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なんだかヘンなキモチになっちゃった!
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chapter.7 はながさく
さて、ここで序盤から暖簾の内側に入っていた者たちの現状を見てみよう。
「な、なんてことだ……!」
寝子島の天使なのにとか、足が勝手にとかいろいろ言いながら最終的にはここに入ってきた涼太郎は禁断の花園で体の震えを止められずにいた。
「露わな肌、微笑む表情、苦悶の表情……だ、だめだ僕にはレベルが高すぎる……!」
その顔はリンゴと見間違うくらい真っ赤だ。
「ああ、手が勝手に……!」
レベルが高すぎる、と言いながらも涼太郎はしっかりとパッケージを手元に寄せ、見つめた。そのタイトルは『怪チン二十センチメートル』。
「うわぁ、ド酷い」
確かに酷い。が、裏を見れば出演女優は整った顔立ちで、なんとも綺麗なボディラインをしていた。
「こ、これは美の追究ということで一度見てみるべきか……いやしかし……!」
恥ずかしさと勝手に湧いてくる欲望の狭間で揺れる心。
と、その時。彼に近づくひとりの人物が。
一番最初にここに入った、姫乃だ。
このコーナーに足を踏み入れてから興奮がどうにも止まらない彼女は、さっきからDVDを手に取っては「なにやってるの……!」と戻すという、堂々巡りを繰り返していた。
何度目かのピックアップの後、姫乃は思った。
「いけない、ちょっと一回落ち着いて自分を取り戻そう」
きっと今、すごくえっちな顔になってしまっていると思うから。
姫乃は深呼吸をひとつした。不思議な力が働くこの空間で、彼女は奇跡的に自我を取り戻したのだろうか。
しかし手にはパッケージを携えたまま、姫乃が取った行動はというと。
「な、なんだい君は?」
「……私とこういうコトしようよ」
ぶしゅう、と涼太郎の鼻から血が噴出した。姫乃は残念なことに、全然自我を取り戻してなかったようである。そして、涼太郎は女性への免疫のなさから、大量出血で瀕死の状態になっていた。
「こ、こういうことって、だってそれ、女性が裸で男性と……っ!」
鼻を手で押さえるが、指の間からだらだらと血が流れる。そこだけ見たら、必殺技か何かを食らった主人公である。
あながち、必殺技で間違ってない気もするけれど。
そして目の前でだくだくと血を流す涼太郎を見て我に返ったのか、姫乃は顔を真っ赤にしてパッケージを持つ手をぶんぶん振り回した。
「って、何言ってるの私!? おかしいでしょ!!」
とりあえず死にそうな勢いで鼻から出血してるのでティッシュを差し出しながら、姫乃は涼太郎に言う。
「あの、今口走ったことは冗談だから忘れてっ! ねっ!?」
「う、うう……」
既に意識がもうろうとしている涼太郎は、もはやそれどころではない。きっと次に目覚めた時、ほとんどがうろ覚えだろう。
「き、禁断の花園にいた天使は、僕だけじゃなかったなんて……!」
そこで、涼太郎の意識は途切れた。がくりとその場に崩れ落ちる彼を前に、姫乃は「えっ、えっ?」とうろたえるしか出来ない。そりゃそうだ。
「だ、大丈夫かな……ていうか誤解、解けてるかな……」
いろいろ心配が消えない彼女は、パニックになりその場から逃げるように走り去った。
うっかり、手にしたDVDを離さないまま。
「お客様、お会計はこちらになります」
「あーっ! さっきのDVD持ったままだっ!?」
レジで処理をしてもらっている間、姫乃は生きた心地がしなかったという。
ちなみにもっと生きた心地がしていない涼太郎くんは、この後バイトに発見され救急車で運ばれた。
◇
一方、外部からの意思に関係なくエロい目的でここに突入した男たちは、まさに幸福の絶頂、今まで体験したことのないほどの感動に身を震わせていた。
「うひょぉ! 極楽! 天国! パラダイス!」
店内だということも忘れて、大声ではしゃいでいたのは宗治郎。ここに入る機会を窺いつつ、最初に入った利平の後を追う形で暖簾をくぐったチャレンジャーだ。
もっというと、この状況で大声ではしゃいでることも相当チャレンジャーだ。
「すいません、店内はもう少し静かにお願いします」
「あっはい、すいません」
案の定、店員に注意された。
しかしそんなことでは宗治郎のテンションは下がらない。なぜなら、目の前にパラダイスが広がっているからだ。
「そういえば、先に入ったあの男はまだいるのか……?」
暖簾をくぐる前、自分に笑いかけてくれた彼の顔を思い出す。
彼——利平は今、どうしているのだろうか?
