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「とうとう追い詰めたぞ……」
新聞紙で隠していた顔を晒し、宗次は奴と対峙する。
「大人しく捕まりやがれ」
目の前にいるのは……文字だ。
(畜生! どうもしまらねえ)
ハードボイルドからかけ離れた自分の姿に四苦八苦している横に、博美が並ぶ。
「あれ、おじさんも文字を追ってるの」
隅の方に追いやった文字を指さして尋ねる博美。
「まあ、そんなとこだ。そしておれはまだ28だ。おじさんじゃねえ」
「ねえおじさん、協力してくんない?」
「聞いてんのか人の話」
「実はあの中に、俺の宿題の文字も混じってるみたいなんだよね」
博美は頭を掻き、ばつが悪そうに蠢く文字を見た。
「それでさ、俺が向こうから武術で風を起こすから、おじさんは反対側で、流れてきた文字を受け止めてよ。その新聞紙なら2人分の文字も楽勝だろ」
「風を利用する……か。いいぜ、乗ってやる。ただその情報、確かなんだろうな」
「勿論」
不敵に笑った博美は、所定の位置についた。宗次も博美の対角線上でスタンバイする。
「いくよっ!」
人気がなくなったのを見計らい、博美は息を大きく吐く。
そして、奈良橋流古武術の一連の型を、文字へ向かってくりだした。
小さい体から溢れる覇気と、流れるような動きに、宗次もつい魅入ってしまう。
「いったよ、おじさん!」
「おし、任しとけ」
宗次は大きく広げた新聞紙で抱き込むように、博美の『気』と共に文字を抱き留めた。
暴れる文字を押さえつけ、急いで博美にノートを持ってこさせる。
「これがお前のだ。それで、これが俺の」
同時に文字を挟むと、暴れていたのが嘘のように、新聞もノートも元通りになった。
「はあ、これで課題に戻れるぜ」
「俺も、仕事に戻れる…って、借りモンなのに!」
ノートを持った博美は、今度はくしゃくしゃになった新聞と格闘し始めた宗次をみて手を振った。
「じゃあ、そっちはそっちでがんばってよ。ありがとね、オニイサン」
「……生意気なガキだよ、まったく」
とは云いつつ、宗次もまんざらではない。
新聞のしわを伸ばす宗次の口角は、少しだけ上がっていた。
「ねえ、虫取り網なんか持ってうろついてる人がいるけど、なにかあったの?」
「は、はい?」
文字を見つけるためのカモフラージュ、と見せかけせっせと汚れをふきとっていた綾花は、声をかけられ振り返った。
頬杖をついて写真集を眺めているのは、美形、と呼ぶのがふさわしい女性である。
「あなたも掃除なんてしてるし。ボランティアか何か?」
一方、その美形―
朝鳥 さゆる
は、おどおどする綾花をじーっと見つめていた。
(さっきの脚立和服といい、なんか変よ)
「そうなんです。あの、野良猫の足跡を拭いてまして」
「ここに野良猫は来なかったわよ?」
綾花は困ったように宙を見た。まるでそこになにか浮いているかのように。
「どうしたの?」
「いえ、別に何も」
実際、さゆるにとってはそんな騒動も構うことではない。
(あたしも学校さぼったり退廃的な生活を送ってるから、人様に大きく云えないんだけどね……)
つまりはこの質問も、さゆるにとっては暇つぶしだった。
今開いている写真集と同じように。
「あの、ど、どうかした?」
向かいの棚を拭いていた遵が、やり取りをみてやって来た。
「へえ、あなたも一緒に野良猫ボランティア?」
全身包帯まみれの姿に驚きながらも、さゆるは微笑んだ。その美しさに遵も、女である綾花も惚けてしまう。
「そ、それもあるけど」
遵は必死に言い訳を考えながら、つい先ほど本の紙で切ってしまった血だらけの指をみせた。
「他の人たちはよく知らないけど、僕は怪我してこの辺を汚しちゃったから、だから一緒に拭いてもらってるんだ。ついでに汚いとこがあったらボランティアでひゅいてる、あ、した噛んひゃ……」
「だ、大丈夫ですか遵さん」
「らいひょうふ、なれひぇる」
ふたりのやりとりをみながら、さゆるはふぅんと軽い返事をした。
(まあ、彼等にも複雑な事情があるのしらね)
「まあ、大変そうだね。がんばって」
「はい、ありがとうございます」
綾花は丁寧に礼をすると、遵を連れて別の棚に移った。
(あたし、お礼云われるようなことしてなんだけど)
少しだけふたりの姿を目で追いながら、さゆるはまたぼうっと写真集に目を落とす。
「遵さん、ありがとうございました。助かりました」
血まみれの指に綾花の携帯していたばんそうこうを貼ると、遵はふるふると首を振った。
「僕の方こそ。僕が怪我をすることでうまく切り抜けられることも、あるんだね」
話している途中、綾花はあっと声を上げ、宙に手を伸ばした。
すかさず遵が傍に用意していた本をとって渡すと、綾花は優しく、本を開いてそっと閉じる。
「たぶん、捕まえました」
「えっ! すごいね」
「猫っていう文字が見えたんです」
はにかむ綾花に負けじと、遵も失くした小説の続きを探した。
「あった」
椅子の背に引っかかっているような様子に、余裕綽々で近づいたのがいけなかった。
「つかまえ、たあっ!?」
木目にひっかかった遵は、椅子に思いっきり膝を打ちつけた。
「いっ!」
「遵さん、そこです!」
痛みに耐えながら、遵は逃げ出そうとする文字を掴み、綾花が差しだしてくれた本に挟んだ。
「これで無事、本が読めますね。掃除道具返してこないといけません」
「そ……そうだね」
ぶつけた膝をさすりさすり、遵は綾花と共にカウンターへ向かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
貝
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月27日
参加申し込みの期限
2015年01月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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