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秋の夜長は一回休みなのさ
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「なんつーか……おもしろくねぇな」
新江 天懸
は秋の空を見上げた。
夕方ふらりと外出した天懸は旧市街をぶらぶらと歩いている。居候している親戚の家を手伝うこともなく、散歩と称して遊びに出るのが彼の日課であった。
その日は、何となく島外に出る気分でもなくて。
特に心動かされるものがない。ひとことで言うと、暇。そんな夕暮れであった。
「……冬服でも買いに行くかな」
視線を落として歩き出すと、そろそろシャッターが閉まりだす商店街の店の一軒から見覚えのある男を見つけた。
「よぉ」
「……何やってんだよおっさん」
以前、少し接触したことのある探偵、天利 二十だった。
「何って買出しさ。今日は金曜日だろ? 特売日なのを思い出してなぁ」
ガサ、と音がしたビニール袋の中には冷えた発泡酒の6本セットと、カップラーメンその他が見える。
「……仕事しねぇのかよ」
「ないものはできねぇのさ」
「……猫探しすらねぇのか」
「悪かったな」
悪びれた様子もなく、天利は口の端を吊り上げた。喉の奥でくっくと笑うと、天懸の前を横切る。
「なぁ、あれから何か仕事の依頼とか来たのかよ? 浮気調査とか、物探しとかよ」
何となく天利の歩く方向に行きながら、天懸は口を開いた。天利は特に気にしない様子で、自室兼事務所への道を辿る。
「いやぁ、そういうのはねぇなぁ」
「……そりゃそうか……こんな島でそうそう事件なんてねぇよなぁ……」
すでに沈んでいった夕陽を見送ると、すでに空は夜の色を映し出している。
仕事を終えて家路を急ぐ人々、店じまいの準備を始める商店。平和そのものの風景だ。
「……退屈だよなぁ」
その様子を眺めた天懸はぽつりと呟いた。
「……この島は嫌いか、坊主?」
天懸の表情を見るともなしに、天利は言う。
「坊主はよせよ……嫌いってホドじゃねぇがな。見回すと猫しかいねぇのはうんざりするぜ」
「そうかい?」
吐き捨てるように言う天懸。天利は懐から煙草の箱とライター、携帯灰皿を取り出した。煙草を一本咥えて、道の端で火をつける。
「ああ、俺は人間以外の生物は苦手だ。……かわいい子なら得意分野なんだがな」
へっ、と軽く笑う天懸を振り向く天利。
「へぇ?」
その言葉に天利は意外そうな声を上げた。以前会った時、妙に猫の生態に詳しかった天懸の様子を見て、動物好きなのかと思っていたからだ。
「んー……なんつーかな……」
少し考えて、天懸は続けた。
「おっさん、猫がなんでゴロゴロ喉を鳴らすのか知ってるか?」
「いや?」
天利は素直な感想を漏らす。むしろ考えたこともなかった。
「完全に解明はされてねぇ……つまり俺はあいつらのコミュニケーション手段や感情を理解できない――理解や共感することができねぇってこった。何を考えてるのか分からねぇ手合いは苦手でね」
語る天懸の脳裏に、まったく別の記憶がよぎる。
それは両親の離婚前、共に暮らしていた姉の視線だった。
「……」
自分に対してまるで興味というものを持たなかった姉の目。
何考えてるのか分からない――まさにその姉がそうだったな、と物思いに耽った天懸は、ふと天利の表情に我に返った。
「……何だよ」
「いや――何でもない」
二人ともいつの間にか足を止めていたようだ。天利に先んじて歩き出す天懸。少しだけ早口にまくし立てた。
「だからな、逆に俺のことを理解できるっていう態度の人間とだったら仲良くしたいんだよ」
「ふぅん」
「ま、あんたみたいにかわいい子だったらサイコーだけどな……ってコレ、口説き文句に入れておくと結構効くんだぜ」
途端におどけた表情を作って見せた天懸は、そのまま天利に背中を向けた。
「じゃあな」
軽く手を振って別れを告げる天懸。その背中に、天利は声を掛ける。火のついた煙草を携帯灰皿に押し付けて、もみ消した。
「坊主、猫も人間も同じだぜ」
「……何だって?」
「誰だって、何考えてるかなんざ分かりゃしねぇよ。だから、理解しようとすることに価値があるんじゃねぇのか?」
一瞬だけ、足を止める。
道路の隅からこちらを見ている白い猫に気がついた。もちろん何を考えているかなど分かりはしない。けれど、なぜか何かを訴えかけているようにも思えた。
天懸は振り向かずに応えた。
「説教かい?」
「いや、ちょっとした余談さ」
☆
「綺麗な月ね……」
弘明寺 能美子
は自室の窓からうっすらと姿を見せ始めている月を眺めていた。
綺麗なのは今夜の月ではない。先日、猫探しや猫集会を見つけた時に見た、あの月のことだ。
まるで輝くような満月と、そこから降り注ぐ金色の光。
「……退屈ねぇ。少し考えを整理してみようかしら……あ、そういえば……」
能美子は手元の携帯を操作し、『友達』カテゴリから電話番号を呼び出した。
コール先は、
桜庭 円
。
「あ、桜庭さん?」
本人は無意識かもしれないが、普段より声のトーンが少し上がる。
「能美子ちゃん、どうしたの?」
円の問いかけに、能美子は少し返答に困る。
「え、えーとね……うん」
電話の話し始めは、いつも少しだけ緊張してしまう。ジュニアモデルとして仕事をし、中学の頃の両親の離婚で荒れた幼少期を送った能美子。彼女にとって円は数少ない、貴重な友達だ。
本当はもっと親密になりたいのだが、人付き合いが苦手な能美子には今ひとつどう接していいか分からないところもある。今だって、突然電話して迷惑ではなかったか、何から話せば自然であろうかと、脳内が忙しく活動中であるのだ。
だからつい、
「げ、元気だった?」
と、突拍子もない言葉が口をついてしまう。ついこの間会ったばかりだというのに。
「うん、元気だよ。能美子ちゃんは?」
それでも円は変に思うことなく応対してくれる。そうやって何でもない会話を続けるうち、能美子は落ち着きを取り戻し、本題に入ることができるのである。
円としてはとっくに能美子は友達だと思っていることと、時として自己中心的ではあるが裏表のない性格から自然な対応をしているだけなのだが、能美子にとってはそれが何よりも有難いことなのだった。
「ええとね……ちょっと頭を整理したいっていうか……」
「うん」
「この間の光る猫とか……銀色の光のこととか……」
「あ、そうだね。ボクも同じこと考えてたんだ」
能美子は円の承諾に微笑み、話題を続けようとして踏みとどまった。
ふとした思い付き。
「ええと……そうね」
「?」
せっかくだから……。
「せっかくだから、今から外に出られないかしら? ゆっくり情報を整理したいし……」
「うん、いいよ? どこに行こう?」
「じゃあね……」
せっかくだから、ちょっと勇気を出して誘ってみようかな、なんて。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月21日
参加申し込みの期限
2014年12月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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