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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ざーざーてるてるぴっかぴか
（この雨は紫の子が泣いているから、なのだ？）
後木 真央は教室の窓から紫色の雨を見、不思議そうに見つめる。テオの声を聞いた彼女はしばし考えた後、がさごそと色々取り出した。
「こんなこともあろうかと、普段から真央ちゃんの準備の良さが際立っちゃうのだ。赤対策しつつ紫ちゃん仮称てるしちゃん探すのだっ！」
真央が取り出したのは机の引き出しに入れっぱなしだった競泳用水中眼鏡や鞄につけていたLEDライトにデジカメやスマートフォンといった常備品である。
「……皆も、準備とか頑張っているし、体育祭が紫の雨で中止とか嫌だしな……」
授業後という事も相まって眠い志波 拓郎も目を擦りながら真央の言葉に頷く。彼は暫く外を見ながら「どこにいるのだろう？」考える。
（この雨を降らせるって事は……外が見える場所なのかな？）
よし、と何やら思いついた拓郎はとりあえず荷物の中から傘を捜す。が、折りたたみ傘は無かった。
「拓郎ちゃんどうしたのだ？」
「いや、傘を持ってきていなかったんだ」
「真央ちゃんもそれはさすがに持っていなかったのだ……。ごめんなのだ」
しゅんとなる真央に拓郎は首を振る。彼は真央と連絡を取る約束をすると着替えを持って部屋を出た。それと入れ違いに、教室の入り口から声がする。
「あのっ、紫の子を探すのですか？」
真央が顔を向けると、黒髪を揺らした女子生徒が顔をのぞかせていた。２学期より寝子高に通っている２年生の久良木 優菜もまた、紫坊主を探そうとしていたようだ。
「もし、よかったら私も一緒に探してよろしいですか？」
「勿論なのだ！ 手分けして探せば解決も早まるのだっ」
真央が笑顔で頷けば、優菜はどこか真面目な顔で言葉を続ける。
「成功のキーワードは何かの本で読んだことがあります。《友情・努力・勝利》だそうです。どうにかして、解決しましょう！」
おお、と真央が目を輝かせてぐっ、と手を握り締める。真央は拓郎もまた紫のてるてる坊主を探している事を伝えると早速優菜をつれて教室を後にするのだった。
その拓郎が着替えを済ませて屋上へ行くと、先客がいた。置き傘を差して辺りを見渡していた八神 修である。彼は拓郎を傘に招き、２人で共有する。少し狭いが、濡れるよりはよいだろう。
「あぁ、志波か。君も紫てるてる坊主を探しているのか？」
「うん。もしかしたら、外にいるのかなって……。目星をつけようとここに来たんだけど……」
拓郎がそういいながら辺りを見渡す。が、紫色の雨は特に激しく降っている場所などなく、とめどなく降り続く。拓郎と修は顔を見合わせる。
「八神さんは、なぜ、ここに……？」
「紫色の濃い部分が通り道で居場所の可能性が高い、と思ってここから居場所の目星をつけようとしたんだ」
しかし、特に変わった様子が無い気がする。２人は地道に探すしかないと決断し、室内へと戻った。拓郎は真央もまた紫坊主を探している、と聞くと修は連絡をとってみることにした。
同じように紫坊主を探そうと思った者がいた。外にいた巫部 紫苑である。彼女は空から降り続く紫色の雨を見つめ、雨の日も使える日傘をさす。
（後で洗って干さなくてはなりませんね……）
そう思いながらもどこか優しい気持ちになりつつ雨を見つめる。紫坊主はかくれんぼをしているという。それなのに寂しくて泣いているとは、なかなか可愛いような気がする。
「かくれんぼなんて、何年ぶりかしら？ 雨なのは嫌だけど楽しいですわねぇ」
紫苑はくすり、と笑いながら辺りを見渡し、激しく降っている場所を探そうと歩く。そうしていると、１羽のハクセキレイがひらり、と雨の中を飛んでいた。
「迷い込んできたのでしょうか？」
紫苑は手を伸ばし、ハクセキレイを見つめる。すると、濡れたハクセキレイは身を震わせて雨粒を払うと、ふわり、彼女の手に停まった。紫苑は優しく頭を撫でてあげると肩に停まらせて再び歩き始めた。
このハクセキレイ、実は御巫 時子が変身した姿なのである。彼女のろっこん『鳥の囀り』が進化した結果なのだがこれはまだここだけの秘密だ。
（思いのほか、雨が強くて飛ぶのが大変でした……）
まだ慣れていないのもあり、雨の中上手に飛ぶのは骨が折れたものの紫苑のお陰で羽を休める場所ができた。時子は内心で紫苑に礼を述べながら、紫坊主の泣き声が聞こえないか耳を澄ませるのだった。
雨が特に激しい場所は見つからない。けれども、僅かな泣き声を時子は感じ取る。それは北校舎の方からだった。紫苑はハクセキレイが北校舎の方を見ていたので、妙に気になる。
「そっちのほう、なのかしら？ 確かに紫坊主さんも好き好んで濡れたくないでしょうし……」
元々屋根のある場所や屋内を調べるつもりだった紫苑は、とりあえず一度北校舎へ向かう事に。
