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辻投げじゃ! 辻投げ!
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「待て」
すっぽりと紙袋をかぶった姿が、伊織源一と尾鎌蛇那伊の前に立ちふさがりました。目の部分だけ穴が空いています。体格は雄牛のようで、しかも柔道着姿でした。
「我ら辻投げ十人衆!」
紙袋が宣言すると、縁日で買ったとおぼしきアニメキャラクターのお面を被った背の高い男、そして包帯を顔にぐるぐる巻きにした固太りの男が姿を見せました。
お面のほうはぴっちりしたラバースーツを来ており、爬虫類のような印象があります。
固太りは少し下がったところに控えていました。この三人のリーダー格のようです。
「って、三人しかいないんじゃあない?」
蛇那伊が呆れるような声を出す一方、
「……庵流……伊織源一です」
源一は丁寧にお辞儀しました。
「おっと、あたしは尾鎌蛇那伊ね」
慌てて蛇那伊も礼をします。
「他の者は……どこかにいる、はずだ」
包帯顔が、ちょっとばつが悪そうに言います。(容易にご想像できると思いますが、他のメンバーは同じ神社の別の場所で倒されていたりするのです)
「……皆さんが辻投げであることはわかります」
重々しいが丁重な口調で源一は言います。彼は礼儀正しいのです。
「同じ武術家として、どうしてこういうことを始めたのか……教えて頂きたい」
するとリーダーの包帯顔が、吼えるように言ったのです。
「知りたければ我らを倒すがいい!」
ですが、
「
俺だったら説明できる!
」
突然思いも寄らぬ方向……横合いから、大きな声が上がったのでした。
一斉に視線が注がれます。
そこに立っていたのは、寝子高の制服を着た少年でした。
爽やか、という表現が似合いそうな清潔感のある姿です。背は高く、肉付きは均整がとれていて、アスリートのようにも見えました。
「寝子高一年、
邪衣 士
と言います。この顛末を説明できるのは、きっと俺だけっすね」
注目を浴びても臆さず、士は快活に笑うのです。
「というよりも、俺が元凶……なのかも」
「元凶、というのは?」
源一の問いかけに答えて、
「まあ……なんていうか、それは先日、たまたまスープレックスの練習してたときなんですけど」
たまたまスープレックスの練習をしていた、というのもすごい話ですが、熊を担げる程度に怪力の士としては、有り余る体力をこうして消費しなければならないときがあるのは仕方のないことです。
その日、落神神社で練習をしていた士に、島で合宿中の総合格闘技団体の者が声をかけたそうです。
最初は軽くスパーリングをするにすぎなかったのですが、ともに熱い魂を持つ者同士、そこから本気の試合になってしまったのでした。
「そしたら……まあ、悪いことにリーダーさん……そこの包帯の人に勝ってしまって……」
買ったといっても辛勝ではなく、ほとんど一方的な圧勝だったそうです。
でも、と士は声を上げます。
「柔道にノーギ(※服を着ない状態)でやりあえばそりゃ、レスリングに軍パイが上がるわけで……だから気にすることなかったのに、まあ団体さんのほうにも意地があったようで、その後も人数が増えて行きいつの間にか投げの会みたいになったわけでして」
これはその延長線上のこと、というのが士の説明です。
「ほとんど毎夜、ここで投げ合ってるんですよ。最近は不意打ちで襲ってくる奴も増えたけど」
「ってことはなに? 邪衣君だっけ? きみを倒すために辻投げさんたちは襲ってきてるわけ?」
蛇那伊に士はうなずきました。
「まあいつの間にかここが、夜の非公認格闘大会会場みたいになってて、強そうな人はみんな標的になってるみたいだけど……」
すると突然、これまで偉ぶっていた包帯顔の男が顔の包帯をかなぐり捨てて、赤煉瓦みたいな顔をさらしました。けっこうなコワモテのオジサンなのですが、ニコニコと目を細めて、
「そうなんだよー。俺たち、クマっちゃんに負けてから毎日ここでバトルしててさあ~」
「だからオッチャン、その『クマ』って変なあだ名はよせって! この俺のどこが熊に似てるんだよ!」
「熊のように強いから」
などと身も蓋もないことを言いながら、オジサンは楽しそうです。
「クマっちゃんを倒さないと、俺たち本土に帰れねーよなー」
「いっぺんも投げさせてくれねーんだもん」
辻投げ十人衆の残り二人も、楽しげにそんな言葉を交わしています。最初の威厳はなんだったのでしょうか。
なんだか和気あいあいとした空気が流れます。ファミリードラマのような……。
ところが、
「
だからといって、やっていいことと悪いことがあるっ!
