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秋のお山でのほほんほん
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博美と記士郎の秋
秋と言えば、食欲、読書、アートといろいろあるが、
奈良橋 博美
にとってはスポーツの秋である。九夜山は近いし、険しさもそこそこ、体力作りにはちょうどいい感じだ。
山道を快調なペースで歩いていると、並んだふたつの後ろ姿が見えてきた。
——お、誰かいる。黙って抜き去るのも無愛想だし、ちょっと挨拶してくか。こういう交流も楽しいしな。
「おーっす! おふたりさんも山登りかー?」
「……ん? 奈良橋?」
前を歩いていたのは、春彦と修だった。春彦は同じクラスなので知っている。
「……あれ? なんだ、春彦君か」
「なんだはないだろ、なんだは。つーか、オマエ、こんなとこで何してんだ?」
「何って修行だよ、修行。今日は天気もいいしさ」
「修行……? ああ、うさぎ跳びで登山とかか?」
「うさぎ跳びって……んなことしないって。ひと昔前のスポ根漫画じゃ定番だったけど……科学的に考えると効果とかないだろうしな」
「ああ、身体に負担がかかるばかりで効率的とは言えないな」
修は深く頷いた。
「ま、こうして山を歩き回ってるだけでも、足腰は鍛えられるし。今日は1日、それで修行してみようと思ったんだ。そっちはどこまで歩くんだ? 目標とかあるのか?」
「ああ、俺も鍛え……」と言いかけて、修はゲフンゲフンと咳払い。
「まあ、どこまでとは決めてないが、秋の九夜山を楽しめれば……と思ってる」
「俺もまあそんなとこだ。こっちに来て日が浅いし、いろいろ知らないとこが見れりゃいいと思ってんだ」
「そっか。ふたりもいい1日になるといいな!」
ふたりと別れて、博美は奥へ奥へと進む。
結構歩いたはずだが、今はどの辺りだろうか。
博美は辺りに誰もいないことを確認すると、近くで一番背の高い木に登って、広がる景色を見下ろした。緑の絨毯を敷き詰めたような景色が麓のほうまで続いている。
「……お、大分登ってきたんだなー……」
時折、吹くそよ風が、山歩きで熱くなった身体に心地いい。
「よし、続きに戻るとするか……って、うわっ!?」
足を滑らせた博美は、空中に投げ出された。
「……! こうなったらアレをやるしか……!」
平行して流れる木の幹を蹴ってジャンプ。ろっこん『トンビの飛翔』で滑空する。
「とりゃああああああーーーっ!!」
気合いの雄叫びを上げて、木の間を滑り降りていく。
上手い具合に、程よい高さの木の枝に着地することができた。
「……危ないとこだったぜ……」
ところが、ひと息吐いたその瞬間、
「きゃあああああああーーーっ!?」
と真下から悲鳴が上がった。
髪の長い女の子が慌てて走っていくのが見える。
「ああ、驚かせちゃったのか……。悪いことしたな……気をつけないと」
ぽりぽりと頭を掻いて、博美は木から飛び降りた。
「……ま、ろっこんは使わない方向でいこう。運動にならないし、下手に使って山で遭難したなんてなったら、恥ずかしくて学校に行けなくなりそうだもんな」
山道に戻ると、ちょうど道を登ってくる
天動 記士郎
と出会った。
トレーニングウェアとタオルと運動靴。グレーのパーカーのフードを目深に被った彼は、博美に気づくとフードを少し上げて「こんにちはー」と柔らかい笑顔を見せた。
「今日はいい天気ですね。山登りにはいい日和です」
「だな、日差しも風も気持ちいいぜ。修行するにはぴったりの日だ」
「……修行ですか?」
「ん? ……ああ、俺、寝子高の空手部なんだ。今日はここで、山ごもり……ってほど大げさなもんじゃないけど、1日歩き続けて鍛えようと思って」
「そうですか。実は、私もトレーニングをしに来たんです。普段は雑貨屋を営んでいまして、身体を動かす機会とは縁が遠いものですから」
「へぇ、そうなのか。でも、体力に自信がないなら、あんまり無理しちゃ駄目だぜ?」
「ええ、お気遣いありがとうございます。お互いに怪我をしないよう、無理なくいきましょう。……おっと、修行に励んでいるところを引き止めてしまいましたね。すみません」
「気なんて遣わなくていいって。こっちもずっと歩いてるだけじゃ退屈だし、兄ちゃんと話せてリフレッシュできたぜ。声かけてくれて、ありがとな!」
再び気合いを入れ直し、博美は山に向かう。
——歩き続けて、明日以降の日々につなげていくぜ……!
