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半分コドモ、半分オトナ
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◆
数学の授業中。聞こえるのは教師の声、チョークが黒板を叩く音、ペンが紙の上を走る音。
それ時々混ざるのは、退屈そうな小さなあくび。
クラスメイトたちが忙しなくペンを走らせたり、黒板とノートの間で視線を行ったり来たりさせる。
そんな中でも、
新江 天懸
はひどく退屈そうに机に肘をついていた。
一応ノートと教科書は開いてあるが、形だけ。
教師の話なんて、右から入って左へ抜けていくばかり。
それはもう言葉などではなく、ただの音の羅列と変わらない。
正直暇で、面倒くさい。
一学期の間、そもそも学校自体ろくに来ていなかったから――と、というわけではなく。
父親やその親戚連中は、今教壇に立っている教師以上――つまり、大学で教鞭を執っている人間が多かった。
その影響、なのだろうか。あくまでなんとなく、と言った程度ではあるが理系の成績は良い方だ。
だから、数学に限らずとも理系の授業というのは暇で、面倒くさい。他の授業とは、また違った意味で。
「――おい、新江!」
「……ん?」
いくらかの怒気を孕んだ声が耳朶を打ち、ようやくと言うべきか天懸の意識は授業に引き寄せられた。
「この問題、答えてみろ」
カッカッ、と苛立たしげに黒板を突くチョーク。
そのすぐ傍らに書かれているのは、当然というべきか数学の問題だ。
そこまで認識してようやく、天懸は自分が当てられているのだということに気付く。
そこで初めて問題に目をやってから、答えるまでにかかった時間はほんの数秒足らずだった。
正解だ、と答える教師の顔はどこか悔し気で。
おおよそ、授業をちゃんと聞いていない天懸に、恥でもかかせてやろうという魂胆だったのだろう。
あー、くだらない。
またぼーっとし始めた天懸は、クラスメイトたちの視線が自分に注がれているのに気がついた。
今の問題に即答したから、か。
やっぱりくだらない。そんなことくらいで、一々こっちみんな。
あてもなく流した、視線の先。
屋上の柵に、誰かがもたれかかっているのが見えた。
◆
硬い柵の感触が、カッターシャツ越しに伝わってくる。
来栖 棗
は、ただぼんやりと秋晴れの空を見上げていた。
別に、空が見たくてここに居るわけじゃない。
何か、他にやることがあるわけじゃない。
ただ、それでも。
少し視線を下ろせば、教室で授業を受けている連中が目に入った。
あんな狭いところに詰め込まれて時間を過ごすよりは、よっぽどマシだ。
「……」
教室の中、一人だけぼーっとしているやつとほんの一瞬目があった――ような気がした。
お互い、すぐに逸らしたけど。
また視線を空に向ければ、雲ひとつなく広がる青が、目に刺さるかのように飛び込んできた。
睨みつけるように目を細める。こぼれそうになったあくびを、歯を食いしばって噛み殺した。
眠い。
水を吸った布のように、身体が重たい感じがする。
昨日夜更かししたせいだ。いや、昨日というのもおかしいか。
なにせ、アパートに帰ったのは朝方――あの人の出勤後だったから。
身体の向きを変えて、屋上の柵ごしに辺りの風景を見下ろす。
こうして眺めていると、この島の小ささがよくわかる。
こんな、丸めた紙くずみたいに小さな。
なんてつまらない島。
なんてつまらない学校。
なんてつまらない、毎日。
だけど今の棗には、そんなつまらないものだらけの世界から出ることすらもできない。
柵を掴んだ手に、力がこもる。
金属の冷たさが、手の平に食い込んだ。
早く大人になって、自分で稼げるようになりたい。
そうしたら、すぐにでもこんな島を出てやるんだ。
それで、東京に行って……それから?
――それから、どうするんだ?
姿も声もない誰かが、訊いた。
ややあってから、その問いを振り払うように棗は頭を振った。
……どうするかなんて、聞かれても困る。
だけどそれでも、この島で燻ってるよりかはずっとマシだ。
そうだ。
どうせ、心配なんてしてくれる人間はいない。
待っててくれるような家族も、いない。
だったら。
だったらここで生きる意味なんて、何もない。
自分がいなくなったところで、あの人がせいせいするくらいだろう。
ずっと母一人子一人でやってきたが、所詮あの人にとって自分はお荷物でしかない。
「そろそろ潮時かもな……」
誰にとでもなく呟いた声は、屋上の床に沈んで消えた。
高校には行かない。うちにそんな金はないから。
だから、あと二年半。
中学を出るまでの辛抱だ。
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担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月16日
参加申し込みの期限
2014年12月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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