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【その3】
自分が作ったお菓子をまず口にしたのは、勇気も同じだった。
(……あの人と、一緒に作ったモンブランの味だね……)
口の中に広がる味と香りに、ふと目を閉じて胸に呟く。だが、長く過去に浸っている暇はなかった。
「これって、勇気ちゃんが作った奴なのか?」
問われてふり返ると、望月が立っていたのだ。
「うん。……そう悪くはない味だと思うよ?」
答える勇気に、望月はさっそく彼のモンブランを皿に取って、食べ始める。
「おう。こりゃ、けっこういけるぜ!」
ペロリと平らげ、望月は笑った。そして、ついでとばかりに、その隣に並べられている月詠のモンブランにも手を伸ばす。
「悪くはないが……こっちは、めちゃくちゃ甘いぞ」
一口食べて、唸るように顔をしかめた。
「甘いだろうね。私もそう思う」
それへ横から声をかけて来たのは、制作者の月詠本人だ。
「わかってて、こんな甘いの作ったのか?」
思わず突っ込む望月に、彼女はすっとカップをさし出した。
「この甘さに、珈琲がよく合うのだ」
「いつの間に……」
驚きつつも、望月はさし出されたカップを受け取って、口に運ぶ。中身はブラックコーヒーだった。一口飲んで、彼は目を見張る。
「おう……。すげぇな。たしかに、こいつと一緒だと、全然行けるぜ……!」
「だろう?」
思った通りの効果が出たことに、満足げにうなずいて言うと、月詠は自分のモンブランを手に取った者たちに、次々とコーヒーのカップを配った。
「このモンブランは、珈琲と共に口にしてこそ、真の芸術として完成するのだ。さあ、目で楽しみ、甘さに震え、苦味とのハーモニーを堪能するがいい」
彼女の言葉に、梢がさっそく彼女のモンブランを口にしてみる。たしかに甘い。だが、そのあとコーヒーを飲むと、素晴らしく美味しく感じるのだ。
「本当でーす。これは、絶妙のハーモニーなのですー」
「うん。こういうのもいいねぇ」
「飲み物との組み合わせまで考えて、お菓子を作るなんて、すごい……!」
梢の漏らした感想に、雅人と羽衣が次々と声を上げる。
同じく月詠のモンブランとコーヒーを堪能していた七星は、その言葉にふと顔を上げた。
「そうですわ。渋皮煮にも、お茶は必要ですわ。……何がよろしいでしょうか」
呟いてしばし考え、緑茶を提供することにする。教室の棚を探すと、うまい具合に、茶葉が見つかった。さっそく湯を沸かし、用意を始める。
ほどなく出来上がった緑茶を、彼女は渋皮煮をはじめ、羊羹などの和菓子を食べている者たちに、配って回った。
そのお茶を受け取り、渚は小さく溜息をついた。
実は彼女、まだ自分が作った月餅を口にしていない。調理台の上に置かれた他の者たちの料理は、どれも見た目も美しく美味しそうで、彼女はすっかり気後れしてしまっていた。その原因の一つは、月餅の外観にあった。
(月餅、せっかく型を使ってやったのに、一部形が崩れてしまったものがあるのでございます)
型から出す時に失敗したものと、最初に五分ほど焼いたあとオーブンから出す時に、慌てたせいで落としそうになって形が崩れてしまったものの、両方があった。
(これ……どうしたものでございましょう……)
作成中、形が崩れたものを前にしてしばし悩んだ彼女だったが、結局、最後まで焼くことにしたのは、一つには材料がもったいないと思ったためだ。だがもう一つは。
(形は不恰好でも、味に変わりはないのでございます)
そう思ったからだ。
しかし、こうして他のお菓子や料理と並ぶと、いかにもみすぼらしく、美味しくなさそうに見える。
と。お茶を配り終わった七星が、少しいびつな円形の月餅を一つ、手に取った。
(あ……)
「いびつなお月様も、愛嬌があってよろしいですわね」
思わず息を飲む渚の前で、七星は言うと月餅を一口食べる。
「……美味しいですわ」
ホッと口元をほころばせて呟く彼女に、渚は思わず詰めていた息を吐き出した。
その時、月餅の皿に手が伸びて、また一人それを取り上げた者がいる。音羽だ。
「いただきます、みたいな」
言って、彼女はそれを口に運ぶ。
「チョベリグー! 音羽、これ好きって感じぃ」
そんな感想と共に、月餅はあっという間に彼女の口の中に消えて行った。
それを見やって、渚は大きく吐息をつく。
(よかったのでございます。これで、胸のつかえが取れたのでございます)
そうして彼女は、ようやく本心から他の者たちの料理を味わい、試食を楽しみ始めたのだった。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月04日
参加申し込みの期限
2015年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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