バトル～ＶＳ暗黒魔帝リッカルド～｜リアクション

バトル～ＶＳ暗黒魔帝リッカルド～

「リッカルドの捕獲、完了！」
　倒れた町長に投網が掛けられ、自らを強化した執が回収にかかったのだ。
「悪いが倒されると困るんでな。研究材料としてもらっていくぜ。沼田さん、あとは頼ん――」
　そう言って戦域離脱を図ろうとした彼の前に立ちはだかったのは、他でもない沼田さんだった。
「屑利くん、よくも私の髪の毛を……」
「お、落ち着いてくれ沼田さん。今は科学の時代だ。アートでネイチャーな技術とか――」
「沼田さんビィィィム！」
「ぎゃああああ！？」
　奥の手である眼鏡ビームが執を直撃し、灰塵と帰す。同時に沼田さんも消える。
　再び倒れ伏したリッカルドの身体を、容赦なく梢の足が踏みつける。
「戦闘において、頑丈さや破壊力が必ずしも戦闘の指標ではない、ということです」
　ドヤ顔の梢。その隣では月詠がリッカルドのメガネやネクタイを引っ張っている。
「ネクタイ、脱がずに耐えられた」
　……。
　敗者に鞭打つ恐ろしいおなごたちであった。

　ついに力尽きたのか、リッカルドの身体が瘴気となって消えうせた。
「そろそろ、戻れる頃合いだな」
　銀丸がようやく一息つく。天佑が「えー、まだニャンと人間電磁投射砲、撃ちたいなー」という呟きをし、棗が「ふざけんな！」とヨーヨーを構えていた。
「あの一瞬、気をとられなかったのに、当てられなかった……」
　刀が先ほどの攻防を思い返し悔やむ。むしろ服が溶ける光線を受け動じなくなった境地こそ、恐ろしい。
　その隣の修は、今回衣服が倫理的にあれなので以下略。
「腰が、抜けました……」
　虚ろな瞳の璃亜が呟き、その隣で未沙が「♪」な感じでこれも以下略。想像にお任せする。
　死んだのは、一名だ。
「悪い奴じゃなかったわ」
「己にまっすぐだった。それだけだ」
　蛇那伊と轟が逝った戦友の墓を造り、天懸と夏朝はとりあえず神妙な顔をする。
　墓碑銘は『沼田　屑利』……。
　これも以下略！
「――」
　目を覚ましたみゆきは、自分が死んで、生き返ったことに気付いた。
　疲れた……。
　何か思うにせよまた後にしようと、意識を手放した。

　こうして、ネコ島の平和は守られたのだった。

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あとがき

担当マスター：叶エイジャ
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参加戴きありがとうございました。
担当した叶エイジャと申します。

今回は、初めてのバトルものということで、全体的に軽め戦闘で、でも基本はシリアスでいこうかな、と。
……という、つもりではありました。
あのようなラストで終わるのは当初では予想外でしたが、これも町長の仁徳かなと、今では思います。

それでは改めまして、ご参加ありがとうございました。

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