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寝子島図書館、あくびの怪
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血陣 遵
は図書館でも絶不調だった。
何に反応したのか万引防止のアーチに引っかかり、万引きの容疑が晴れ、やっと本を借りられることになっても借りようとしていた本はことごとく貸出し中、ふと気になって手に取った本はまさかの落丁本、という具合。不幸体質もここまでくると才能だ。
それでも、遵は満足だった。
「これは……これはまるで、僕の話だ……!」
読みたい本が読めず、暇つぶしのつもりで開いた本がことのほか面白い。
幾多の災難に見舞われながらもどん底からはいあがろうとする主人公。
それに自分を重ね、遵は濃厚な読書に浸っていた。
没頭しすぎて、遵の耳には図書館で流れたアナウンスも聞こえない。
とうとうクライマックスにさしかかり、遵ははやる気持ちでページをめくった。
「ふわあ」
集中ばかりしていて体が疲れたのが、あくびが漏れた。
あくびの怪、発動だ。
「ちょ、ちょ、ちょっと」
文字を追い駆けようとしたが足がもつれ、思いっきり頭から転んでしまう。
その隙に文字たちは手が届かない天井まで飛んでいってしまった。
「これは……」
自分の不幸体質ではなく、何かが起こっているのだと遵は察した。
早い時間から図書館に来ていた
綾辻 綾花
は、野良猫が迷い込んだという追加アナウンスに微笑んだ。
「本が好きな猫ちゃんなんでしょうか」
自分の元に来てくれないかと思いながら、妙な気配を感じて本から目を離す。
目の前にふわりと浮かぶものに、綾花は目を丸くした。
「虫、いえ……文字みたい?」
すぐに逃げてしまった文字を追うように宙をみると、かなりの数の文字がぷかぷかと浮かんでいた。
気づいている人もいるようだが、大抵の人々は意に介さず本を読んでいる。
小さくあくびをし、綾花は立ち上がった。
「アナウンスはこのことですね」
本を閉じようとすると、ぴょんと中から文字が飛び出た。
「あら」
そそくさと逃げてゆく文字を目で追いながら、綾花は首を傾げた。
「原因はあくびでしょうか。……とにかく、詳しい話を聞きに行かないと」
カウンターに向かう途中、綾花は大きな音を聞いた。
見ると、頭を盛大に打ちつけた遵がいる。
天井を見上げる遵に、綾花はおそるおそる声をかけた。
「あの……あなたも文字に逃げられましたか?」
急に声をかけられ、遵はびくりと体を震わせ振り返った。
「あ、そうなんです。せっかく読んでた本の続きがあそこに……」
「私もなんです。よかったら、カウンターに一緒にお話聞きに行きませんか?」
綾花の微笑みに、遵はこっくりと頷いた。
「脚立貸してください」
カウンター前で司書にそう告げた
花菱 朱音
。
焦ってはいるものの楽しそうに宙に浮かぶ文字をみている。
(私好みの怪現象……普段ならウェルカムなんだけど)
まだ未完成のレポートを思い出し、朱音はため息をついた。
本当はレポートを仕上げに来たはずだったのだが、集中力が切れ、ついつい自分の好きな妖怪関連の本に目が移ってしまったのだ。
その合間に起こってしまった、この怪事件である。
(早く文章回収して本を読……レポートやらないと)
貸し出された脚立は重く、朱音はよたよたと歩き出した。
「……あの」
「はい?」
不意に声をかけられ、朱音は脚立を持ったまま振り向こうとする。
だが声の主は「そのままで」と朱音を止めた。
「よかったら手伝う。その脚立、どこに運ぶんだ?」
普段の図書館の雰囲気と異なる、妙なアナウンス。
不思議に思いながら、
五十士 柊斗
は本の返却カウンターに向かっていた。
手続きが終わる間、ぼうっと隣のカウンターを見ていると、ひとりの少女が現れた。
「脚立貸してください」
(脚立? 何だってそんな物)
興味が湧いてしばらく観察していると、少女はちらちらと上の方を気にしている。
つられて天井を見た柊斗は驚き、そして納得した。
「これのせいか……」
返却手続きが終わった柊斗は、脚立を持った少女と入れ違いに司書へ尋ねた。
「あの、さっきのアナウンスってこれが原因ですか」
天井を指さすと、司書は大きく頷いた。
「あくびをすると文字が本から抜け出てしまうんです。気をつけて下さい」
「分かりました。俺も何か手伝います」
その経緯があり、柊斗は朱音に声をかけたのだった。
「ほんとに助かりました! ありがとう」
柊斗に脚立を置いてもらい、朱音は大きく頭を下げた。
「ついでになんですが、脚立押さえてもらってもいいでしょうか?」
「ああ。構わないよ」
朱音がのぼりやすいよう脚立を押さえていると、上からぱさりとパスケース大のものが落ちてきた。
「あ、落としたよ」
拾い上げ、柊斗は目を丸くした。自分と同じ大学の学生証だったのだ。
「私が降りるまで、持っていて、貰えますか!?」
文字に悪戦苦闘している朱音はそれどころではない。
柊斗は朱音の文字が無事に回収できるまで待ち続けた。
「あ! よしよし!」
朱音はやっと文字の端を挟み込み、それを本の中へ押し込むように元に戻した。
「重ね重ねありがとうございました!」
脚立を降りると、柊斗が学生証を差しだしてきた。
「同じ大学だったんだ。てっきり中高生だと」
「え、偶然!」
「社会学部2年の五十士柊斗。よろしく」
「同じく、2年の花菱朱音です。みんなからは都市子さんって呼ばれたりするけど、好きに読んで下さい」
無事に回収できた妖怪の本のページを確認すると、朱音は満足げににっこりとほほ笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
貝
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月27日
参加申し込みの期限
2015年01月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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