」
と一喝したのもまた、士なのでした。
「どうして無差別辻投げになってんだ! なぜ一般人を襲った? 暗がりだから良く見えなかったとかなしだぞ?」
クマっちゃんこと士が目を怒らせると、辻投げ三人はしゅんとして、
「つ、つい血がたぎって……」
「でも逃げる人や格闘家でない人は見逃してるよぅ」
などと口々に言い訳します。
「馬鹿野郎! これだけ大ゴトにしといてそれはねーだろ! よし今夜が最終戦だ。勝っても負けてもお前ら帰れ!」
「それはないよー、クマッちゃーん」
「駄目だ! さば折りからのロコモーション式(連続)ジャーマン3三発で、シメにジャイアントスイングかますぞ! ごちゃごちゃ言わずにかかってこい!」
大喝されたリーダーは、
「ならば今夜が最後の宴! 勝って帰る!」
と両手を挙げ士に飛びかかっていったのです。
こうなっては、蛇那伊たちもそのままではいられません。
「とんだ巻き添えよねえ……けど、辻投げ勝負の裏が判ったからには、こっちもいい汗かかせてもらうわ!」
蛇那伊が紙袋男に向かっていくと、
「やり方が正しいとは思いませんが、それも格闘家の意地と見ました。自分にもご教授頂きたい」
と源一も、ラバースーツの危険人物に一礼して野試合の開始となりました。
蛇那伊はあっさり倒されてしまいました。大外刈り。どすっと背中で地面を打ちましたがすぐに立ち上がり、
「もう一本!」
再戦を挑みます。実は最初の一戦は様子見なのでした。
――講道館型の正統派柔道と見たわ。こちらの体勢を崩すことに主眼を置くタイプ。
それは蛇那伊が体得する中国武術とは性質の異なるもの。ですが蛇那伊は、柔道についてもしっかりと学んでいます。
「ここからが本気よ!」
蛇那伊の腕が伸びます。手刀の一閃、受け止められるもそこから蹴り。耐えた相手にまた蹴り、蹴り、最後は相手の体を階段みたく駆け上って側頭を蹴り飛ばす!
「うぬっ!」
紙袋男は横様に倒れましたが、紙袋を捨てて立ちました。
「まだまだ! 三本目だ!」
「そうよ! もっとジャンジャンきなさい!」
蛇那伊の血管という血管には、戦う喜びが高速鉄道のように走り巡っているのでした。
源一とラバースーツの戦いは、もっと厳粛な、それこそ互いの道を問いあうようなものになっています。
「ハッ!」
源一が使うのは古流柔術、柔道ではありません。突きも蹴りもある戦場のサバイバル術です。剣を持った相手も、ナイフを使う相手も想定した稽古を行う類のもの。すなわち、つるつる滑るラバースーツであろうと臆さない。
ほうっ、と奇妙なかけ声を上げ、敵は襲撃を繰り出すも、源一はその足を取って転ばし即グランドの攻防に入りました。
ところが敵もさるもの。くねくねと蛇のようにのたうち、源一の腕から逃れようとする。
「……ならば」
源一は敵の足首を狙いました。ここならば手が離れることはない。両膝をかけて相手の右脚をホールドすると、アキレス腱を両手で全力で極めます。
「があああああっ!」
がっちり、閂でもはめたように固定しました。
人体の弱点を研究し尽くした古流柔術、その奥義に到達しつつある源一がたどりついたのはアキレス腱固めという基本的な関節技でした。
ついに敵は地面を三度叩きギブアップ、こうして源一は勝利したのです。
といっても彼は勝っても傲りません。きっちりと丁寧な礼をして、
「よければうち……庵流に来ませんか。共に学びたいことがたくさんあります」
と相手に声をかけるのでした。
そのころクマっちゃん、もとい、士は。
がっちり締めます……恐怖の鯖折り!
「グワー!」
ジャーマン! ジャーマン! ジャーマンスープレックスホールド! 予告通りの三連発!
「グワー!」
そして大技、グロッキーの相手にトドメ、驚異の人間大風車ジャイアントスイングをきめているのでした。
「グワー!」
辻投げのリーダー、こてんぱんにやられていますが……なんだか少し、嬉しそうにも見えます。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
冒険
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月23日
参加申し込みの期限
2014年11月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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