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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
なんだかヘンなキモチになっちゃった！
chapter.10 One more thing
あの日以降、レンタルショップ「シアター」のアダルトコーナーが女性客で混み合うことはなくなった。
つまり、平時に戻ったというわけだ。
結論から言えば、岡田店長はもれいびであった。
「半径15メートル以内にいる人間に、エロくなれと念じながら音楽を10分以上聞かせると、その人間は劣情を催す」
それが彼のろっこんだった。店内で無意識にでも有線放送を耳にし、長居していた者は大抵このろっこんの影響を受けてしまったというわけだ。
しかし彼がこの力を使うことはおそらくもうないだろう。
朱蘭のろっこんで酔ってしまい、記憶が薄れてしまったというのもなくはないが、何より咲のビームが彼にこの上ない恐怖心を植え付けていたのだ。
記憶は薄れていても、痛みは体に残っているらしい。
「なんか不思議な力が使えた気がしたけど、思い出そうとすると真っ先に顔の痛みが蘇る」
と店長は話していた。そしてそのうち、「不思議な力なんてないか、夢だな夢」と思うようになり、それ以降はもう思い出す回数も減っていった。
こうして、小さなレンタルショップで起きた事件は無事解決した。
……かに思われたが。
◇
「な、なんで私こんなの借りちゃったんだろう、ほんと……！」
帰宅後、姫乃はレンタル用の袋から取り出したDVDを見て愕然としていた。
パッケージには『オシオキしてニャン♪』という可愛らしい文字と共に、猫のコスプレをした女優が露出の高い格好で映っている。
しかも最悪なことに、ちょっと自分と似ていた。
「これ借りる時、店の人めちゃくちゃいやらしい目してたっ！ 返しに行きたくないよー！！」
手足をジタバタさせる姫乃。
ただ、彼女の借りたものはまだマシな部類で、もっと酷い子がいた。
「とんだ悪夢ですわ……」
自分が借りたDVDたちのラインナップを見て、華蓮は頭を抱えた。
まず5枚もまとめ借りしてることがショックだし、全部内容が過激なものだったのも輪をかけてショックだ。
「SMクラブでロウソクを……って口に出すのもアウトですわこんなもの！！」
剣崎さんも今同じことで悩んでいると思うと笑えてくるが、それ以上に自分がこれを返却しに行く時のことを想像すると泣けてくる。
「もう二度とレンタルショップには行きませんわ……！」
はたして、華蓮の誤解が解ける日は来るのだろうか。そして次にエレナと出会った時、お互いどんな表情を浮かべるのだろうか。
彼女たちががっくりとうなだれている頃、部屋にあるホームシアターで団十郎と能美子は能面のような顔をしながらスクリーンに向かい合っていた。
素晴らしい音響セットのお陰で、室内には「おにいちゃん」という甘えた声が立体的に響く。紛れもなくそれは、幼い頃の能美子の声だった。
「な、なあぐみょう」
団十郎が気まずそうに話しかけるが、それを遮って能美子は地面に頭をつけた。
「お願い、このことだけは内緒にしてください、お願いします何でもするから」
「いや、あの、うん、悪かったわ……」
『おにいちゃん、やくそくだからね！』
絶妙のタイミングで、スピーカーから流れる自分の声。
能美子はこれ以上耐えることが出来なくなって、静かに停止ボタンを押した。そしてDVDを取り出すと無言でプラスチックケースに入れ、返却用の袋に突っ込んだ。
彼女や姫乃、華蓮、そして他にアダルト作品を借りた女性たち。彼女らの中ではまだ事件は終わっていない。少なくとも、これを返すというミッションを達成するまでは。
あの日以降、レンタルショップ「シアター」のアダルトコーナーが女性客で混み合うことはなくなった。
つまり、平時に戻ったというわけだ。
結論から言えば、岡田店長はもれいびであった。
「半径15メートル以内にいる人間に、エロくなれと念じながら音楽を10分以上聞かせると、その人間は劣情を催す」
それが彼のろっこんだった。店内で無意識にでも有線放送を耳にし、長居していた者は大抵このろっこんの影響を受けてしまったというわけだ。
しかし彼がこの力を使うことはおそらくもうないだろう。
朱蘭のろっこんで酔ってしまい、記憶が薄れてしまったというのもなくはないが、何より咲のビームが彼にこの上ない恐怖心を植え付けていたのだ。
記憶は薄れていても、痛みは体に残っているらしい。
「なんか不思議な力が使えた気がしたけど、思い出そうとすると真っ先に顔の痛みが蘇る」
と店長は話していた。そしてそのうち、「不思議な力なんてないか、夢だな夢」と思うようになり、それ以降はもう思い出す回数も減っていった。