後木 真央は教室の窓から紫色の雨を見、不思議そうに見つめる。テオの声を聞いた彼女はしばし考えた後、がさごそと色々取り出した。
「こんなこともあろうかと、普段から真央ちゃんの準備の良さが際立っちゃうのだ。赤対策しつつ紫ちゃん仮称てるしちゃん探すのだっ！」
真央が取り出したのは机の引き出しに入れっぱなしだった競泳用水中眼鏡や鞄につけていたLEDライトにデジカメやスマートフォンといった常備品である。
「……皆も、準備とか頑張っているし、体育祭が紫の雨で中止とか嫌だしな……」
授業後という事も相まって眠い志波 拓郎も目を擦りながら真央の言葉に頷く。彼は暫く外を見ながら「どこにいるのだろう？」考える。
（この雨を降らせるって事は……外が見える場所なのかな？）
よし、と何やら思いついた拓郎はとりあえず荷物の中から傘を捜す。が、折りたたみ傘は無かった。
「拓郎ちゃんどうしたのだ？」
「いや、傘を持ってきていなかったんだ」
「真央ちゃんもそれはさすがに持っていなかったのだ……。ごめんなのだ」
しゅんとなる真央に拓郎は首を振る。彼は真央と連絡を取る約束をすると着替えを持って部屋を出た。それと入れ違いに、教室の入り口から声がする。
「あのっ、紫の子を探すのですか？」
真央が顔を向けると、黒髪を揺らした女子生徒が顔をのぞかせていた。２学期より寝子高に通っている２年生の久良木 優菜もまた、紫坊主を探そうとしていたようだ。
「もし、よかったら私も一緒に探してよろしいですか？」
「勿論なのだ！ 手分けして探せば解決も早まるのだっ」
真央が笑顔で頷けば、優菜はどこか真面目な顔で言葉を続ける。
「成功のキーワードは何かの本で読んだことがあります。《友情・努力・勝利》だそうです。どうにかして、解決しましょう！」
おお、と真央が目を輝かせてぐっ、と手を握り締める。真央は拓郎もまた紫のてるてる坊主を探している事を伝えると早速優菜をつれて教室を後にするのだった。
その拓郎が着替えを済ませて屋上へ行くと、先客がいた。置き傘を差して辺りを見渡していた八神 修である。彼は拓郎を傘に招き、２人で共有する。少し狭いが、濡れるよりはよいだろう。
「あぁ、志波か。君も紫てるてる坊主を探しているのか？」
「うん。もしかしたら、外にいるのかなって……。目星をつけようとここに来たんだけど……」
拓郎がそういいながら辺りを見渡す。が、紫色の雨は特に激しく降っている場所などなく、とめどなく降り続く。拓郎と修は顔を見合わせる。
「八神さんは、なぜ、ここに……？」
「紫色の濃い部分が通り道で居場所の可能性が高い、と思ってここから居場所の目星をつけようとしたんだ」
しかし、特に変わった様子が無い気がする。２人は地道に探すしかないと決断し、室内へと戻った。拓郎は真央もまた紫坊主を探している、と聞くと修は連絡をとってみることにした。
同じように紫坊主を探そうと思った者がいた。外にいた巫部 紫苑である。彼女は空から降り続く紫色の雨を見つめ、雨の日も使える日傘をさす。
（後で洗って干さなくてはなりませんね……）
そう思いながらもどこか優しい気持ちになりつつ雨を見つめる。紫坊主はかくれんぼをしているという。それなのに寂しくて泣いているとは、なかなか可愛いような気がする。
「かくれんぼなんて、何年ぶりかしら？ 雨なのは嫌だけど楽しいですわねぇ」
紫苑はくすり、と笑いながら辺りを見渡し、激しく降っている場所を探そうと歩く。そうしていると、１羽のハクセキレイがひらり、と雨の中を飛んでいた。
「迷い込んできたのでしょうか？」
紫苑は手を伸ばし、ハクセキレイを見つめる。すると、濡れたハクセキレイは身を震わせて雨粒を払うと、ふわり、彼女の手に停まった。紫苑は優しく頭を撫でてあげると肩に停まらせて再び歩き始めた。
このハクセキレイ、実は御巫 時子が変身した姿なのである。彼女のろっこん『鳥の囀り』が進化した結果なのだがこれはまだここだけの秘密だ。
（思いのほか、雨が強くて飛ぶのが大変でした……）
まだ慣れていないのもあり、雨の中上手に飛ぶのは骨が折れたものの紫苑のお陰で羽を休める場所ができた。時子は内心で紫苑に礼を述べながら、紫坊主の泣き声が聞こえないか耳を澄ませるのだった。
雨が特に激しい場所は見つからない。けれども、僅かな泣き声を時子は感じ取る。それは北校舎の方からだった。紫苑はハクセキレイが北校舎の方を見ていたので、妙に気になる。
「そっちのほう、なのかしら？ 確かに紫坊主さんも好き好んで濡れたくないでしょうし……」
元々屋根のある場所や屋内を調べるつもりだった紫苑は、とりあえず一度北校舎へ向かう事に。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年11月19日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年11月26日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年11月26日 11時00分
