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●9月6日
浮舟 久雨
の誕生日●
【シーサイドタウン:とある写真館】
(ええい、この期に及んで何を迷っている!)
駅前のフォトスタジオの前を行ったり来たりしながら、
浮舟 久雨
はなおぐずぐずと迷っていた。本日彼女はここに、自分の写真を撮りにきたのだ。
そう、16歳になった今日という日の記念に。
(誕生日は祝うもの、とはこの島に来てから学んだ事……)
自分の事となるとどこか他人事のようで、何の感慨も湧かないけれど。
このままではいけないと、自分の背を押すように、この日に入れたイベントだった。
「すでに予約も入れている。いい加減覚悟を決めろ……!」
店頭を飾る、笑顔だらけの写真に激しく気後れしながら、それでも思いきってドアを押し開ける。こちらに気付いた受付嬢が、彼女の名前を聞いてにっこり、
「ご予約の浮舟様ですね。お待ちしておりました」
案内された奥が、撮影ルームだった。アンティークの家具とカーペット敷きのフロアが、室内を落ち着いた雰囲気に見せ、壁際には緩やかな螺旋を描いた、階段まで設置されている。
「ヨーロッパの古いお屋敷で実際に使われていたものを、こちらで組み直したんですよ」
今日撮影を担当してくれるという若い女性スタッフが、久雨にそう説明する。
「浮舟様は身長がおありですから、チェアに腰掛けての撮影よりも……」
久雨を試しにその階段の半ばまで案内して、
「こちらで撮影されてみては、いかがでしょうか?
そうです、片手を手すりに添える感じで、もう少し背すじを伸ばして……
ああ、いいですね! ボディラインがすらりとして、とても見映えがしますよ」
「むう……そ、そうか?」
自分ではよく分からない。次は、撮影用の衣装選びだ。これだけは最初から決めていた。
「衣装は……はい。それで、構いません」
久雨が選んだのは、大きく背中の開いたバックレスドレスだ。
「えっ、こちら……をご希望ですか」
「何だ!? 駄目なのか! 私が女らしい格好をしては、駄目なのか!?」
一瞬口ごもった着付スタッフに、顔を真っ赤にして抗議する久雨だ。
「やはり私には似合わないと言うんだな! くっ……せっかくの誕生日!
苦手な物に挑むのも、自分だけの秘密を作るのも、悪くはなかろう……
そう思って、ようやくここまで来たのに! やっぱり私には無理だったんだ!(ワーー)」
「いえ! 違いますってば、その、浮舟様はお胸がっっ」
涙目で逃げ帰ろうとする久雨を、必死に押し留めて説明するそのスタッフ曰く、バストの大きな女性には、バックレスドレスは難しいのだそうだ。つまり、下着の問題で。
「成る程、そうだったのか。取り乱してすまなかった。
その……こういうものは、中々着慣れなくてな」
「いえ大丈夫です、では背中開きタイプのビスチェで、バスト位置をキープしましょう!
しっかりとしたボーンが入ってますから、撮影の間ぐらいはもちます! 保たせてみせます!」
めらめらと闘志を燃やす着付スタッフに着替えさせられ、ヘアメイクのスタッフさんにはアップに髪を上げてもらって、ついに姿見の前へと進む彼女。
「〜〜〜〜ッ!?」
鏡の中の自分に、息を呑んだ。
「わあ、よくお似合いですよ浮舟様!」
「お姫様みたい! とってもお綺麗ですぅー」
両側からスタッフがそう感嘆の声を上げるが、これが自分だとはとても思えない。恥ずかしい、今すぐ帰りたい。こんな姿でカメラの前に立ち、ましてや記録に残すなんて。
「く、はぁ……っ、」けれど久雨は、顔を真っ赤に染めたまま大きな溜息を吐き、
「……後悔するな。自分で決めた事だろう」
(おや……何だこの傷は?)
インナーが見えていないか、続いて後ろ姿を確認していた久雨は、訝しげに眉を顰めた。鏡に映った自分の背中に、よく見なければ分からない程度の、小さな傷痕があったから。
(こんな所に……? ああ、そう言えば)
幼少の頃、どこか高い所から落ちたことがあった。いつの記憶だろう? 曖昧だ。それとも、誰かからそう聞かされたのだったか。
(だが……確か、地面には何もなく、外傷は殆どなかった、と……)
なのに、何故?
(何かに強く打ち付けなければ、こんな痕はできん筈)
「──浮舟様? 大丈夫ですか」
気が付けば撮影スタッフが心配そうに、彼女の顔を覗き込んでいた。
「あ、ああ。そうだ、撮影だったな」
先ほどの階段へと案内されながら、それでももやもやと、何かが頭の隅で引っ掛かる。いつ、どうして付いた傷痕だったのか、白い靄が掛かったように思い出せない、
(……息が、苦しい)
銀色の髪留めを固く握り締め、気が付けば階段の半ばで、こう呟いていた。
「ごめん、なさい」
頬の赤らみが取れないまま、そのままぎこちなく写真を撮られた。
最後まで、笑顔を浮かべる余裕はなかった。
◇
スタジオからの帰り道。9月生まれの料理仲間のために、贈り物を買った。黒猫を模ったキッチンタイマーだった。そのまま普段通りの夜を過ごし、写真は誰にも見つからない場所にしまう。
まるで、不穏な何かを封印するかのように。
(──いや、昔とは違う。皆もいる)
親しい友人たちの顔を祈るように思い浮かべながら、久雨は眠りに就く。
銀色の髪留めを、手の平に乗せて。
このまま穏やかな日々が続くよう、心から願いながら。
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担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月28日
参加申し込みの期限
2015年01月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月04日 11時00分
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