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辻投げじゃ! 辻投げ!
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耳は働き者、眠っているときも聴覚はしっかり活動しているということです。
ましてや居眠りの達人(?)
日暮 ねむる
の聴覚ともなれば、それはもうすごいものでしょう。
その日の授業中、心地良くうたた寝していたねむるの耳は、ぴんと立ったアンテナのごとく、気になる噂をキャッチしていました。
「夜の落神神社に、腕の立つ柔道家が現れらしいぜ」
後方の席からそんな声が聞こえます。「マジ?」なんて返している声も。
神社に柔道家というのは穏やかではありませんね。ねむるの意識の覚醒している部分は、その噂の怪しさににときめくのでした。
――はは……これは良い話を聞いたね。
とはいえ彼の通常運転の部分は、以下の結論を出すのです。
――とりあえず今は一休みしよっ。
そうして無事に学校も終わり、夜となりました。
黒のパーカーとマスクに着替え、猫のように気配を殺して夜の神社を歩む姿があります。ねむるです。
目にはサングラス、これでは彼の父親でも、ねむるがねむるだとは気づきますまい。
「うん?」
彼は足を止めました。
「うッ、ううう……ううー!」
どこかから男性の、苦悶に満ちた呻き声が聞こえてきたからです。苦しそうです。絞め技でもかけられていれば、ちょうどこういう声になるでしょう。しかし一方でどことなく嬉しそうな色彩も混じっている声でした。
「なるほど、どうやら噂は真実のようだ」
ねむるがうなずいたのは、呻き声をとらえたからだけではありません。
鎮守の森を抜けたあたり、銀色の月光に照らされて、ぬうっと立つ巨漢を目にしたからです。ここからだと背中しか見えませんが、巨漢は柔道着の帯を締めつつ、得物を待ち受けているように見えます。
どうやらあれが噂の辻投げさんと見ていいでしょう。夜の神社に柔道着をまとい、静かに立っている理由は他にちょっと思いつきません。
なんでしょうね。
ゾクゾクしますね。
ねむるは肌が粟立つのを覚えていました。
不意を討つのはねむるの考えにはありません。やや大股に近づきながら声を上げます。
「アンタ、辻投げさんだよねぇ。喧嘩でよけりゃ手合わせしてあげてもいいけど? どうかな……ってうわ!」
ねむるの肌がさらに粟立ちました。
漫画で言うところの集中線をしゃしゃしゃっと引いたかのよう。
「チェストォォォォ!」
なんと巨漢は振り向くなり、稲妻のように迫ってきたのです。鬼瓦のようなその顔! あの体つきからすれば異様なほど俊敏です。
ねむるの天地が一転しました。
一気に間合いを詰め奥襟を掴まれ一本背負いされたのです。
達人の投げを受けるとむしろ気持ち良いというそうですが、実際このときねむるは、高い高いをして遊んでもらっていた幼少の記憶を、ほんの一瞬思い出したくらいでした。体が軽い。無重力空間のようです。
けれども、
びたんっ!
間一髪、背中から叩きつける前に両足で着地するとねむるは踏ん張りました。
これは辻投げ男も予想外だったようで、わずかに力が弛みました。ねむるは身を捩ってそこから抜け出します。
そして連射。ぱんぱんと弾が飛びます。赤い液体がびちゃびちゃっ、と土の上にも落ちました。
「ぬうっ!? これは!?」
柔道マンはたたらを踏みました。銃撃されたかと思ったのでしょうか。
しかしそれはペイント銃でした。地面に落ちた赤いものも、オレンジじみた塗料です。塗料が染めたものはもちろん、地面ばかりではありません。
「はぁ、ビックリしたぁ。装備を仕込んでなかったら詰んでたかもね」
ちっちっ、と指を振るようにしてねむるは言います。男の発する言葉を先に見越していたかのように、
「え、僕のやり方が卑怯だって? 悪いけど僕は喧嘩をするって言ったから。喧嘩ってのはどんな手段を使っても勝った奴が正義なのさ。それが嫌なら大人しく、道場破りでもやってりゃいいんじゃない?」
「くう……!」
辻投げ犯も無学な者ではなさそうです。ねむるの言葉に反論する言葉を持たず、それどころか「それも道理」というような顔をして歯がみしている様子でした。なお彼の鬼瓦みたいな顔面が真っ赤なのは、怒りと興奮がもたらしたものばかりではなく、破裂した塗料がべったりついたせいでもあります。
「ならば投げきる! ワシも辻投げの意地がある!」
男は腰を落として構え直しました。赤く染まった髪がそそけだちます。巨象が戦闘態勢に入ったかのようでした。
「セエエエエエエエエエエエエエエイッ!」
袖と襟を取るべく男は突進してきたのですが、
――そうこなくっちゃ!
ねむるの反応はそれを上回る。ねむるは懐にさっと手を入れました。忍ばせてあったマグライトを瞬時にして取り出すと、辻投げの目もとに強烈な光を照射します。突き刺さるようなその閃光!
「ぬわっ!」
「いい反応だよ!」
怯むも男の勢いは落ちません。それも計算の上!
たっ、と逆に自分から間合いを詰めたねむるは踏ん張り、相手腹部にめり込むようなボディーブローを見舞い、
「うっ!」
さらに両脚を揃えて地を蹴るやするりと、男の丸太のような腕に飛びつき絡みます。
めき、と鳴るは男の腱が上げた悲鳴か。
これぞ飛びつき腕十字。
強烈な関節技です。
だが耐えた。耐えました。男は技術ではなく力で、ねむるが極めた腕を強張らせたのです。
「予想通り、きっちりガードされてる。こりゃ力ずくじゃ極めれそうにないなぁ……」
男が伸ばした腕に、ねむるは巻き付いてぶら下がったような格好です。
とすればこのまま地面に叩きつけられてもおかしくありません。
けれども、このとき大きな変化が訪れていました。
「極めれそうにないなぁ……力づくではね」
男の鬼瓦フェイスがくにゃりと歪みました。鬼瓦両眼はとろんとゼリーのようになり、口元もだらしなく半開きになっています。
ねむるの『ろっこん』が発動したのです。
これぞ奥の手中の奥の手。無策で挑んだ辻投げの油断としかいうほかないでしょう。
じわじわじわじわ、ウォーターベッドに沈み込んでいくような甘い眠気が鬼瓦辻投げ男を侵蝕していきます。
「うぐ……くっ」
男は膝を付きました。すると今度は、
「うぐぐぐっ!」
激痛に身悶えすることになりました。
そうです。
ねむるの関節技が、完璧に入ったのです。
たまらず辻投げ犯は地面を二度、空いたほうの手で強く叩きました。
「ま……参った!」
勝負あり、ですね。
ねむるは立つと、接触することで自分も浴びることになった返り血ならぬ返り塗料をぬぐうこともなく、にっこりと笑顔で柔道家に手をさしのべたのでした。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
冒険
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月23日
参加申し込みの期限
2014年11月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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