***
——そろそろ、私もトレーニングを始めましょうか。
元気に山を登っていく博美を見送ったあと、記士郎は念入りにストレッチを始めた。
ここまでは、他の山歩きを楽しみ人と一緒にのんびり登ってきたが、まわりに人もいなくなったので、ここからはなまった身体を鍛えるトレーニングだ。
「久しぶりなので痛めるといけないですからね……」
準備体操を終えた記士郎は、息を整え、山道を駆け出した。歩調は早く、時々、素早く駆けたりを繰り返す。
しばらく進むと、野鳥を撮影している天吏の姿が見えてきた。
——全速力で人の傍を走るのは危険ですからね……。
記士郎はゆっくりと歩調を落として、彼女との距離を縮めていく。
「こんにちはー」
「……………………」
天吏は聞こえているのかいないのか、特に何を言うこともなく、撮影を続けた。
——撮影に集中しているみたいですね。お邪魔にならないようにしましょう。
彼女が見えなくなると、また記士郎はペースを上げる。
しばらくすると、今度は璃亜の姿が見えてきた。
肩にさげたトートバッグから、たくさんの木の実が顔を覗かせている。今日は災難続きだったが、秋の食材は無事に集めることができたようだ。
記士郎は歩調を落として、にこにこと声をかける。
「こんにちはー」
「……あ、こんにちは……」
誰かに会ってはペースを落とし、人の気配がなくなったら走り出す。そんなことを繰り返していくと、不意に目の前が開けた。
記士郎は目の前に広がる寝子島の町に足を止めた。天気もいいので、ずっと向こうに見える海も美しく、秋の太陽の光を浴びて輝いている。
——この辺りで休憩しましょう。せっかくですから、山の様子も調べてみましょうか。
ポケットに忍ばせておいた白蛇の鱗に触れると、空に気流や気圧の流れが見えてきた。天候を目視することができる、彼のろっこん『白蛇さん』の力だ。
——なるほど。今日は穏やかな1日みたいですね。
澄んだ山の空気を充分に味わったあとは、またトレーニングの続き。
軽くステップを踏みながら、腕を構えて左ジャブ、右ストレートと拳を繰り出し、ひらひらと落ちてくる木の葉を打つ。
一見すると、温和な文化系の青年だが、実はこうして地道に身体を鍛えているのだ。
夕暮れ、今日の予定を終えて、ロープウェー乗り場に戻ってきたときには、パーカーもウェアも汗でぐっしょり濡れていた。足も若干ふらついている。
——でも、いいトレーニングになりましたね……。
「……あれ? さっきの兄ちゃん……だよな?」
ちょうど修行を終えて、帰路につくところの博美と出会った。
「先ほどはどうも。今からお帰りですか?」
「ああ。でも、流石にくたくただから、温泉に寄って行こうと思ってんだ」
「温泉ですか、それはいい考えですね」
「……兄ちゃんも寄ってたほうがいいんじゃないか? 汗がすごいぞ?」
博美はそう言うと、あははと笑った。
「のんびり山歩きしたぐらいでへばるなんて、やっぱり体力なかったんだなー」
のんびりどころか、過酷なトレーニングだったのだが、そんなことはおくびにも出さず、記士郎は微笑む。
「ええ。もっと精進しなくてはならないですね……頑張ります」
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あとがき
担当マスター:
梅村象山
ファンレターはマスターページから!
マスターの梅村です。
シナリオにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
秋の九夜山、如何でしたでしょうか。
皆さんが楽しい1日を過ごせたのなら、梅村もうれしい限りです。
今回は、それぞれの視点から1日を描いてみました。
なので、他の人の1日に自分が出ていたり影響を及ぼしていたりするので、
他の人の1日にも目を通してみると、発見があるかもしれません〜〜
それでは、また別のシナリオでお会いできればと思います。
梅村でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月31日
参加申し込みの期限
2015年01月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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