this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
秋のお山でのほほんほん
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
璃亜とアリサの秋
——結構歩きました。こんな場所までひとりで来たの初めてです……。
塔ヶ崎 璃亜
はトートバッグから水筒を取り出すと、ゴクゴク喉を潤した。
秋の実りが幸せをもたらしてくれるのは、何も山の生き物たちだけではない。山の幸は、町の貧乏学生にも『食費節約』という名の幸せをお裾分けしてくれる。
——昔、おばあちゃんと一緒に栗拾いしたのは、この辺りでしたよね……? ……あ、ありました!
空を覆うほどに枝葉を伸ばした栗の木の下に、ごろごろとイガグリが転がっている。
璃亜は手袋を嵌めて栗拾いを始めた。
——拾うのは、イガが閉じたものじゃなくて、しっかりと開いたもの……ですよね、おばあちゃん。
あっという間に30粒ほど、栗が収穫できた。これだけあれば、しばらく栗料理が楽しめそうだ。栗ごはんに渋皮煮、くりきんとん……うーん、どれも甘くて美味しそう。
……とそのときであった。
黒い影が木の間をサッと通り抜けた。
足下を横切る影に、璃亜がハッとすると、
「とりゃああああああーーーっ!!」
と気合いの雄叫びが降り注ぐ。
次の瞬間、どすん! と言う音とともに木が揺れたかと思うと、頭の上にたくさんのイガグリが落ちてきた。
「きゃあああああああーーーっ!?」
ちくちくと突き刺さるイガに、パニックになった彼女は慌ててダッシュ!
ダッシュからのスリップ! スリップからのローリング!!
なだらかな山の斜面を、アクション映画ばりのローリングで転がっていく……!
「……うう、なんでこんな目に……」
ほろりと涙をこぼして、葉っぱの中に突っ伏す。
なんだかさっきの場所より、まわりは薄暗く、湿っていて、今の不幸な気分にぴったりだ。
——? 暗くて湿ってる……?
そう言えば、きのこは湿気の多い場所……落ち葉の積もった場所や、切り株、倒木によく生えてると聞いたことがある。
「! やっぱりありました……!」
あるわあるわ、きのこが山のように生えている。
悪いことのあとは、いいことがあるものですよね、と気持ちがパッと晴れた。
「今日の夕飯は、栗ごはんときのこのバター炒めにしましょう……♪」
折りたたみ式のナイフで、手際よく収穫していく。
でも、大丈夫だろうか。そのきのこ……なんだか絵の具で塗ったようなカラフルな色をしてるけど……。しかも、怪しい胞子を散らしてるけど……!
「……元気なきのこ。新鮮なきのこなら、きっと美味しいですよね……!」
香りを確かめようと、すーっと息を吸い込んだ拍子に、胞子は璃亜の小さな鼻の中に……。
その途端、彼女の目がぐるぐると回った。
「……ふふ、ふふふ……!!」
何故だかよくわからないけど、突然、幸福感に包まれた!
服を放り出した彼女は、感情の赴くままに踊りだす。
幸せである。何故だかわからないけど、とても幸せなのである。
どこからか「ヒッ!」と引きつった声が聞こえたような気もするけど、気にしない。
「あはっ♪ あはははのはのは〜〜♪」
山の幸は確かに『幸せ』をもたらしてくれた……良いか悪いかは別として!
***
真境名 アリサ
も、秋の実りの恩恵に預かろうと九夜山に来た。
貧乏とは学生だけの上に訪れるものではなく、すべての人の上に平等に訪れるものなのだ。
——あのレースで盛大に負けなければ、こんなことにならなかったのにぃ……。
先日の競馬での致命的敗北。あまりにも痛かった。それはもう給料日までの倹約生活をよぎなくされるほどに。
……まあ、貧乏は貧乏でも理由は人それぞれだったり、自業自得だったりするわけで。
——とりあえず給料日までの約2週間、秋の実りでしのがないとね……!