「なんてこった……!」
奇遇にも、宗治郎の前にある棚の向こう側で、彼も同じように感激していた。
「ここにも神は、落ちたのかもしれねえ……」
だとしたらとんだエロ神である。
「肌色の裸婦たちが皆、こっちを見てやがる」
利平は、興奮のあまり若干錯乱気味になっていた。彼は天を仰ぎ見て、目を瞑り幸せを噛みしめる。
「なんだ? この高揚感は……なんだ? この幸福感は」
色んな感情が押し寄せてくる。背徳感までも。
利平は、今自分に課せられた試練をどう乗り越えるか、頭を悩ませる。
「こんなたくさんの女たちから、7泊8日の相手を見つけなきゃいけねえのか」
「多すぎるよな。俺様も困ってたんだ。ここはひとつ、協力しねぇか?」
「?」
突如、話しかけられた声の方を向く利平。そこには、棚越しに彼のひとりごとを聞いていたと思われる宗治郎が立っていた。
どうやら突入前のアイコンタクトから突入後の迷いまで共有したことで、宗治郎の中に何か芽生えたらしい。
「……ああ、そうだな」
利平も、深く事情は聞かずにただ頷いた。彼らの間に、それ以上の言葉はいらないようだった。
ふたりは目配せをすると、手分けして各々候補の作品を持ち寄った。
数分後、彼らの手にはたくさんのDVDが。
「それは……?」
宗治郎が、利平の抱えた中から一番上のパッケージに目を留めた。
「これか。『黒タイツを脱がさないで』。むしろこっちが脱がしたくないですお願いします的なタイトルだな」
「わかる、わかるぜ! タイツは脱がさないでこそのタイツだよな!」
「そういう意味じゃこれは正解だ。だが、一部の層に寄りすぎで、逆に俺には響かねえ」
「た、い、一部の層だと!?」
「分かりやすく言うと、マスターだな」
「好みの差ってのは、難しいぜ……!」
若干巻き添えを食らった気もするが、男ふたりはフェティッシュトークに花を咲かせた。
利平はパッケージをずらし、次の作品をお披露目する。
「『シスターは十字架の前で』」
「シスターものか! これは熱いぜ!」
「いや、これは肝心な部分がぼやけてる。前で、前でなんなんだ! 妄想で満たされて、見たらガッカリしそうな気がするぜ」
「なら、これはどうだ?」
言って、宗治郎が見せたのは『素人の子と居酒屋で飲んでたらムラムラして思わずナマ一丁頼んじゃった!』。
「最近ありがちな長文タイトルか……確かに内容はわかりやすい」
「それに、この子の横顔が俺様はとっても好みだぜ」
宗治郎が指さした女性は、確かに整った顔のラインをしていた。
「なら、それでいいんじゃないか?」
利平が言う。しかし、宗治郎はゆっくりと首を横に振った。
「だが俺様は騙されない……正面からの顔が載ってないぜこいつは!」
「うっ、角度トラップか!」
「初めて借りるエロビデオ、後悔はしたくないぜ……」
「同感だ……」
利平と宗治郎は、この後延々と作品紹介を互いにしてああだこうだ言い合った。
最終的に宗治郎は「ナンバーワンじゃなくてオンリーワンを」とか口にしながらなかなかにマニアックなフェチもの(裏を見ると女の子が大勢の男に囲まれてくすぐられていた)を借り、利平は『Fカップ女子大生は恥じらいながら』というタイトルのものに決めていた。
「あとは、レジを突破するだけか」
宗治郎が、念のためと持ってきていた一般作をアダルト作の上に重ねようとする。しかしそれを、利平が留めた。
「おっと、逆だ」
「なんだと!?」
見れば、利平は堂々とアダルト作を上にして、洋画を下にしていた。
「AVの下から現れる洋画のパッケージ。これが隠さない余裕ってのを演出するんだ」
「いやちょっと待て、あそこを見ろっ……!」
宗治郎が示した先には、レジに立っている店員。間の悪いことに、それは女性店員だった。
「いくらなんでもそれは危険だぜ!」
「くっ……いや、これも一種のプレイだと思えば……」
「プレイだと!?」
「そう、恥じらい。恥じらいだ」
なぜか2回繰り返して、利平は言った。
「タイトルを読み上げる女店員の恥じらい、しかと堪能しようじゃねえか」
「ふっ……それを想像しただけで一箱分はいけそうだぜ」
何が一箱分なのかはご想像に任せるとして、利平と宗治郎は互いに頷きあい、レジに向かった。
その姿は、一仕事を終え飲み屋へと向かうサラリーマンのそれにも似ていた。彼らの未来に、乾杯。
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担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月02日
参加申し込みの期限
2014年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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