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帰って下さい冬将軍!
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■
雪で染まった薔薇園は、いつもとはまた違った様相を呈していた。
「どうですか、雪で白く染まった薔薇園も見応えありますでしょ」
「わぁっ……! 凄い凄い! こんな景色、僕見たこと無いよっ」
はしゃいでいる
夕霧 真
を、
ゼシカ・ホーエンハイム
は微笑みながら見つめている。彼を館に招待して良かった、真の笑顔を見るとそう思える。
「今日は一緒に遊びましょうね」
「……あ、ありがとうお姉ちゃん! えへへ、今日は日が暮れるまでお姉ちゃんと一緒にいたいなぁ♪」
ゼシカの言葉に、真は表情を輝かせる。幸せそうな笑みを見ているとゼシカの心は暖かくなる。まだ日は高い、真と遊ぶ時間はたっぷり取れることだろう。
その場にしゃがみこむと、ゼシカは雪を掬って小さめの雪玉を作る。それを、そっと真に投げてみると雪玉は真の胸にぶつかった。
「ふふ、隙あり、ですわ」
「あうっ! お姉ちゃんいきなりずる~い」
真も足元に積もった雪を手にすると、軽く握って雪玉を作る。そして、ゼシカに向けて投げ返した。ゼシカはそれを軽くかわすと、反撃とばかりに真に雪玉を投げる。
雪合戦というには、二人が投げ合う雪玉は緩い。じゃれあうように雪玉のやり取りを楽しんでいた。
「うー……当たらないっ。ならもう直接捕まえちゃうもんねっ! 待て~♪」
真は作りかけの雪玉を落として、ゼシカの方へ走り出す。ゼシカは真から逃げるように走り出すが、その足取りはけして早くない。
無邪気な笑顔を浮かべる真を見ていると、ゼシカの胸が痛む。
(真君、ご両親を亡くしてきっと淋しい想いをしているはず。そんな真君を見ていると、わたくし……)
けなげでいじらしい真を見ていると、胸が締め付けられるようだ。
徐々に、ゼシカと真の距離が縮まる。真が精一杯手を伸ばせばゼシカまで届くだろう距離で、ゼシカは真を引き寄せた。
茶色い髪に積もった雪を、ゼシカの細い指が払う。ゼシカは膝をつき、真と視線を合わせるとその腕を背中に回す。真の小さな体がゼシカに腕に収まり、真は顔を赤らめた。
「……わわっ……ど、どうしたの、お姉ちゃん? 急に抱きついてきてっ……!」
「ご覧の通り不束で頼りないシスターですが、何でも頼って下さいまし。真君は子供ですもの。どうかわたくしをお母様だと思って甘えてください」
ゼシカの腕に、小さく力が込められた。真は、赤く染まった顔を上げてゼシカを見つめる。急に抱きしめられたことで心臓は速く脈打っていた。
「ゼシカお姉ちゃんをお母さんみたいに……?」
「ええ。甘えて下さっていいのですよ」
真の眉尻が下がり、ハの字になる。至近距離でゼシカの顔を見るのが恥ずかしく、視線を逸らしてしまった。
「……僕、寂しくなんかないよ?」
おずおずと手をゼシカの背に回しながら、真はいつものように嘘を吐く。縋るようにゼシカの服を掴む指が、それは本心ではないと示しているようだった。
「それに……その……、僕、ゼシカお姉ちゃんの事大好きだから、お母さんだと結婚出来ないから、お母さんはやだかもっ……」
後にいくにつれて段々と声音は小さくなっていくが、ゼシカの耳にはしっかり届いていた。真っ赤に染まった顔を見て、ゼシカは慈しむように真の髪を撫でる。
「あ、あっ……そ、それより一緒に雪だるま作ろうよっ」
告白を誤魔化すように言葉を重ねる真の様子がなんとも可愛らしく、ゼシカはくすくすと笑い声を零した。両腕を離し、真の頭をぽんぽんと撫でてから雪を集める。
「それでは、大きいのを作りましょうか」
「……うんっ」
真は大きく頷いて、ゼシカの隣で土台となる雪玉を作り始めた。
薔薇園に並べられた雪だるまは三つ。大きなものに挟まれるようにして、真ん中に小さな雪だるまが立っている。脇には小さな雪うさぎが一つ。ゼシカが作ったものだ。
三体並んだ雪だるまを見て、真は両親のことを思い出す。一瞬表情が曇るが、ゼシカに心配を掛けないよう、すぐに笑顔を浮かべる。
「やっと出来たね、お姉ちゃん」
「ええ、真君ががんばってくれたからですわ」
ゼシカも、三体の雪だるまに真の両親のことを考えていた。真と視線を合わせるためにしゃがみこむと、冷えた手を包みこむように自分の手を重ねる。
「……わたくしも子供の頃に事故で両親を亡くしましたの。だから、真君の気持ちはよくわかりますわ」
「……お姉ちゃんも……?」
「ええ、ですから、淋しくなったらわたくしを頼って下さい。……すっかり、冷えてしまいましたね。中に入りましょうか。あら、あれは……」
真の手を引いて館の中へ向かおうと立ち上がったゼシカの目に、見覚えのない人物が映る。あれが、噂の冬将軍だろうと、ゼシカは声を掛けた。
「ご馳走様。美味しかったよ」
「いえ、こちらこそ……まさか日本でこんな雪景色が見れるとは思いませんでしたわ。それでは、お気をつけて。旅の無事をお祈り致します」
ココアを飲み、ポトフを食べ終えた冬将軍は早々に蔦薔薇の館を去っていった。見送りを済ませたゼシカは室内に戻る。
「真君、おかわりはよろしいですか?」
「うん、もう大丈夫だよ。ごちそうさま、ゼシカお姉ちゃん。すっごくおいしかった!」
真から空いた器を受け取ろうとしたが、自分で運ぶのだと断られてしまった。真が調理台へ器を置いている間に、ゼシカは一つの包みからマフラーを取り出す。
「そうですわ、これを」
戻ってきた真に、手編みのマフラーを差し出す。
「お姉ちゃん……いいの? ありがとう! とても大切にするねっ!」
満面の笑みで、早速マフラーを身につける真。嬉しそうな真の姿を見ていると、ゼシカまで嬉しくなってくる。
「よく似合っていますよ、真君。これから寒くなりますから風邪など召しませんように……ね? わたくしとお約束ですよ」
「うんっ! お姉ちゃん、大好きだよっ♪」
これだけ喜んでもらえると、編んだ甲斐があるというものだ。真っ直ぐな言葉にゼシカは表情を緩め、柔らかな頬に触れた。掌からは、温かな体温が伝わってくる。
マフラーはとても暖かい。きっと今年は風邪を引かないだろう。首もとのぬくもりに、真はそう確信していた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青崎灰次
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月10日
参加申し込みの期限
2015年01月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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