「ふむ……ここは居心地がいいから、しばらく滞在しようかね。満足したら帰るとするか」
串に刺さったおでんを片手に、恰幅の良い男が旧市街をぶらついていた。大きな口でこんにゃくにかぶりつくと、口を動かしながら辺りを見回す。
毛皮のキャップに毛皮のコート、厚手の手袋にブーツ、といった格好の男は、旧市街にある一軒の旅館を見つけ、そちらへ足を向ける。
「滞在をしたいんだがね、期間は決まっていないんだ」
受付の女性に話しかけると、宿帳に記録をする。多少崩れた字で書かれた男の名前は「зима」、その文字を見て、受付の女性は首を傾げた。
「あの、なんとお読みするのでしょうか?」
「ああ、この国では馴染みが無かったかな。冬将軍とでも呼んでくれればいいよ」
その日、寝子島は雪に包まれた。
最初はちらほらと、徐々に激しくなる雪は山を、道路を白く覆う。
身を突き刺すような冷たい風、しんしんと降る雪、寝子島は冬の様相を呈している。
「緊急速報です。寝子島周辺にのみ、降雪が確認されました。本日は最高気温0度、最低気温-3度、大変寒い一日となる予報です。原因は分かりませんが、この天候はしばらく続く見込みです」
こんにちは。青崎です。
冬よりも夏が好きです。
■目的
冬将軍にお帰り頂くことですが、少し早く訪れた冬を満喫して頂いても構いません。
■場所
寝子島全域
冬将軍は旧市街の料理旅館~薫風常葉~に滞在中です。
日中は寝子島内を観光していることが多いようです。
■時刻
とある土曜日、13時頃から21時頃まで。
■NPC
冬将軍
190cm/100kg
顔のパーツは全て大きめ、白髪と白いひげがチャームポイント。
恰幅が良く、毛皮のキャップに毛皮のコート、ブーツに手袋という格好が基本。
食事も観光も、何でも楽しめます。
■備考
「冬将軍」なる者が来たらしい、というのは知っていても構いません。
楽しめば帰るらしいという情報も知っていてOKです。
放っておくと、寝子島を気に入った冬将軍は一週間でも半月でも滞在するつもりのようです。
彼が寝子島に居続ける限り、雪は止みません。