」
「私にも特別な力があるから……怪我をしたときは言ってね」
「それは頼もしい。おっと、僕は陸枷藍っていうんだ」
「黒依アリーセよ」
くすっと女の子みたいな顔をして笑って、藍はアリーセに言いました。
「ところで、お姉さんはテニスの練習中だったのかな?」
アリーセは軽口で返します。
「そうよ。ボールがないから直接相手を叩いてるけど」
「ちょい待ち、テニスって、相手を叩きのめすスポーツだったっけ?」
「違うの? 私が読んだある漫画では、いつもそんな展開だから」
あははと藍は笑いました。
「気に入ったよ」
「どうも。……さて、冗談はここまでとして」
アリーセは真面目な顔に戻って、
「陸枷さん、ここに来るまで、怪物たちが守っているような場所に気がつかなかった?」
「守ってる場所? 心当たりがないな……どうして知りたいの?」
「ループするってことは、ココはアチラ側との境界ではなく、切り取られた空間ということ、あるいは何かの結界の内部って考えられない? だとしたら、この空間の核になっている場所がないかな、って思ったの」
「それは思いつかなかった。冴えてるね!」
藍は指を鳴らしました。
すると驚いたことに、通りの向こうから指を鳴らす音が返ってきたのです。
「おっとごめんなすって。立ち聞きする気はなかったんですがねェ」
邪気のない笑みをニコッと見せて、白いガーゼで右目を隠した少女が姿を見せました。
少女……? まあ、少女に見えるんだからそう表現しましょう。彼女は神狩カフカです。
「黒依もここに迷い込んでいたのか。俺たちも同様だ」
カフカと一緒に市橋誉が姿を見せます。
「市橋さん!」
アリーセが声を上げました。
誉とカフカはさらに、褐色の肌をした黒髪の少女を連れていましたが、彼女は両手をポケットに突っ込んだまま口をききません。誉が紹介します。
「こっちの彼女は詠寛美、前からの知り合いだ。偶然この場所で再会した」
寛美は面白くないような顔をして、じろっと藍、次いでアリーセに視線を投げかけました。
ふぅん、と言って藍はしばらく寛美を見ました。なんとなく彼女、素直な性格ではなさそうです。でも逆にそれが興味深い。
けれどすぐに藍はカフカに向き直って、
「誰かと思えば、たまに行くカフェで見かけるおば……お姉さんじゃないか」
妙な空咳を交えて言い直します。、
「やあやあカフカちゃん。あいかわらず恰好が若いね。君らも出口さがし?」
「ご名答というやつだね。そちらもですかィ?」
「そういうこと。いやぁ、奇遇だなあ」
「まあ出口探しのほかにこの場所で、できそうなことなんてなさそうですがね」
さてと、と、カフカは言いました。
「道すがら連中の一匹を人質に取って、ボスの所在を吐かそうとしてみやしたが、どうも上手くいかずじまい。ところが」
と、左目をアリーセに向けて、
「そちらのお嬢の言葉でひらめいた。ココが参道商店街ではない、ってェ前提でこれまで探索してきやしたが、逆に、ココも参道商店街だって考えてみたらどうか、って」
「ええと、それは別の宇宙とか別の次元……平行世界の『参道商店街』ということか」
誉が言うと、「そうそう!」とカフカは手を叩きました。
「『参道』の名の由来は寝子島神社にあり、ってことならひとつ、寝子島神社でも目指してみますかィ? 高みの見物決め込んでる奴がいるかもしれやせんし」
「そうね」
「そうしよう」
即座にアリーセと誉は賛成しましたが、
「じゃ、お互い出口が見つけられるといいね」
藍は手を振って、その場から立ち去ったのです。
「僕はもう少し、ここで遊ぶほうを選ぶよ」
「けど……」
アリーセが止めようとしましたが、カフカは首を振りました。
「ま、僕の予想はあくまで勘、同行することは逆に危険かもしれやせんしねェ。藍殿の好きなようにさせてやってくだせェ」
この間、寛美は黙って一同の会話を見守っていました。しかしこのとき唐突に、
「そっちは任せた」
と言い残し藍を追ったのでした。
「詠……!」
誉は止めるべきか迷いましたが、カフカの言う通り危険に巻き込むかもしれないと考え直し、上げかけた手を下ろしました。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月14日
参加申し込みの期限
2015年01月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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