普段は、木天蓼市内にある水着ガールズバーで働くアリサ。
お仕事お仕事なだけに、見た目も派手なおねーさんなのだが、秋の味覚狩りに訪れた彼女は山歩きに最適の装備。大きめのリュックに、きのこや果樹などのカラー辞典。
この慣れた感じ……それもそのはず、高校を卒業して最初に就職したブラック企業勤務時代や、次の仕事を見つけるまで何度もバイトや派遣を転々として、今の仕事で生活できるようになるまで……サバイバル生活を営んでいたのだ。しかし、貧乏もするもので、おかげで彼女の山の知識は人一倍……いや、十倍ぐらいある。
「アキグミ発見♪ 渋い渋いって言われてるけど、皮が渋いのよね。皮をとってジャムにしよっと♪ ……ん? こっちにはきのこ……あ、ムラサキヤマドリタケ! 見た目は毒って感じだけど、美味しいんだよね♪」
目ざとく食材を発見するその目はハンター。
きちんと毒のあるなし、成熟度合いを見分けて、ベストなものだけを収穫していく。
そう時間は掛からず、リュックは木の実ときのこでいっぱいになった。
「これで2週間は秋の味覚三昧ねー……ん?」
アリサの目が吸い寄せられるように木の根元に向かった。
「あ、あれはもしかして、もしかすると……!」
辞典で念入りに確認する……完全にそうだ。
「ま、松茸……!!」
この茶色くて地味な色味も、自然と高貴に見えてくる……それぐらいすごい。
松茸ごはん、土瓶蒸し……夢は膨らむ!
「……まあ、あたし料理できないんだけど。ま、いっか♪」
味覚狩りはもう充分。
でも、せっかくここまで来たのにこのまま帰るのは勿体ないので、山歩きを楽しんでから帰ることにした。気に入った景色をスマホで撮影していく。
気持ちに余裕ができると、景色を楽しむ余裕もでてくるものね、とそんなことを思いながら、散策を続けると何故だかラッキーなことが立て続けに起こった。
辞典の間に千円を見つけたり、川で釣りをしていた人から魚をもらったり、かわいい猫に遭遇したり……。
「なにこれちょっと……今日のあたし絶好調すぎない?」
ほくほくのアリサだが、ふと、怪訝な顔で立ち止まった。
「……? なにあれ?」
その目の先では……あはははのはのは〜〜♪ とご機嫌で踊る璃亜の無惨な姿が……!!
アリサは傍にあるきのこに気づいて、辞典をめくる。
「うわ、やっぱり……あれ、シアワセニナリタイダケじゃないの。命に関わる毒はないけど、たちの悪い酔っぱらいみたいになっちゃうのよね、あれ食べると」
店に来るウザイ酔っぱらいを思い出して、ゲェと舌を出した。
「ちょっとぉ! しっかりしてっ!」
ビシバシと平手打ちを食らわすと、璃亜の目が正気に返った。
「……あ、あれ? 私、今まで何をして……?」
「あれ? ……じゃなくて、知らないきのこには絶対近づいちゃ駄目だよ?」
「……え? あ、あの、す、すみません……?」
事情を聞かされ、璃亜の白い顔はみるみる真っ赤に……それから暗くなった。
「うう、なんでこんな目に……」
「よくわかんないけど……ほら、元気出して。秋の味覚を探しに来たんでしょ? おねーさんが食べ物がなってる場所おしえてあげるから、ね?」
「うう、見ず知らずの方なのに、親切にありがとうございます……」
「いいのいいの。今日はいいことたくさんあったから、特別サービスしてあげる♪」
お礼を言って森の奥に消える璃亜を見送る。
「いいことするとは気分がいいわねっ。今日はたくさん歩いたし、寝子温泉に寄って帰ろうっと!」
……しかし、アリサは知らない。というか、璃亜も知らない。
これまでの幸運が、誰かを幸運にすればするほど自分に不幸が降り掛かる璃亜のろっこん『運命の輪』によって、引き起こされた幸運であることを……。
……難儀な能力である。
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
秋のお山でのほほんほん
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月31日
参加申し込みの期限
2015年01月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!