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寝子召地蔵と流れ星の雨
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まばたき一つの間に、初秋のおだやかな陽射し降り注ぐ青い空が一転、ベガ・アルタイル・デネブ……夏の大三角と呼ばれるアステリズムが真上で輝く九月の夜空に変わっていた。目の前の様変わりに当然ながらついていけない
浅沼 柳司
は素直な驚きを隠さない。
「はぁ!? 何やこれ……ていうか、どこや、ここ」
寝子召地蔵のうわさ話を聞いて、冗談半分で試してみたのがついさっき。まさか本当だとは思わなかったのか、目をこすってみたり頬をつねってみたりとせわしない。
「ほんまやってんなぁ……ってことはー、おお、おったおった」
そうと分かれば柳司は行動が早い。目の前をさらさらと流れる川、その手前を左右に見回し、組み手用の道着を着崩してぶすっと石を積んでいる8歳ほどの少年……幼いころの柳司の姿を見つけてひょいと近づいていく。一部刈りの坊主頭は懐かしいらしく、後ろからこっそり手を伸ばしてぞりぞりと後頭部を撫で回す遠慮のなさ。
「何やおっちゃん、やめえや!」
「おう、ええやんけ。減るもんとちゃうやろ」
「うっといわ!」
坊主頭の後頭部は下から上に手のひら全体で撫で上げると、そのぞりっとした触感が好きな者にはたまらないが、されるほうはそうでもないらしい。幼い柳司は突然現れた柳司にも怯まず減らず口を叩いてみせる。どうやら相当機嫌が悪いとみえるが、その理由など今の柳司にはお見通しだ。
「また姉ちゃんに負けてんか? その顔、当たりやろ」
「まだ勝ってへんだけや!」
負けの二文字を聞いた瞬間、幼い柳司の目が拗ねから負けん気の色にさっと変わる。それに気づいたのか気づいていないのか、柳司は構わず言葉を続けた。
「ええこと教えといたるわ。お前、姉ちゃんには勝たれへんで」
才能。それは言い訳にするにはひどく甘く優しく、一度口にしたらもう、そうとしか思えなくなる麻薬のような言葉。それのせいにすれば、直視しないですむものが山とある。幼い柳司が乗り越えていけると本気で信じていた、高い壁の数々が。
「あんなんチートやで、才能あって頭も回って。同じ親から生まれてこれやったらどないもならんわ。…………いって!」
「嘘や! 見たような口きくなやダボ! まだ分かれへんやろが!」
きっと反射的にだろう、飛んできた幼い柳司の拳を止める、あるいは避けることは柳司には造作も無いことだった。目の端で捉えた幼い柳司の動きを予測し、飛んできた右の拳を左手で受け止める、息をするように自然な反射行動。だが、そうしなければ当てられていたこめかみのあたりに緊張が走り、じわりと熱を持って次に備えようとしているこの感覚に柳司は身震いを覚える。幼い拳のどこにそこまで気を張るほどの力があろうかと、一瞬でも侮ったことを柳司はひどく後悔した。
越えていけると信じていたから、十年がむしゃらに抗って、努力することが出来ていた。だが、今の柳司にとってその壁は、もやがかかったように見えにくく正体のない、才能という都合のいい何かでしか解決出来ない何かでしかなくて。幼い柳司が頑なに信じて走り続けていた道を今、柳司は同じ速度で走っていない。十年の歳月、その足はどこで鈍くなってしまったのだろう。
「わかった、殴るな。あと泣くな! ごめんて!」
ふるふると震える唇を噛み締め、流れる涙にかまわず柳司にもう一度殴りかかろうとする幼い柳司を何とか引き剥がし、その目を見て柳司は珍しく、言葉をひとつずつ慎重に選んでゆく。
「何でも負けたら悔しいな」
「当たり前や!」
「せやな。俺、ヘタレやったわ。お前はこんなんしてかっこええのにな」
今度はからかいではなく純粋に褒めるつもりで手を伸ばし、柳司は幼い柳司の坊主頭を撫でてやる。
「もうちょっと……頑張るわ。せやしお前も頑張れ」
「お前に言われんでも俺はやっとるわ!」
「せやな」
思い出せた。強くなれていることが嬉しくて、ただ全速力で走り続けることが出来ていた、あの日の輝きを。ふたりの柳司が笑った瞬間、星がひとつ流れた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬島
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月09日
参加申し込みの期限
2015年01月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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