こうして、小さなレンタルショップで起きた事件は無事解決した。
……かに思われたが。
◇
「な、なんで私こんなの借りちゃったんだろう、ほんと……！」
帰宅後、姫乃はレンタル用の袋から取り出したDVDを見て愕然としていた。
パッケージには『オシオキしてニャン♪』という可愛らしい文字と共に、猫のコスプレをした女優が露出の高い格好で映っている。
しかも最悪なことに、ちょっと自分と似ていた。
「これ借りる時、店の人めちゃくちゃいやらしい目してたっ！ 返しに行きたくないよー！！」
手足をジタバタさせる姫乃。
ただ、彼女の借りたものはまだマシな部類で、もっと酷い子がいた。
「とんだ悪夢ですわ……」
自分が借りたDVDたちのラインナップを見て、華蓮は頭を抱えた。
まず5枚もまとめ借りしてることがショックだし、全部内容が過激なものだったのも輪をかけてショックだ。
「SMクラブでロウソクを……って口に出すのもアウトですわこんなもの！！」
剣崎さんも今同じことで悩んでいると思うと笑えてくるが、それ以上に自分がこれを返却しに行く時のことを想像すると泣けてくる。
「もう二度とレンタルショップには行きませんわ……！」
はたして、華蓮の誤解が解ける日は来るのだろうか。そして次にエレナと出会った時、お互いどんな表情を浮かべるのだろうか。
彼女たちががっくりとうなだれている頃、部屋にあるホームシアターで団十郎と能美子は能面のような顔をしながらスクリーンに向かい合っていた。
素晴らしい音響セットのお陰で、室内には「おにいちゃん」という甘えた声が立体的に響く。紛れもなくそれは、幼い頃の能美子の声だった。
「な、なあぐみょう」
団十郎が気まずそうに話しかけるが、それを遮って能美子は地面に頭をつけた。
「お願い、このことだけは内緒にしてください、お願いします何でもするから」
「いや、あの、うん、悪かったわ……」
『おにいちゃん、やくそくだからね！』
絶妙のタイミングで、スピーカーから流れる自分の声。
能美子はこれ以上耐えることが出来なくなって、静かに停止ボタンを押した。そしてDVDを取り出すと無言でプラスチックケースに入れ、返却用の袋に突っ込んだ。
彼女や姫乃、華蓮、そして他にアダルト作品を借りた女性たち。彼女らの中ではまだ事件は終わっていない。少なくとも、これを返すというミッションを達成するまでは。
あとがき
担当マスター：
萩栄一
ファンレターはマスターページから！
萩栄一です。
今回のシナリオに参加していただき、ありがとうございました。
アダルトコーナー内だけで、こんなにもドラマが起こるのかとびっくりしました。
自分のキャラクターを活かした方も壊した方も、
それぞれの魅力がアクションからすごく伝わってきました。
負けないようにと精一杯リアクションを書かせていただきましたので、
楽しんでいただければ幸いです。
余談ですけど、店名の「シアター」は、
昔僕が住んでいた町に実際にあったレンタルショップが元ネタです。まんまではないですけど。
新作が安く借りられる、とても便利なお店でした。いかがわしいシナリオに使ってしまってすいません。
なお、アクションに対する意見などを、
個別コメントで何人かの方に送らせていただきました。
それでは、また次回のシナリオでお会いできることを楽しみにしています。
長文に付き合っていただき、ありがとうございました。
今回のシナリオに参加していただき、ありがとうございました。
アダルトコーナー内だけで、こんなにもドラマが起こるのかとびっくりしました。
自分のキャラクターを活かした方も壊した方も、
それぞれの魅力がアクションからすごく伝わってきました。
負けないようにと精一杯リアクションを書かせていただきましたので、
楽しんでいただければ幸いです。
余談ですけど、店名の「シアター」は、
昔僕が住んでいた町に実際にあったレンタルショップが元ネタです。まんまではないですけど。
新作が安く借りられる、とても便利なお店でした。いかがわしいシナリオに使ってしまってすいません。
なお、アクションに対する意見などを、
個別コメントで何人かの方に送らせていただきました。
それでは、また次回のシナリオでお会いできることを楽しみにしています。
長文に付き合っていただき、ありがとうございました。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2014年12月02日
- 参加申し込みの期限
-
- 2014年12月09日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年12月09日 11時00分
